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【ホンダアコードワゴン/アコードツアラーは走れるワゴン】実燃費やカスタムから試乗の評判まで
目次
- 本流「アコード」の歩みは「革新技術」の歩み
- ホンダ「アコードワゴン/ツアラー」とは?
- 初代「ホンダ・アコードワゴン」 【1991年~1994年】
- 2代目「ホンダ・アコードワゴン」 【1994年~1997年】
- 3代目「ホンダ・アコードワゴン」 【1997年~2002年】
- 4代目「ホンダ・アコードワゴン」 【2002年~2008年】
- 初代「ホンダ・アコードツアラー」 【2008年~2013年】
- ホンダ・アコードワゴン/ツアラーが評価される理由 【その1】
- ホンダ・アコードワゴン/ツアラーが評価される理由 【その2】
- ホンダ・アコードワゴン/ツアラーの実燃費
- ホンダ・アコードワゴン/ツアラーの試乗の評価
- ホンダ・アコードワゴン/ツアラーの秀逸カスタム
- ホンダ復活のカギはアコードワゴン/ツアラーにあり
本流「アコード」の歩みは「革新技術」の歩み
アコードはいつの時代も最先端技術を搭載
(ホンダ・アコード 4代目 2.0Si)
アコードワゴンの本流となる「アコード」は、1976年から現在にいたるまで販売が続く「ロングセラー・モデル」であり、ホンダを代表する「フラッグシップ・モデル」となっています。
「ホンダ・アコード」の歴史は、技術革新の歴史といっても過言ではなく、現在の技術の元となる「画期的技術」が多数搭載されたことでも有名です。
たとえば、1970年代・1980年代には、アメリカの当時の排ガス規制「マスキー法」を世界で初めてクリアした「CVCC」エンジンの搭載や、一定の速度走行が保てる「クルーズコントロール」システムの搭載があります。
また、同じく1980年代には、世界で初となる「車速応動型バリアブル・ステアリング(車の速度に応じて最適な操作となるハンドル機能)」や、FF車で世界初となる「4輪ダブルウィッシュボーン・サスペンション」が搭載されました。
さらに、現在のホンダ車のエンジン技術の主流ともいうべき「VTECエンジン」も1990年代から「アコード」に搭載されているのです。
ホンダ「アコードワゴン/ツアラー」とは?
ホンダ「アコードワゴン」は4代目「アコード」の派生モデル
(ホンダ・アコードワゴン 初代 2.2i)
1991年、4代目アコードのワゴンモデルとして「アコードワゴン」は誕生しました。洗練されたスタイリッシュな外観と、5ドアの広々とした室内空間は、当時のあらゆる世代から支持を受け、人気を博しました。
一方、「アコードツアラー」は、「アコードワゴン」のヨーロッパ仕様に対する呼び名でしたが、2008年5代目となるモデルから「アコードワゴン」の名前を廃止し、「アコードツアラー」として販売されるようになったのです。
それでは、ここからは、歴代の「ホンダ・アコードワゴン/ツアラー」の概要やスペックを紹介していきましょう。
初代「ホンダ・アコードワゴン」 【1991年~1994年】
初代「ホンダ・アコードワゴン」の概要
(ホンダ・アコードワゴン 初代 2.2i)
初代「ホンダ・アコードワゴン」は前述の通り、1991年に4代目「アコード」のワゴンモデルとして誕生しました。
初代アコードワゴンは、そのコンセプト、開発、生産までを一貫して「アメリカ」で行い、日本へは輸入する形が採られました。その理由は、当時の日米の車などに対する「貿易摩擦」が深刻化していたためで、日本の大手自動車メーカーは、苦肉の策として、アメリカで生産した車を逆輸入するという方法がとられたのです。
初代「アコードワゴン」は、発売当初から「アコードUSワゴン」というネーミングや、それまでにない洗練されたフォルムと実用性が人気を呼び、発売された約3年あまりの間に、販売台数3万8千台を記録するヒットとなったのです。
初代「ホンダ・アコードワゴン」のスペック詳細
(ホンダ・アコードワゴン 初代 2.2i)
【アコードワゴン 2.2i 寸法・定員】
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,725 | 1,725 | 1,440 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
2,720 | 1,430 | 5 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
【アコードワゴン 2.2i エンジン・トランスミッションなど】
エンジン種類 | 直列4気筒SOHC |
---|---|
排気量 | 2.2L |
最高出力 | -[140]/5,600 |
