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歴代フェラーリも手掛けたピニンファリーナがデザインした日本車たち【推し車】
自動車のデザインや技術を学ぶため、新興国の自動車メーカーが先進国の名門メーカーの車を買って研究、まずは大なり小なり模倣から始めるのはよくある話。さらに諸々の理由で海外のデザイナーへ直接、デザインを発注する場合もあり、日本も例外ではありません。
ただし「日本人好みかどうか」「いくらいいデザインでも、単にヨーロッパでしかウケないなら意味がない」のも事実で、日本だとジウジアーロへ依頼するケースが多いのですが、中にはイタリアでも名門のピニンファリーナへ依頼したケースも少数ながらあります。
数多くの歴代フェラーリも手掛けたピニンファリーナが手掛けた日本車には、どのような車があったのでしょうか?
日産 ブルーバード(2代目410・1963年)
ピニンファリーナへデザインを依頼した初の日本車として、ハッキリわかっているのは1963年に2代目410型となった日産 ブルーバードです。
後に「BC戦争」と呼ばれるトヨタのコロナとの激しい販売合戦の渦中にあった同車は、初代310型以来、完成度で劣るコロナへ大差をつける同クラスシェアトップ。
さらに差をつけるべくピニンファリーナ・デザインのブルーバードが誕生しますが、当時のユーザーが求めた重厚感に欠けた上に、尻下がりのテールデザインが生理的に受け付けられません。
結果、直線的デザインで巻き返したトヨタの3代目「バリカンコロナ」に敗北、マイナーチェンジで大規模なデザイン修正を余儀なくされました。
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本日の在庫数 58台 平均価格 274万円 支払総額 29~675万円
日産 セドリック(2代目130・1965年)
1960年代の日産上層部はヨーロッッパ調デザインへ転換を図ったようで、ドイツのオペル カデットAの影響を受けたとされる初代サニー(1966年)や、2代目130型セドリックもピニンファリーナへデザインを依頼しました。
しかし、410ブルーバード同様に曲線美や尻下がりデザインが当時の日本人にはフニャフニャと軽薄に見えてしまったのか、ブルーバード以上のデザイン全面見直しで後期型は似ても似つかぬ直線的デザインへ。
当時の日本では、どちらかといえばアメ車的なデザインの方が受けたようで、日産が再びヨーロッパ調デザインへ復帰するのは1980年代になり、ピニンファリーナへ依頼する事もありませんでした。
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本日の在庫数 169台 平均価格 157万円 支払総額 40~499万円
三菱 コルトCZC(日本未発売・2006年)
日産の失敗以降、日本車はホンダの初代シティカブリオレやコンセプトカーくらいだったピニンファリーナですが、パジェロイオの海外版をピニンファリーナの工場で生産、内外装デザインの一部も手掛けた縁で、三菱と関わります。
コンパクトカー、コルトのヨーロッパ版に、プジョー206CCや日産 マイクラC+Cなど、当時のヨーロッパでちょっと流行ったコンパクトカーベースのクーペカブリオレを設定にあたり、デザインをピニンファリーナに任せたのです。
当時在籍していた日本人デザイナー、ケン・オクヤマの手によるコルトCZCの完成度はなかなか高かったのですが、日本本国では未発売に終わったのが惜しまれます。
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本日の在庫数 133台 平均価格 79万円 支払総額 16~282万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...