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【ダイハツ シャレード】かつての世界最低燃費ディーゼル車や歴代車についても

世界最低燃費を誇った「ダイハツ・シャレード・ディーゼルターボ」

ダイハツ シャレード G10型 初代 初期型
Love Krittaya パブリック・ドメイン
出典 : https://ja.wikipedia.org/

トヨタの傘下であるダイハツは軽自動車以外の自社開発を認められていませんでした。
しかし、1977年新しい試みとして販売を開始したのがコンパクトカーの「シャレード」です。
1984年1L3気筒ディーゼルターボ・エンジンを搭載したモデルが売り出され、1991年にディーゼルエンジン四輪自動車世界最高燃費36.54km/Lを記録しギネスブックに登録されました。
ディーゼルエンジン特有のカラカラとした音や振動をむしろ売りに「ロックン・ディーゼル」として売り出されました。

シャレードの最大の特徴ディーゼルエンジン

CB-50型ディーゼルエンジン
TTTNIS パブリック・ドメイン
出典 : https://ja.wikipedia.org/

CL-10型

ハイブリッドカーの台頭によりエコや省燃費に注目が集まっています。
ダイハツのシャレードは今からおよそ30年ほど前に、1リットルにつき36.54kmも走行可能であった超低燃費車でした。

シャレードにディーゼルエンジンが搭載されたのは2代目からで、3気筒でSOHC1,000ccのディーゼルエンジンが搭載されました。
このエンジンCL-10の最高出力は38馬力でそれまで、1気筒あたりの容積が小さくなるために小排気量のディーゼルエンジンをつくることが技術的に非常に難しいとされていました。
実際に気筒容積が小さければ小さいほど、燃焼室が冷えやすく、圧縮率は上げにくくなります。
ダイハツは独自の1,000ccのエンジンをそのままディーゼル化することに成功し、当時、乗用車用ディーゼルエンジンとしては世界最小でした。
今では考えられないほどの非力で、他の車を追い越すことやスピードという概念とは程遠い車でしたが、60キロ巡行で走行する分には問題なく、何よりも燃費の良さが際立つエンジンでした。

CL-50型

1984年9月、ダイハツはディーゼルターボCL-50型を発売しました。
点火プラグを使うことなく圧縮熱で爆発させるディーゼル・エンジンと、タービン径38mmの小型ターボチャージャーとの相性はとてもよく、1,500rpmくらいの低速回転域からもターボ効果を聞かせることのできるディーゼルターボエンジンを制作しました。
3気筒でSOHC1,000ccのディーゼルターボエンジンで、馬力は50馬力を発揮し、燃費を維持しつつもガソリン車と遜色無い走りをすることが可能になりました。
1991年にはディーゼルエンジンの四輪自動車世界最高燃費の36.54km/Lを記録し、ギネスブックに公式に認定されました。

CL-30、CL-71型

1987年の1月から、ダイハツはCL-30型ディーゼルエンジンと、CL-71型ディーゼルターボエンジンを搭載させた第三世代のシャレード発売を始めます。
もともと好評であったCL‐10型にさらに改良を重ねたCL-30型ディーゼルエンジンは低速時での扱いやすさに加えて、QSIクイックスタート・イグナイターという寒冷時の始動性を容易にする機能を装備し、雪の多い地域において重宝されます。
CL-50型/71型ディーゼルターボエンジンは、ディーゼルを感じさせないシャープな加速と静粛性を実現させ、ディーゼルターボエンジンは低速域から高速域にかけてターボがかかる、扱いやすい全域ターボの力強い走りを実現しました。
昨今のエコカーブームに先駆けて実は30年ほど前にこんな名車が日本にあったことが伺えます。
今回はかつての世界最低燃費車シャレードの歴史と特徴に注目してみました。

過去の名車ダイハツシャレードとは?

ダイハツ シャレード 1977年

シャレードはダイハツが生産していた前輪駆動のコンパクトカーで、その販売期間は1977年から2000年まででした。
今ではあまり見られることがすくなった車かもしれませんが実は隠れた名車と言っても過言ではない特徴を持った車でした。
シャレードの歴史を概観してみます。

シャレードの歴史に注目!

初代シャレード

1977年11月ダイハツは初代シャレードG10系型を発表しました。
キャッチコピーは「5平米カー」というもので、コンパクトカーでありながらも、広い室内を確保した当時としては斬新な車の登場でした。
1978年にはカー・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。
初代シャレードのスペックは以下の通りです。

初代シャレードのスペック

エンジン種類CB型直3気筒
排気量993
最高出力55[75]/5,500
最大トルク103[10.5]/4,000
トランスミッション5速MT
駆動方式FF
使用燃料軽油
[単位]最高出力:kW[PS]/rpm 最大トルク:N・m[kgf・m]/rpm
全長 全幅 全高
3.460 1.510 1.360
ホイールベース 車両重量 乗車定員
2.300 630-660 5
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人

販売期間1977年 – 1983年
ボディタイプ3/5ドアハッチバック
CB型 直3 SOHC 1.0L
CB-10型 直3 SOHC 1.0L
CB-11型 直3 SOHC 1.0L
CB-31型 直3 SOHC 1.0L
CB-32型 直3 SOHC 1.0L

その後の経緯

では初代シャレードの生産終了後の経緯を見て行きます。

2代目シャレード

2代目シャレード
Randy43 CC0 / CC0 1.0
出典 : https://ja.wikipedia.org/

シャレードの2代目G11系は1983年の1月に発売開始され1987年まで生産されました。
この2代目シャレードからシャレードの代名詞の一つディーゼルエンジン、ディーゼルターボエンジンが搭載されました。
興味深いのはディーゼルエンジンのキャッチフレーズで、「凄いビートだぜ、Rock’n ディーゼル」というものでした。
このキャッチフレーズはディーゼルエンジンのもたらす振動や騒音を逆手に取ったもので、大胆なイメージ戦略となりました。

シャレード・デトマソ

4代目シャレードベースのデトマソ

ダイハツ シャレード デ・トマソ 4代目 1993年

2代目シャレードからもう一つの代名詞とも言える、「シャレード・デ・トマソ」の販売が開始されました。
これはシャレードをイタリアの自動車メーカーの「De Tomaso」がチューニングを手がけたモデルで、スポーツハッチバックとして当時の若者の人気を得ました。
今でもマニアになかでは根強い人気があります。

3代目シャレード

3代目シャレードG100系型は1987年1月に発売が開始され1993年まで生産が行われました。
この3代目にはフルモデルチェンジが施され、若者の需要を狙ったスタイリングを採用しました。
しかし時代のニーズに合わず人気はいま一つとなってしまいました。

4代目シャレード

ダイハツ シャレード 4代目 1995年

1993年1月 ダイハツは4代目G200系型を発売開始し2000年に販売終了しました。
4代目では車体が少し大きくなったために1,000㏄モデルがなくなり、またこのモデルをもって日本でのシャレードの生産販売は実質上の終了となりました。

伝説のダイハツ「シャレード デ・トマソ」が入手可能に

ダイハツ シャレードの紹介はいかがでしたか?
軽自動車のイメージが強いダイハツの車ですが、ディーゼル車を販売していたことには驚きでした。
1977年から1993年まで販売をしていたシャレードをイタリアの自動車メーカー「De Tomaso」がチューニングを手がけた「シャレード デ・トマソ」は1985年東京モーターショーで出展されていましたが、市販されませんでした。
しかし、未販売モデルが購入可能になりました。
興味がある方はこの機会に一度購入を考えて見てはいががでしょうか。

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執筆者プロフィール
MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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