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中古車選びには《点検整備記録簿》を確認すべき!「記録簿あり」で何が分かる?
「記録簿なし」の中古車はどう判断すればよい?
点検整備記録簿の有無は、中古車の価値を左右していたり販売店を信頼できるかの指標となったりと、重要な役割を担っています。
しかし一方で、「記録簿なし」と表記された中古車も存在しているようです。これらを購入するのは避けるべきでしょうか?
以前、筆者がとある個人経営の中古車販売店を尋ねた際、販売店のスタッフから次のような事情があるかもしれないと耳にしました。
「一般の整備工場で車の整備点検を済ませたとき、記録簿にはデータが残されていないことがあります。
車の点検は国から認証を受けた“指定工場”もしくは“認定工場”で受けるケースが多いと考えられますが、認証を受けていない一般の工場に点検を依頼すると、まともに記録簿へ記入が行われていないケースがあるようです。
ディーラーで新車購入をして、記録簿の“原本”自体は存在しても、一般の工場で受けていて記録簿には何のメモも残されていない場合、中古車情報サイト上では「記録簿なし」という表示になっていることも多いようです。もちろん、当店でも記録簿なしという扱いにしています。
反対に、整備の記録が空の状態にもかかわらず、記録簿の原本が存在するだけで“記録簿有り”と中古車情報サイトに表示している場合もあるようです。」
このように、販売店によって点検記録簿の有無の取り扱いが異なるようですから、気になる物件があれば販売店へ直接問い合わせをして、実車を確かめる際に併せて記録簿を確認させてもらうべきでしょう。
「記録簿あり」の中古車も実物を確認するのがオススメ
中古車販売店のスタッフの話にもあるように、点検整備記録簿の原本だけが存在するだけで、実際は活用されていないかもしれません。
記録簿を紛失した、廃棄したなどの可能性も否定できませんが、点検整備記録簿の有無をインターネット上でチェックしただけで安心するのは安心できないというのを頭に入れるべきです。
筆者は過去にも「記録簿なし」の物件が気になり、実店舗まで足を運んで実車をチェックさせてもらった際、記録簿に整備メモが残されていたと知らされたこともありました。お店の対応次第で、中古車情報サイトへ物件情報を掲載する際の基準にバラつきがあるのは確かなようです。
狙っている中古車物件に整備の記録が残されているなら、実物を確認できるとよいでしょう。記録簿が残されている分、車両の販売価格が高めとなるかもしれませんが、今まで大切に使われていた車であるかを知るだけでも安心して購入できるメリットがあります。
気に入った中古車物件があって、購入を考えているならお店に問い合わせをして、点検整備記録簿の内容をチェックさせてもらうようにしてみましょう。
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- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。