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大雪でカーポートが潰れて車も…火災保険は使える?事前に知っておきたい内容
雪国に限らず、雪があまり降らないとされる地域でも大雪に見舞われることがあります。自宅にカーポートを設置している方もいるかと思いますが、降雪量によっては雪の重みでカーポートが倒壊してしまうことも。
仮にカーポートが積雪によって潰れてしまった場合、保険で修理することは可能なのでしょうか?
雪災でも火災保険で補償されることがある!
雪災によってカーポートが倒壊した場合、火災保険で補償を受けることができる可能性があります。一般的には門や塀、物置、車庫などは建物の付属設備に位置付けられるため、火災保険の補償対象です。
例として東京海上日動の『トータルアシスト住まいの保険(火災保険)』における補償対象となるリスクを見てみましょう。
- 火災(火災、落雷、破裂・爆発)
- 風災(風災、雹災、雪災)
- 水災(水災)
- 盗難・水濡れ等(盗難、水濡れ、外部からの物体の衝突、労働争議等による破壊行為)
- 破損等(上記以外の偶然な破損事故等)
詳しい内容が分からない場合は、保険証券を見たり、保険担当者に連絡し、保険の対象が「物置・車庫等を含む」となっていることを確認してみてください。
また最近ではさまざまなニーズに応えるために、自分で補償内容を選ぶことができる保険もあります。補償対象から「風災・雹災・雪災」を外している場合は補償されないためご注意ください。
保険の免責金額を確認しよう
免責金額とは簡単に言ってしまえば「自己負担額」のことで、保険金が出るような事故が発生しても契約者が負担しなければならない金額を指します。免責金額には「フランチャイズ方式」と「免責(エクセス)方式」の2つがあります。
フランチャイズ方式
被害額が免責金額を超えた場合に保険金が全額支払われる方式であり、ひと昔前にはこの方式が主流でした。
例えば20万円の免責が設定されている場合、被害総額(カーポートの修理額)が20万円を超えると修理費用が全額支払われますが、20万円未満の場合は補償されません。
免責(エクセス)方式
一定の自己負担額を設定し、被害総額から自己負担額を引いた金額が支払われる方式です。例えば免責金額を5万円に設定していたケースを考えてみます。
- 被害額が4万円の場合は、免責金額よりも少ないため保険金なし
- 被害額が25万円の場合は、「25万円−5万円=20万円」となり、20万円の保険金を受け取ることができる
保険会社によって若干異なりますが、0円・1万円・3万円・5万円などの中から免責金額を選ぶケースが多くなっています。免責金額が大きくなるほど自己負担額も多くなりますが、その分保険料は少し安くなります。
しばらく契約内容を確認していないという方は、一度免責の金額や方式を確認してみるとよいかもしれません。
車の被害は自動車保険を使う
カーポートは火災保険によって修理できる可能性がありますが、カーポートが潰れたことによって車の被害が発生し、車を修理する際は火災保険の補償対象外です。この場合は自動車保険を使うことになります。
ただし、自動車保険を使うと等級が下がり、保険料が値上がりします。カーポートの他に車にも被害が及んだ場合は、保険担当者と相談し、修理金額と値上がり分を考えながら保険を使うかどうか判断するとよいでしょう。
必ず補償内容を確認しておこう!
カーポートが破損した際に補償を受けるためには、積雪などの”自然災害”が原因であることを認めてもらう必要があります。自然災害ではなく経年劣化によるものと判断されると補償されません。
破損した際は自己判断せず、速やかに保険会社などへ連絡・相談をしましょう。
また、免責の方式や金額によっては保険金を受け取ることができないケースもあります。どのような契約内容になっているか分からないときは、一度保険会社に確認しましょう。
補償の範囲や対象を確認し、万が一の時に保険金を受け取ることができるよう備えておくと安心です。
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- 執筆者プロフィール
- 成田 佑真
- 1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。現在の愛車はA4。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出...