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「飲酒運転は銃殺刑」って本当?飲酒運転の違反基準で一番厳しい国はどこ?

例年であれば年末年始は忘年会・新年会シーズン。同時に飲酒運転の取締り強化シーズンでもあります。幾度となく行われた罰則強化以降、飲酒運転は年々減少傾向にはあるものの、撲滅には至っていません。

一方、海外では一定量であれば飲酒運転が合法だという国もあるとの噂です。ワインの国フランスは? ビールの国ドイツは? ウィスキーの国イギリスは?海外の飲酒運転罰則と違反基準はどうなっているのでしょうか。

飲酒運転の違反基準で一番厳しい国はどこ?

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まずは、世界の飲酒運転の基準について比較してみましょう。日本では、呼気1Lあたり0.15mg以上0.25mg未満で酒気帯び運転、0.25mg以上で酒酔い運転になります。

海外ではBAC(血中アルコール濃度)を基準とするのが一般的であり、日本の基準を血中アルコール濃度に換算すると0.3mg/ml以上で酒気帯び運転です。

この数値は、おおよそビール中びん1本・日本酒1合・ウイスキーダブル1杯の純アルコール量に相当します。

ワインの原産地として名高いフランスやイタリア、ビールが有名なドイツなどEU加盟国のほとんどの国は0.5mg/ml以上から酒気帯び運転となり、日本よりもやや基準が緩くなっています。

ただし、ハンガリー、スロバキア、ルーマニアに加え、ビールの消費量世界一のチェコ共和国はゼロ。つまり東欧の4国が違反基準でもっとも厳しく、わずかな量の飲酒運転でも刑罰対象になるということです。

一方で、さらに違反基準がゆるい国もあります。シンガポールは0.8mg/ml。アメリカも州によって異なりますが0.8mg/mlが基本です。

スコッチ、アイリッシュウィスキーの生産地であるイギリスは、スコットランドとアイルランドのみが0.5mg/mlとやや厳しくなっているものの、そのほかの地方では0.8mg/mlとヨーロッパのなかではひときわゆるい基準が制定されています。

ジャガイモの蒸留酒が有名な北欧のノルウェー、スウェーデン、それに中国は0.2mg/mlと日本よりもやや厳しい数値。ウォッカを嗜み、2011年までビールが酒ではなく食品として扱われていたロシアは、現在では日本と同じ基準になっています。

外国と比べると日本の飲酒運転基準は厳しめ

外国の飲酒運転の違反基準を日本と比べてまとめると、以下のようになります。

日本より基準が厳しい国ハンガリー、スロバキア、ルーマニア、チェコ
ノルウェー、スウェーデン
中国
日本の基準とほぼ同じ国ロシア
日本より基準がゆるい国EU加盟国のほとんど(フランス、イギリス、ドイツなど)
シンガポール
アメリカの州の一部
イギリス

体格差や個人差があるものの、一般的に日本人を含む東洋人は欧米人に比べてアルコールの代謝能力に劣るとされており、そのせいもあって世界各国と比較すると日本の飲酒運転基準は厳しい方に分類されています。

食事にお酒がつきものとされる国では、酔いつぶれるほど飲む人は多くない代わりに、基準値以下なら飲酒運転をしても大丈夫という風習が根強く残っており、やはり飲酒運転が重大な社会問題となっているようです。

そのほかにもカナダ、スイスなど、最近になって基準血中アルコール濃度が0.8mg/mlから0.5mg/mlに引き下げられた国や、さらなる基準値の見直しと罰則強化を検討している国もあります。

飲酒運転の罰則が一番ゆるいのは?

©Alexander Raths/stock.adobe.com

日本では酒気帯び運転をした場合は呼気内のアルコール数値に応じて、違反点数13点+90日の免許停止、および25点+免許取消のうえ欠落期間が2年。ならびに3年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科せられます。

酒酔い運転の場合は、35点+免許取消のうえ欠落期間は3年。加えて5年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。

世界各国の飲酒運転罰則は、日本と同じく罰金と免許停止が一般的。悪質な場合には、刑事犯罪として懲役や禁固刑が言い渡されるのも同様です。ただし国によって罰金や拘束期間にはずいぶんと違いがあります。

ドイツ

ドイツでは、血中アルコール濃度0.5mg/ml以上の酒気帯び運転で、初犯の場合は罰金500ユーロ(約6万5,000円)と免停1ヵ月。2回目以降は罰金と免停期間が引き上げられます。