最大トルク | -[19.6]/4,500 |
トランスミッション | 4速AT |
駆動方式 | FF |
使用燃料 | レギュラー |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
【アコードワゴン 2.2i 燃費・新車時価格】
10モード燃費 | 9.1km/L |
新車時販売価格 | 2,700,000円 |
2代目「ホンダ・アコードワゴン」 【1994年~1997年】
2代目「ホンダ・アコードワゴン」の概要
(ホンダ・アコードワゴン 2代目 2.2VTL)
2代目も初代と同じく、アメリカでの生産→日本への逆輸入の形で販売が開始された「2代目アコードワゴン」は、引き続き販売は絶好調でした。内装も豪華で、モノトーンを基調とした「インパネ」や「シート」は、若年層だけでなく、広い世代に受け入れやすい「ワゴン」として、認知されたのです。
また、いち早く「キーレスエントリー」システムを採用し、エンジンはホンダの新技術「VTEC」が搭載され、サスペンションは「ダブルウィッシュボーン」を採用、ステアリングには新開発の電動パワーステアリングとなる「新EPS」システムが採用され、高性能のスポーティ・ワゴンとしての地位を不動のものとします。
2代目「ホンダ・アコードワゴン」のスペック詳細
(ホンダ・アコードワゴン 2代目 2.2Vi)
【アコードワゴン 2.2Vi 寸法・定員】
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,770 | 1,780 | 1,455 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
2,715 | 1,370 | 5 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
【アコードワゴン 2.2Vi エンジン・トランスミッションなど】
エンジン種類 | 直列4気筒SOHC |
---|---|
排気量 | 2.2L |
最高出力 | -[145]/5,500 |
最大トルク | -[20.2]/4,500 |
トランスミッション | 4速AT |
駆動方式 | FF |
使用燃料 | レギュラー |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
【アコードワゴン 2.2Vi 燃費・新車時価格】
10・15モード燃費 | 11.8km/L |
新車時販売価格 | 2,240,000円 |
3代目「ホンダ・アコードワゴン」 【1997年~2002年】
3代目「ホンダ・アコードワゴン」の概要
(ホンダ・アコードワゴン 3代目 2.3VTL)
3代目「ホンダ・アコードワゴン」は、それまでのアメリカ生産体制から、国内での生産に切り替わったモデルとなります。
また、グレードに2.3L、200馬力を発揮するスポーティタイプワゴン「SiR」が追加されました。
「SiR」には、205/55 R16タイヤに専用のアルミホイールが用意され、フロントロアスカート、ツインサイレンサーの標準装備で、内装は黒を基調としたスポーティな仕上がりとし、ステアリングとシフトノブには、パンチングレザーが採用されました。
また、全グレードには、オプション仕様で「BOSEオーディオシステム」が用意され、居住性の充実が図られました。
3代目「ホンダ・アコードワゴン」のスペック詳細
(ホンダ・アコードワゴン 3代目 2.3VTL)
【アコードワゴン 2.3Vi 寸法・定員】
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,740 | 1,730 | 1,445 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
2,665 | 1,380 | 5 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
【アコードワゴン 2.3Vi エンジン・トランスミッションなど】
エンジン種類 | 直列4気筒SOHC |
---|---|
排気量 | 2.3L |
最高出力 | -[160]/5,700 |
最大トルク | -[21.8]/4,900 |
トランスミッション | 4速AT |
駆動方式 | FF |
使用燃料 | ハイオク |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
【アコードワゴン 2.3Vi 燃費・新車時価格】
10・15モード燃費 | 12.4km/L |
新車時販売価格 | 2,148,000円 |
