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日本車に「超高級車メーカー」がないのは何故?そこには世界で人気の理由が隠されていた

⽇本に“超⾼級車メーカー”がないのはどうして?

©scharfsinn86/stock.adobe.com

トヨタや⽇産、ホンダ、三菱、マツダ、スバルにスズキなど、⽇本には⾃動⾞メーカーがいくつもあります。しかし、世界的⾃動⾞メーカーが多数存在しながら、どれも⼤衆⾞メーカーであり、超⾼級車メーカーは存在しません。

では、なぜ⽇本にはヨーロッパにあるような、ロールスロイスやフェラーリなどの超⾼級メーカーがないのでしょうか。その理由の⼀つは、⽇本の⾃動⾞産業の出発地点にあります。

⽇本が初めて量産モデルの⾃動⾞を⽣産した時と、⾃動⾞発祥の地であるヨーロッパでは、ターゲットとしている顧客層が異なっていました。そのターゲットの違いが⾃動⾞ブランドとしての違いに発展していったのです。

©Simona Bottone/stock.adobe.com

ヨーロッパの最初の顧客層は、王室などの貴族でした。⾃動⾞という新しい⾼級な乗り物を最初に使⽤できる層は上流階層だったため、ヨーロッパの⾃動⾞メーカーは原点から上流階級をターゲットとしていました。 

⼀⽅、⽇本の⾃動⾞産業はヨーロッパと⽐べて遅れていました。トヨタが最初の量産モデルであるトヨタAA型の⽣産を開始したのは、1936年のこと。その際は個⼈所有というよりもハイヤー、タクシーといったフリートユーザーがターゲットでした。

そのため、⽇本の上流階級が⾃動⾞を求めた時代に、⽇本にはそれに相応しい⾃動⾞メーカーはなく、輸⼊車でしか⾼級⾞を⼿に⼊れることができなかったのです。

©agle2308/stock.adobe.com

実際、⼤正天皇の即位時(1912年)に最初の御料⾞として使われたのは、⾃動⾞先進国であるイギリスから輸⼊されたデイムラーでした。その後も、ロールスロイスやメルセデス・ベンツなどの輸⼊⾞が御料⾞として使⽤されました。

国内の輸入車販売店の担当者によると、上記のような背景から日本では「輸入車=高級車」と言ったイメージが確立されたと言います。

それは、現代の自動車メーカーのブランドイメージにも根付いており、ステータス性を求めて国産ではなく輸入車を購入するユーザーの割合が高い傾向にあると話します。

このような背景も含め、⽇本の⾃動⾞メーカーは貴族階級をターゲットとするのではなく、⼤衆をターゲットとした⾃動⾞メーカーへと成⻑していきました。

執筆者プロフィール
Schnux
Schnux
1999年生まれ。学生時代から編集部でアルバイトをして、今は一流ライターとして特訓中です。愛車はフォルクスワーゲン・アップ!車は主にサウナに行くために使っていますが、犬を飼い始めたので買い替えるか迷い...

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