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初の水冷FF軽、初の軽ハードトップ、最強の40馬力…ダイハツ軽乗用車近代化の祖、フェローMAX&MAXクオーレ【推し車】
目次
ピラーレスでフルオープン!軽自動車初のハードトップ
1971年8月には軽自動車初のハードトップ車を発売、しかもBピラーがなく前後窓のフルオープンが可能なピラーレスハードトップ車で、これもホンダ Z(初代・1972年11月にピラーレスハードトップ化)に先行。
セダン(標準車)よりロールーフでスポーティさを増し、翌1972年10月に4ドアセダンが追加されると、2ドア/4ドアセダン、2ドアハードトップ、3ドアバンで一通りのラインナップをフェロー1台で完成させました。
街中を走る車のほぼすべてがオートマ車
フェローMAX550を経て「MAXクオーレ」へ
1976年5月のマイナーチェンジでは、軽自動車の高性能化による交通事故増大を受けた車検義務化、軽自動車免許廃止、衝突安全性能の充実によるボディ大型化と重量増加、厳しい排ガス規制からのアンダーパワー傾向から、550cc新規格への拡大に対応。
このマイナーチェンジではバンパーの大型化と、550cc水冷2気筒4サイクルエンジン「AB10(※)」の搭載がメインとなりますが、この時期は各社とも排ガス規制と新規格化への同時対応で多忙を極め、暫定仕様の販売となったのはどこも同じです。
(※後にトヨタを通じ、スズキへもフロンテ7-S用として短期間供給したことでも知られる)
ダイハツの本命としては、1977年7月にデビューしたビッグマイナーチェンジ版「MAXクオーレ」ですが、フェローMAXのデビュー時から扱いが小さくなっていた「フェロー」の名がついに消えます。
サブネームが昇格したのかと思いきや、次期モデルは「クオーレ」(初代)なので、フェロー→フェローMAX→MAXクオーレ→クオーレという、玉突きのような車名変更でした。
MAXクオーレはホイールベースなど基本は変えずに前後デザイン変更とボディ拡幅が行われ、結果的にワイド&ローでよくまとまったデザインになっています。
この最後のMAXクオーレはメカニズム的に後継のクオーレとあまり変わらない段階まで進化していたこともあり、1980年の生産終了後もかなり長く乗られており、地方でも2000年代までは時々見かけたほど。
360cc時代末期から550cc時代初期まで販売されたフェローMAX/MAXクオーレは、途中から軽自動車市場そのものの低迷で人気を失ったとはいえ、1980年代から盛り返して現在の軽自動車ブームへ至るまでのダイハツ軽乗用車にとっては、直接の原型と言えるクルマです。
※この記事内で使用している画像の著作者情報は、公開日時点のものです。
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...