更新
平成時代に入ってから現れたVIPカー、その憧れの頂点に立った3台とは?【推し車】
ちょっと古い高級車へ、シャコタンにハの字タイヤといった改造は施すものの、奇抜な外観よりはルックスを引き立たせるエアロ、快適性というより満足感を重視したような内装を施したカスタムで、昭和時代の暴走族や走り屋とは一線を画したとも言える「VIPカー」。
爆音マフラーや迷惑行為も多かったため暴走族と同一視する意見が多い一方で、VIPカーを欲しい、カスタムしたいユーザーに聞くと、「どうせならこういう車に乗りたい」という、他ジャンルの車好きと変わらない、純粋に憧れる気持ちを持っていました。
今回は平成時代に入ってから現れたVIPカーで、憧れの頂点に立った3台を紹介します。
日産 シーマ(初代・昭和63年)
セド/グロに似ていないイタリアンルックにシャコタンがよく似合う
日産のVIPカーといえばセドリック/グロリアは入門編、それもスポーツ系のグランツーリスモが設定されたY31型より前では、まだまだ暴走族的な昭和の街道レーサーの雰囲気が強く、憧れとまでは言えません。
平成に入って流行したVIPカー初期に憧れとなったのは、ギリギリ昭和末期の63年(1988年)に発売された初代シーマで、単なるセド/グロの豪華版になってしまった2代目以降と違い、オリジナルのイタリアンルックスが、どこかエロさを感じてソソる存在でした。
ツルンとして継ぎ目や段差が少なく、直線的でシュッとしたボディは、シャコタンにすると出るとこは出ているスレンダーなブロンド美女に見えたかもしれません。
- 最新「シーマ」中古車情報
-
本日の在庫数 265台 平均価格 155万円 支払総額 42~1,002万円
トヨタ セルシオ(初代・平成元年)
後のレクサスLSより知名度満点、ちゃんと車名があるのもよかった
セド/グロ同様、トヨタでもクラウンはVIPカーとしては入門編で、マークII3兄弟よりは高級車と言えましたが、平成元年(1989年)に発売された初代セルシオが個人向け最高級サルーンになると、格落ちのオヤジグルマ感は否めません。
シーマもセルシオも、初代はバブル時代絶頂期のヒット作だったのに、バブル崩壊で程度のいい車が中古車市場に流れたものの、2代目セルシオ前期はコストダウンが著しく、初代から乗り換えなかったり、あえて初代の中古を買うユーザーも多くてやや高め。
平成初期に中古車でも高価な初代セルシオをVIPカーに仕立てるのは贅沢な話で、安い出物でも見つけて実現すれば、ステータスシンボルになりました。
- 最新「セルシオ」中古車情報
-
本日の在庫数 296台 平均価格 153万円 支払総額 56~425万円
アンフィニMS-9/初代マツダ センティア(平成3年)
でかくて丸っこい尻と、トヨタでも日産でもないのが魅力的
大型高級セダンはトヨタや日産の専売特許ではなく、昭和39年(1964年)生まれの車を昭和61年(1986年)まで売っていて、平成でも比較的新しい車をベースにできた三菱 デボネア(初代)など、渋いチョイスは皆無ではありません。
定番以外の外しワザで意外に人気だったのが、平成3年(1991年)発売のマツダ 初代センティアと「アンフィニ」ブランド版MS-9。
憧れたユーザーいわく、国産車らしからぬ丸っこい尻(テール)と、アメリカン風味な大柄ボディの組み合わせが最高だったそうで、日産のレパードJフェリーはデップリしていてソソらなかったらしく、VIPカーだからこそベース車のデザインは重要なのでした。
- 最新「センティア」中古車情報
-
本日の在庫数 10台 平均価格 87万円 支払総額 59~200万円
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
新型車に関する最新情報はコチラ!
【推し車シリーズ】まとめて読みたい人はコチラ!
メーカー別●●な車3選はコチラ
スポーツカーを中心にまとめた3選はコチラ
- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...