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足の疲れにサヨナラできる?渋滞時のブレーキのコツや注意点をドライビングインストラクターが解説
注意すべきはギアの入れ間違い
教習所では「オートマ車を運転中、停止時間が長くなりそうな時は、チェンジレバーをNにし、ハンドブレーキをかける」と指導しています。この点について、なぜPではダメなのかという意見を聞くことがありました。
もちろんPでもまったく問題ありません。前述のように確実に停車させるという点ではNよりも安全だと思っています。
しかし、Pに入れるためにはギアが一瞬だけR(リバース)に入ります。ギアをPに入れたつもりでも実際にはRに入っていて、ブレーキペダルから足を離した瞬間にバックしてしまったという車を何台も目撃してきました。
停車中にギアを操作する場合、最も気をつけたいのが、ギアの入れ間違いなのです。特に前方、後方どちらにも車が止まっているときは、ギアの入れ間違いによって急発進し接触するリスクが高いので注意してください。
ブレーキを踏み続けられないなら免許を取る資格はない?
フットブレーキを踏み続けるのは確かに疲れますが、ギアを変えることにもリスクが伴います。
以前勤務していた教習所の先輩教官は教習生に対して「フットブレーキを踏み続けられないなら、安全面を優先するという意味でも免許を取る資格はない」という厳しい意見を伝えていました。
これは、安全を最優先に考えれば当然の意見だと筆者は思います。短時間の停車であれば、フットブレーキを踏み続けることがやはり基本動作となるでしょう。
ただし、フットブレーキを踏み続けるのがつらいときがあるのは確かです。
少しでも足への負担を減らすために、動きやすいシューズを履いたり、こまめな休憩をとったり、渋滞に巻き込まれないように迂回したりするといった対処も同時に行うべきだと思います。こうした対処をした上で、ギアを変えるなどの対策を考えるべきなのでしょう。
状況に応じて最も安全な対処を心がけ、足やカラダに負担の少ない運転こそが、快適なドライブを実現するためには欠かせないと思います。
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- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...