4代目「ホンダ・アコードワゴン」 【2002年~2008年】
4代目「ホンダ・アコードワゴン」の概要
(ホンダ・アコードワゴン 4代目)
先代の「アコードワゴン」からスタイルが一新された4代目「アコードワゴン」。ウィングルーフは、ハヤブサが急降下する状態をイメージして、デザインが決定されました。ラッゲージスペース(荷室)も大きく低床となり、リアシートは片手でシート格納できる「ワンモーション・リアシート」が採用されました。
また、テールゲートの開閉は、リモコンキーによる「電動開閉式リアテールゲート」が、ステーションワゴンで初めて搭載されたのです。さらに、排気量は2.4Lとなり、エンジンは直列4気筒DOHCで、ホンダ新開発のVTECの進化系「i-VTEC」が搭載され、160馬力が達成されました。
4代目「ホンダ・アコードワゴン」のスペック詳細
(ホンダ・アコードワゴン 4代目 24T スポーツパッケージ)
【アコードワゴン 2.4E 寸法・定員】
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,750 | 1,760 | 1,470 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
2,720 | 1,490 | 5 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
【アコードワゴン 2.4E エンジン・トランスミッションなど】
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC |
---|---|
排気量 | 2.4L |
最高出力 | 118[160]/5,500 |
最大トルク | 218[22.2]/4,500 |
トランスミッション | 5速AT |
駆動方式 | FF |
使用燃料 | レギュラー |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
【アコードワゴン 2.4E 燃費・新車時価格】
10・15モード燃費 | 13.0km/L |
新車時販売価格 | 2,190,000円 |
初代「ホンダ・アコードツアラー」 【2008年~2013年】
初代「ホンダ・アコードツアラー」の概要
(ホンダ・アコードツアラー 24TL)
2007年秋、フランクフルト・モーターショーにて発表されたこの車は、それまでの「アコードワゴン」から欧州で使用されていた「アコードツアラー」に変更され、2008年2月に販売が開始されました。
アコードツアラー販売時のキャッチフレーズは「日本を面白い方へ連れて行け」となり、初代「アコードツアラー」は、4代目「アコードワゴン」よりも、ボディサイズを大型化し、全幅で約80~90mmのサイズアップがなされました。
また、「VSA(車両挙動安定システム)」や「モーションアダプティブEPS(操舵力アシストシステム)」など、最新の安全性能も全グレードに標準装備されました。
グレードは、2.0Lの「20TL」と、2.4Lの「タイプS」がラインナップされ、エンジンは直列4気筒、「i-VTEC」が搭載され、引き続きパワーと燃費効率の両立を実現しています。
しかし、国内では、ステーションワゴンの販売低迷が続いたため、売れ行きは思うように伸びず、2013年に国内販売を終了することとなりました。海外市場では、引き続き販売が継続され、現在に至っています。
初代「ホンダ・アコードツアラー」のスペック詳細
(ホンダ・アコードツアラー 24TL・スポーツスタイル)
【アコードツアラー タイプS 寸法・定員】
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,750 | 1,850 | 1,470 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
2,705 | 1,610 | 5 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
【アコードツアラー タイプS エンジン・トランスミッションなど】
エンジン種類 | 直列4気筒DOHC |
---|---|
排気量 | 2.4L |
最高出力 | 151[206]/7,000 |
最大トルク | 232[23.7]/4,300 |
トランスミッション | 5速AT |
駆動方式 | FF |
使用燃料 | ハイオク |
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm |
【アコードツアラー タイプS 燃費・新車時価格】
JC08モード燃費 | 11.0km/L |
