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泥臭さとは無縁、新ジャンルで登場したクーペルックコンパクトSUVたち【推し車】
2020年代の今はクロスオーバーSUVもオフローダールックや実用性重視のモデルが人気となっていますが、2010年代にはかつてのハリアーとも違う、コンパクトなクーペルックモデルがSUV人気を牽引しました。
大径タイヤを履いて最低地上高は高くとも泥臭さは感じさせず、エアロで武装すればスポーティ、サーキットで耐久レースにすら出場し、SUVというよりは新時代のスポーツカーとも言える新ジャンルの登場で話題となった、2010年代を代表する3台のSUVを紹介します。
日産 ジューク(2010年)
このSUVに 、「無難」の2文字は似合わない
左右フェンダー上の切れ長レンズはサイドターンランプ、フォグランプ風バンパー埋め込みレンズはヘッドライト、「カザーナ」の名でジュネーブショーに出展した時は将来に向けたデザインスタディと思われましたが、ほぼそのままジュークとして市販しビックリ!
実用性よりルックス重視で、テールを絞り込んだクーペルックにも懐疑的な見方は多かったのですが、時代は無難な顔をした実用車より、派手でインパクトのあるアバンギャルドなクルマを求めており、1.6リッター直噴ターボ搭載車や、大抵のタワーパーキングを使える1,550mmの全高もあって、意外やヒット作となります。
その後、後述するヴェゼルやC-HRの登場で押され気味になったとはいえ、R35GT-Rのパワートレーンを押し込んだ「ジュークR」を海外で実際に市販するなど話題性が尽きず、2代目(2019年)を日本に未だ導入しないのが惜しまれるSUVです。
- 最新「ジューク」中古車情報
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本日の在庫数 661台 平均価格 91万円 支払総額 30~225万円
ホンダ ヴェゼル(初代・2013年)
時代の要求にうまく応えた、ホンダらしいスポーツSUV
3代目フィット(2013年)派生車で、7速DCTへモーターを仕込んだホンダの第2世代コンパクトカー用1モーター式ハイブリッドシステム、「i-DCD」搭載車もラインナップした1.5L級コンパクトSUV。
スマートなフロントマスクに、どっしりとしたワイド&ローのクーペルックは低重心なスポーツカーのようであり、それでいて大径タイヤと高い最低地上高はSUVそのものです。
スポーティなSUVを求める層にウケて大ヒット作となり、後にはジェイドやステップワゴンなど格上車種にダウンサイジングターボとして使われた1.5L DOHC i-VTECターボ車を、最上級のホットモデル用として追加するなど、スポーツSUVとして熟成しました。
2代目(2021年)では一転、厚みのあるフロントマスクで迫力を増しますが、オフローダールックがウケる中ではむしろ時代の流れに乗っており、引き続き人気を維持しています。
- 最新「ヴェゼル」中古車情報
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本日の在庫数 5545台 平均価格 232万円 支払総額 81~3,016万円
トヨタ C-HR(2016年)
レースで走行性能をアピールした異色のSUV
初代RAV4(1994年)を除けばコンパクトSUVでは苦戦していたトヨタですが、設計アーキテクチャ「TNGA」を採用して完全新設計したC-HRがようやくヒットします。
経済性の高い1.8LのTHSIIハイブリッドだけでなく、6速MTも用意した1.2Lターボ車も設定し、躍動感あるグラマラスなプロポーション、窓の後方へドアノブを隠し2ドアクーペ風とし、後席の居住性や荷室の使い勝手よりルックス優先のデザインはまさにスポーツカー。
実際、デビュー前にはSUVでありながらニュルブルクリンク24時間レースへ出場するなど、オフロードイメージよりも舗装路での走行性能を重点的にアピールする、新時代のスポーツSUVとして話題になりました。
デビュー後数年で、オフローダールックや実用性重視のSUVへブームが移ったため人気モデルだった期間は短いものの、多様な価値観へアピールするモデルとして、新型の登場が期待されます。
- 最新「C-HR」中古車情報
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本日の在庫数 2701台 平均価格 216万円 支払総額 129~370万円
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- 執筆者プロフィール
- 兵藤 忠彦
- 1974年栃木県出身、走り屋上がりで全日本ジムカーナにもスポット参戦(5位入賞が最高)。自動車人では珍しいダイハツ派で、リーザTR-ZZやストーリアX4を経て現愛車は1989年式リーザ ケンドーンS。2015年よりライタ...