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「横断歩道、クルマは徐行すべき」は間違い!“直前で止まれる速度”と“直ちに止まれる速度”は全く違うって知ってた?

横断歩道に歩行者がいるか分からないなら、徐行すればいい?

©️Satoshi/stock.adobe.com

ここまでの内容で『横断歩道に歩行者がいるか分からないなら、徐行すればいいんだ』と考えた人もいるかもしれません。

しかし、条文の中にある「直前(手前)で停止できる速度」は、徐行とは別物です。

道路交通法では、徐行とは『車両が直ちに止まることができる速度で進行すること』と定められているため、『横断歩道の直前(停止線の手前)で止まれる速度』とイコールではありません。つまり、横断歩道では『徐行義務は課されていない』とも解釈できそうですね。

この点について、警察署の交通相談コーナーに聞いてみたところ、次のような回答をいただきました。

一般的に『横断歩道では徐行』と認識している方も多いかと思いますが、実は”徐行義務”はありません。

条文内では『停止線の直前で停止できる速度で進行』と記載されており、『徐行しなければならない』という文言はどこにも書いていないのです。

もちろん、横断歩道では徐行しても問題ありませんが、厳密に言うと『徐行』の場合は直ちに止まれる速度、横断歩道では停止線の直前で止まれる速度、という違いがあります。

お話を聞いたところによると、条文では「直ちに停止できる速度(徐行)」とは書かれていないため、やはり”徐行義務はない”ということになるようです。

「直前で止まれる速度」と「直ちに止まれる速度」の違いって何?

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では、「横断歩道の直前で止まれる速度」と「車両が直ちに止まれる速度」の違いは何なのでしょうか。

まず「車両が直ちに止まれる速度(徐行)」は、その名のとおり”直ちに”停止できる速度のこと。法令で具体的な速度が明示されているわけではありませんが、教習所などではおおよその目安として「10km/h以下、1m以内で停止できる速度」とされることがあります。

一方で、「直前で止まれる速度」は、”直ちに”止まれる速度ではなく、あくまでも停止線などの目標物の手前で止まれる速度。例えば40km/h程度で走行していた場合、『加速するのをやめ、手前で止まれるよう”速度調整”しなさい』ということです。

つまり、徐行でなくとも、安全に停止線の直前で止まれるのであれば、40/km/h、30km/hでも構わないことになります。

接近しても歩行者の有無が確認できない場合、最終的には「徐行」になることもありますが、それはそれで問題ありません。

いずれにせよ、横断歩道では歩行者が優先。徐行義務がないとはいえ、安全が確認できないような場合は、徐行するなどして歩行者の安全確保に努めるのが大切です。

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執筆者プロフィール
成田 佑真
成田 佑真
1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。現在の愛車はA4。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出...

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