新車時販売価格 | 3,860,000円 |
ホンダ・アコードワゴン/ツアラーが評価される理由 【その1】
アコードワゴン/ツアラーのスタイリングの高さ
(ホンダ・アコードツアラー 20TL・インターナビパッケージ)
アコードワゴン/ツアラーが評価される理由として、まずあげられるのは、どの世代にも共通する「スタイリング・フォルム」の優雅さやスマートさといえるでしょう。
初代から3代目にかけての特徴的な丸みを帯び、大きく前傾した「テールゲート」は、リアを見ただけで「これぞアコードワゴン」ともいえるデザイン性の高さを誇っていました。
また、4代目アコードワゴン、初代アコードツアラーは、全体的にボディサイズが大型化され、フロントマスクがより精悍な印象へと一新されましたが、この世代にも日本のステーションワゴンを代表する統一感のあるフォルムを保っていました。
残念ながら今、国内市場において、ステーションワゴン市場は不人気となっています。しかし、昔からの「ステーションワゴン愛」の方の中には、これまでの日本のワゴンの中でも見落としてはいけないのが「ホンダ・アコードワゴン/ツアラー」だという意見も多数あると聞いています。
ホンダ・アコードワゴン/ツアラーが評価される理由 【その2】
アコードワゴン/ツアラーのエンジン・走行性能の高さ
(ホンダ・アコードツアラー 20TL・インターナビパッケージ)
今では、希少価値ともいえるアコードワゴン/ツアラーですが、ユーザーの中には、10年・15年という単位で所有するユーザーが、数多く存在しています。
その理由としてあげられるのは、古い世代のアコードワゴンでも、エンジンや走行性能が非常に優れていて、簡単には壊れることがなく、メンテナンスが行いやすいという点があるようです。
ホンダのVTECエンジンも初期の代から搭載され、サスペンションにはダブルウィッシュボーンが採用され、その当時の最新技術を結集した「アコードワゴン/ツアラー」の走行性能の高さは、今でも色褪せていないといえます。
ホンダ・アコードワゴン/ツアラーの実燃費
(ホンダ・アコードツアラー 20TL)
それでは、ここからは「ホンダ・アコードワゴン/ツアラー」の実燃費について、ユーザーのリアルな声をいくつかご紹介しましょう。
ホンダ・アコード/ツアラーの実燃費
実燃費についてインターネット上の口コミ、評価を調べると、全体的に高い評価となっていました。実際に所有している方は実燃費について満足しているようです。中には、運転の仕方で実燃費が変化するとの意見もありました。
代表的な評価は次のようなものがあります。
「エアコン使って15.2km/L!燃費良い」
「実燃費は大体8.0km/L、みんカラの平均燃費は9.9km/L、私の走り方に問題があるのかも」
「燃費計算してみたら8.86km/L」
「実燃費約9km/Lであればスポーツタイプ2.4Lにしてはよいのかな」
ホンダ・アコードワゴン/ツアラーの試乗の評価
(ホンダ・アコードツアラー 24TL)
「ホンダ・アコードワゴン/ツアラー」の試乗評価には、どのような評価があるのか探りました。試乗に関するユーザーのリアルな声もいくつかご紹介します。
ホンダ・アコード/ツアラーの試乗評価
インターネット上の口コミ、評価を調べると、全体的に高い評価となっていることがわかりました。中には、長時間運転でアンダーステアを感じ、ドライビングが満足できないとの意見もありました。
代表的な評価は次のようなものがあります。
「上質なシートと高い居住性に満足しました。素晴らしい乗り心地だと感じます」
「すべてにおいてバランスの良い車」
「機敏なハンドリング」
「標準装備でもハイレベルな仕上がり!」
「ドライビングは何かが足りない感じがする」
ホンダ・アコードワゴン/ツアラーの秀逸カスタム
ホンダ・アコードワゴン/ツアラーを自分だけのスタイルに仕上げた秀逸カスタムについても、いくつかご紹介しましょう。
ホンダ・アコード/ツアラーの秀逸カスタム 【その1】
ホンダ・アコード/ツアラーの秀逸カスタム 【その2】
ホンダ復活のカギはアコードワゴン/ツアラーにあり
ホンダ・アコードツアラー デザイン イメージスケッチ
ホンダ・アコードワゴン/ツアラーの評価される理由や、実燃費、試乗評価、カスタムについて、ご紹介してきました。
アコードワゴン/ツアラーは、そのスタイリングや性能の秀逸さから、非常に総合的価値が高い車でした。ステーションワゴンの低迷から、国内での販売は一旦停止されてしまいましたが、もう一度、ぜひその優美な姿を復活させてほしいと願っています。街で見かけたときには、エールを送ってあげて下さいね。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...