中古高級車はお得なのか？新車と中古で価格差が大きいのはワケがあった

高級車と呼ばれる車種では、新車で1,000万円を軽く超えるものも多く存在します。しかし、中古になると価格が急激に下落するケースも珍しくありません。

新車では手の届かない高級車が、数年落ちで「買えるかも？」という価格になっていることもありますが、一体なぜなのでしょうか？

中古車は人気（需要）の高さが価格に影響する

そもそも車は”商品”であるため、車種によって必ず人気（需要）に差が出てきます。そして、その人気が中古車の価格を左右する要素の1つです。

中古車販売店のスタッフに聞いてみると、「一般的に、高級車を購入するのは経済的に余裕のある方が多く、新車で購入する傾向があります。つまり、中古の高級車は人気がそれほどなく、加えて高級車は維持費もそれなりにかかるため、買い手が少なく価格が下落しやすいです。」とのこと。

例として、以下に中古車平均価格（トヨタ、レクサス、欧州車）をいくつか挙げてみました。

車種	新車価格帯（万円）	中古車平均価格（万円）
カローラ	193〜	174
ハリアー	299〜	287
アルファード	359〜	297
レクサス LS	1,071〜	322
メルセデス Sクラス	1,338〜	649
BMW 7シリーズ	1,132〜	419
アウディ A8	1,151〜	560

^{『グーネット中古車』より作成（2022/3/24調べ）}

一般的に人気車と言われるものについては、中古車平均価格はそこまで下がっていませんが、高級車と呼ばれる車種は下落幅が大きくなっています。もちろん年式やグレード、走行距離などによっても価格は上下しますが、高級車のほうが価格差が生まれやすいことが分かります。

中古車の価格は「需要と供給」というメカニズムに忠実です。高級車が安くなりやすいのは、需要が少ないことが要因の1つとなっています。

高級車はステータスシンボルという側面もあり、高級車を買おうとする人は新車で購入する傾向があります。もちろん『前のモデルが好きなため、中古で手に入れたい』というケースもありますが、基本的には高級車を中古で購入しようとする人は少ないようであり、供給に対して需要が限定的です。

また、高級車は高額なパーツを惜しみなく採用しています。そのため、メンテナンスや故障時の費用が高額になることもあり、中古で購入しても「維持費のほうが高くつく」ということになる可能性もあります。

特に輸入車の場合、故障しやすいというイメージを持った人も一定数いるため、中古で購入するケースは決して多くなく、中古車価格も下がりやすくなっているのでしょう。

ただし例外もあり、一部のスーパーカーやスポーツカー（フェラーリなど）においては、ほとんど値崩れしないことがあります。走行距離や事故の有無、ボディカラーなどによっても多少上下しますが、ヴィンテージカーや限定モデルともなると高値で取引されることもあります。

車種によっては、新車価格と同等あるいはそれ以上の金額で取引され、ときには数億円になることも珍しくありません。

中古高級車はお得なのか？

新車発売時に1,000万円を軽く超えるような高級車でも、数年経つだけで驚くほど価格が下がることもあります。そのため、お手頃な価格で高級車に乗りたいという人は、中古車を探すのも良いかもしれません。

特に高級大型セダンは需要の少なさなどもあり、価格の下落幅が大きくなりやすい車種です。

価格が下落するといっても、高級車であるためハイテク装備は満載であり、車の完成度は非常に高くなっています。300〜400万円台の車種もあるため、本当に好きなモデルがあればコスパ良く高級車を楽しめる可能性があります。

しかしながら、先述のように高級車は部品も高額なため、故障時の修理費用が非常に高くなる可能性も。排気量も大きいことが多いため、自動車税などの維持費もある程度かかるということは覚悟しておく必要があります。

高級車は数年落ちで車両価格が大きく下がることも珍しくありません。もちろん維持するためにはそれなりに費用が発生しますが、しっかりと整備されている中古高級車であればコスパも満足度も高くなるでしょう。

中古車ならではの注意点もありますが、お目当ての高級車が思いもよらぬ金額で手に入ることもあるかもしれません。

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