酒酔い運転は3,000ユーロ(約38万円)と最大1年の懲役。悪質な場合には運転免許が永久剥奪されます。

フランス

フランスの酒気帯び運転は、750ユーロ(約10万円)以下の罰金と車両の押収に加え、最大3年間免許停止。

酒酔い運転の場合は、罰金4,500ユーロ(約58万円)+最大2年の懲役です。さらに免許取消処分に加え、車が没収されることもあります。

イタリア

イタリアの罰則は、酒気帯び運転では罰金2,125ユーロ(約27万円)と3〜6か月間の運転免許停止。酒酔い運転は罰金6,000ユーロ(約77万円)と6ヵ月から1年以下の懲役です。

車が没収される厳しい罰則の州がある一方、免許停止処分がなく罰金のみで済む州もあります。

ノルウェー

違反基準値0.2mg/mlのノルウェーは、罰金額が違反者の1ヵ月間の税込み給与の半分とされ、過去には1,000万円の罰金を命じられた例もあったようです。

5年以内に2回目の飲酒運転で捕まった場合は生涯運転免許を取得できなくなります。

デンマーク

さらに厳しいのはデンマーク。違反基準値は0.5mg/mlであるものの、罰金は違反者の最低給与1ヵ月分。運転免許が剥奪されるうえ、即時車が没収されてオークションにかけられ、車の売上金は国費へ回されます。

アメリカ

違反基準値が0.8mg/mlと高いアメリカは、州によって罰則が大きく異なります。

カリフォルニア州では、6ヵ月の免許停止+車の押収+罰金1,000ドル(約11万円)、または6ヵ月以下の禁固刑です。再犯の場合は禁固刑が最大1年に伸び、違反回数によっては運転免許の永久取消になる場合もあります。

また、アメリカでは2,000ドル(約22万円)以上の裁判費用も負担させられます。

ハワイ州では90日の免許停止に加え、150〜1,000ドルの罰金か、2〜5日の禁固刑または3日間の労働奉仕。2回目以降は罰金の増額と2年の免許停止です。

アメリカでは罰則に加え、最低3ヵ月以上の飲酒運転リハビリプログラムの受講も命ぜられるなど再犯防止に力を入れています。

アラブ首長国連邦

少々毛色が違うのはアラブ首長国連邦(UAE)。イスラム圏では戒律によりそもそも飲酒自体が禁止されているため交通取締りは行われていません。

しかし、海外から入国者が多いドバイでは、飲酒により事故を起こすと5万ディルハム(約150万円)もの罰金と3ヵ月以下の懲役に加え、免許は停止もしくは剥奪。さらに厳しい法律に基づき仕事も解雇される場合があります。

ブルガリア

いっときネットの書き込みで「飲酒運転は銃殺刑」と噂されたブルガリア。実は死刑完全廃止国で、銃殺刑はデマです。

違反基準値0.5mg/mlであるブルガリアでの罰則は6ヵ月以下の免許停止と、罰金500レフ(約3万2,000円)もしくは3年以下の懲役。ブルガリアは銃殺刑どころか、今回取り上げたなかでもっとも罰則が緩い国です。

アルコールインターロックが飲酒運転を撲滅する?

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海外では車の押収や没収、免許の永久取消など日本にはない非常に重い罰則があります。また、アメリカやフランスを始めとするEU加盟国の一部では、違反者の車にアルコールインターロックを装着して、再発防止の手段に用いられてる点も特徴です。

アルコールインターロックとは、呼気中にアルコールが検知されると、エンジンが始動できなくなる装置であり、日本でも事業用トラックの一部で導入されているほか、一般車両への装着が検討されています。

それに先駆けてアメリカ議会では2021年11月10日、飲酒運転撲滅のためにインターロックの義務化法案が可決され、早ければ2026年までにすべての新車にアルコールインターロックが搭載される見通しであると全米屈指の自動車情報サイトAutoblogが報じています。

罰則強化による飲酒運転の撲滅が望めない以上、今後は日本を含む他国でも飲酒運転をテクノロジーで抑え込む方向に進んでいくことでしょう

酒気帯び運転で捕まるとどんな処分が科せられる?

執筆者プロフィール
伊藤友春
伊藤友春
1981年生まれ。自動車専門Webライターとして執筆活動中。自動車の構造に明るく、ほとんどの整備や修理をDIYでこなす。輸入車・コンパクトカー・変わったデザインやコンセプトの車が好きで、現在の愛車はその最た...

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