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シャシーとシャーシの違い【ややこし語#5】
目次
シャシーとシャーシの違いはなに?
シャシーとシャーシは、どちらも自動車の「車台」を意味する言葉で、フレームやプラットフォームと同義で用いられます。
結論を言ってしまうと、シャシーとシャーシは同じ意味で、違いはありません。
呼び方は大きく4種類
実はシャシーとシャーシを含め、計4種類の呼び方があります。それぞれは以下のとおりです。
- シャシー
- シャーシ
- シャーシー
- シャシ
それでは、それぞれの呼び方にどのような特徴があるのかを見ていきましょう。
語源はフランス語の「シャシ」
シャシーとシャーシの語源はフランス語で枠組みを意味する「châssis(シャシ)」です。最初はフランス圏で用いられていましたが、英語圏に伝わって「chassis」という単語が生まれました。
最初は自動車の骨格部分のみを指していたものの、動力系を組まれた状態も含めて指すようになります。前者を「シャシ」、後者を「ローリング・シャーシ」と呼ぶことに決まりました。
整備業界でも「シャシ」
整備士に代表されるエンジニア職の間では、昔から長音(伸ばし音)を嫌う傾向にあり、「シャシ」を用いています。
そのため、自動車整備技能登録試験(整備士試験)の問題では「シャシー」でも「シャーシ」でもなく、「シャシ」と記載されています。
自動車メーカーは「シャシー」
自動車メーカーのサイトや説明書を見ると、シャシーという表現を用いていることがほとんど。主要なメーカーは全てシャシー派です。
ホンダやマツダ、ダイハツもシャシー派ですが、まれに「シャーシー」や「シャーシ」といった表現を使用していました。
ミニ四駆では「シャーシ」
詳しくは記事末で解説しますが、実は今回登場する4つの名称の中で最も使われていると思われる呼び方です。
これの明確な理由は不明ですが、タミヤの「ミニ四駆」がシャーシという呼び方を用いていることは大きな理由だと思われます。
ミニ四駆はモーターで駆動する四輪駆動の自動車模型で、日本で一番売れている自動車模型のシリーズ。80年代から現在に至るまでに3度のブームを迎えています。
幅広い世代に愛されるカルチャーであるため、シャーシという呼び方が広く普及していった可能性も考えられます。また、シャシーよりもシャーシの方が声に出しやすいというのも、広まる要因のひとつではないかという見方もあります。
辞書では「シャーシー」
広辞苑を確認したところ、自動車の「車台」を意味する言葉として「シャーシー」の項目が存在します。
一方でシャシやシャシー、シャーシといった項目は見つかりませんでした。
結論:どれも間違いではない
Googleの検索結果はシャシーでヒットするのが326万件に対し、シャーシでは1,350万件がヒット。シャーシー:約1,000万件も差があるという結果になりました。
- シャーシ:1,350万件
- シャシー:326万件
- シャシ:250万件
- シャーシー:80.7万件
これだけ見ると、シャーシが一般的かのように思えてしまいますが、前述の内容を踏まえるとそういうわけでもありません。
記事冒頭でお伝えしたとおり、それぞれに意味の違いはないため、あまり重く考えずに好きな言い方を選んで問題なさそうです。
ただし、ミニ四駆では「シャーシ」、整備士試験では「シャシ」など、場合によって好ましいとされる表現があるので、そのあたりは使い分けると良いでしょう。
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- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...