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【シトロエン C6】現代版ファストバックに変貌!優雅なフラッグシップ
目次
「シラクのC6」歴代大統領にも愛されたフラッグシップの誕生
C6の誕生は2005年。ジュネーブ・モーターショーがワールドプレミアの地に選ばれました。C6は2000年に生産が終了したXMに替わり、約5年ぶりとなるシトロエンのフラッグシップ。1998年のパリサロンで披露されたコンセプトカー「C6 LIGNAGE(リナージュ)」がベースとなりました。
シトロエンの旗艦モデルは代々フランス大統領の専用車として使用されることが多く、過去のDS・CX・XMも歴代大統領には愛された存在。C6もその例に漏れず、当時の大統領ジャック・シラクは販売前のC6をいち早く専用車に採用し、愛用しました。「シラクのC6」はその後もサルコジ、オランドへと引き継がれ、大切に使い続けられたのです。
「C6」センスの見せ所は豊富なカラーバリエーション
C6のボディデザインは極めて長いフロント・オーバーハングと切り落としたようなリアを持つスタイルで、個性あるそのフォルムは往年のビッグシトロエンを彷彿とさせるもの。しかし、グリルに溶け込むように配されたダブルシェブロンや、より洗練されたサイドの6ライト・ウインドウ、リア凹面ウィンドウ下部に設置された速度感応式スポイラーなど、伝統は継承しつつも現代のフラッグシップにふさわしいアレンジが随所に施されているのです。
さらに、C6の特筆すべき点としてはその豊富なカラーバリエーションをあげることができるでしょう。日本に正規輸入された初期カラーの例では、黒系・シルバー系・グレー系・濃いグレー系・ベージュ系・茶系・緑系・青系・濃紺系・赤系とバラエティに富み、内装色とどう合わせるかがオーナーのセンスの見せ所でもありました。また、ロングホイールベースは後席優先のショーファードリブンとしても最適で、安全面でもアクティブ・ヘッドレストやアクティブボンネットなどを装備し、当時のユーロNCAP5ツ星を獲得しています。
ハイドラクティブも進化!C6の乗り心地はまさに極上
個体のボディカラーはサーブル ド ラングルニュ(ベージュ系)
C6のサスペンションシステムには「ハイドラクティブⅢプラス」が搭載。このシステムは車速に応じ自動的に車高が下がり安定性を保つほか、任意に車高調節を可能とするもので、フロントはダブルウィッシュボーン、リアがマルチリンク式を採用しています。エンジンは当初、ガソリンが3.0L V型6気筒DOHCで最高出力は215PS、ディーゼルが2.7L V型6気筒DOHCターボで最高出力は204PSを発揮。2006年にはディーゼルに2.2L 直列4気筒DOHCターボを追加し、2009年にはディーゼルのV型6気筒ターボが3.0Lに変更となりました。
内装面も画期的で、シトロエン初のヘッドアップディスプレイを採用。メーターもデジタルメーター、電子式パーキングブレーキを採用するなど、シックでありながら先端的デザインとしました。C6の日本展開はガソリン仕様となる3.0L V型6気筒DOHC搭載のグレード「エクスクルーシブ」としています。C6は2012年、近い将来後継となるであろうコンセプト「Numero9」を発表し、生産終了となったのです。
C6の中古車価格にはバラツキあり!個体数は多め
C6の中古車価格は、本革仕様・ワンオーナー・限定モデルに人気が集中。そのため、価格にはバラツキがあるようで、現在は60万~350万円で推移しています。(2019年12月時点)
シトロエン C6のスペック詳細
下記のスペックは2006年10月日本販売のグレード「エクスクルーシブ」のものです。
- エンジン:V型6気筒DOHC
- 最高出力:215ps/6,000rpm
- 最大トルク:30.5kg・m/3,750rpm
- ボディサイズ:全長 4,910mm 全幅 1,860mm 全高 1,465mm ホイールベース 2,900mm
- 車両重量:1,820kg
- トランスミッション:6速AT
- 駆動方式:FF
- 乗車定員:5人
- 新車時車両価格:682万円
*本記事の画像は2019年8月に開催されたシトロエン創立100周年イベント「シトロエン・センティナリー・ギャザリング」にて撮影。
※参考文献:オクタン日本版特別編集 “シトロエン オリジンズ 1919-2019”(世界文化社)
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本日の在庫数 27台 平均価格 243万円 支払総額 102~635万円
- 執筆者プロフィール
- 石黒 真理