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リッターカーとしての個性を失って不人気だったものの、「デ・トマソ」は間違いなく名車だった~4代目ダイハツ シャレード~【推し車】
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国内ユーザーのニーズから離れ、乗ればいいんだけど…な車
ユーザーの新たなニーズをつかむつもりで開発されたシャレードですが、ユーザーがダイハツに求めていたのは、小さくて多少狭くとも工夫で車内スペースを確保し、税制面で有利な1リッターエンジンを積む経済的なリッターカーでした。
それでも3代目はワイド&ロースタイルのスポーティ路線がクルマ好きには刺さったものの、4代目シャレードはパッと見で他社ライバルと明確な差がなく、飛び抜けた性能というわけでも、やたらと燃費だけはいいという個性もない、没個性なクルマだったのです。
街を走っていても「どこでも売っているような、どうということもないクルマ」にしか見えないのでは、「乗ってみればいいクルマだとわかる」としても、販売面でよい結果を出すには厳しくなります。
一時期のスズキもそうでしたが、軽自動車メーカーらしい小型車づくりの特色を失い、「なんかトヨタみたいな」クルマになってしまうなら、大抵の人は店舗が多く安心感の強い、無難なトヨタ車を買った方がいいわけで、これが4代目シャレードの致命傷でした。
4ドアのソシアルも含め、輸出は3代目同様にソコソコうまくいったのか、生産は後継車(ストーリアなど)が登場後の1999年まで、販売も2000年まで継続されたものの、末期には売っているのか?というくらい存在感を失っていたのです。
なお、余談として1998年にトヨタがダイハツからストーリアのOEM供給を受けた時、ある自動車雑誌の突撃電話取材企画で「ストーリアだけじゃなくシャレードもカローラIIIとしてトヨタカローラ店へ供給したらどうか」と、提案したことがありました。
しかしその取材を受けたダイハツ側(ディーラーだったかもしれません)の担当者はすっかり意気消沈しており、ボソリと「酷な話をしますよね…(※)」とつぶやいたあたりで、取材担当者も何かを察して、なだめに回るという一幕があったものです。
(※カローラ店に出したからって、今さらシャレードが売れるわけないじゃないですかという意)
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...