更新
「車でCDが12枚も聴けるってマジ!?」Z世代が知らない懐かしの機器…あの頃のデートカーには必須だった“CDチェンジャー”
目次
「CDが何枚入るか」でマウントの取り合いに発展することも
はじめのうちは6枚収納が一般的だったCDチェンジャーですが、次第に入れられるCDの枚数が増えていきます。上級モデルで多かったのは10枚収納可能なのものも。
さらに、CDを切り替える時間はどんどんと短くなります。また、トランクや座席下といった車の揺れの影響を大きく受ける場所にチェンジャーが配置され、音飛びが多くなるという問題を受け、チェンジャー内にサスペンション機構を備えるものまで登場するようになります。
ここまでくると、CDチェンジャーとしてはほぼ完成形になるのですが、最後に登場するのが、発売当初のCDチェンジャーの倍の枚数の12枚のCDを入れられる12連奏タイプ。
この時代は、CDチェンジャーに何枚のCDが入るかで、ライバルに対してマウントを取ることが多かったように思います。これはオーディオメーカーも、使用しているユーザーも同じです。
MDLPやiPodの登場でCDチェンジャーは姿を消す
しかし、カーオーディオの主流がCDからMDに変化したころ、CDチェンジャーは勢いを落としていきます。
特に「MDLP」という、MDの収録時間を4倍に伸ばせる技術が登場してからは、小さなMD1枚で、長い時間音楽をかけ続けることができるため、CDを車内で再生する機会が減っていきます。
さらにiPodに代表されるMP3再生機器の普及が、CDチェンジャーを下火にしていくことに。CDを12枚も入れられるようになったCDチェンジャーですが、iPodは小さな本体に1000曲以上を入れることができるため、再生曲数では足元にも及ばなくなります。
また、CDチェンジャーの大きな欠点は、コントロールユニットより大きなチェンジャーをどこに置くかということでした。場所を取るCDチェンジャーよりも持ち運びのできるMP3プレーヤーの方が便利なことは誰の目にも明らかで、CDチェンジャーへの需要はほぼ無くなってしまいました。
今や車の中でインターネットがつながり、サブスクリプションサービスで何百万という曲を再生できる時代です。便利な世の中になりましたが、時々CDチェンジャーの「カチャカチャ」という入れ替え音が聞きたくなる気持ちにもなってきます。
今ではほとんど見ることが無くなりましたが、もしCDチェンジャーを搭載した車に乗る機会があれば、ぜひ当時の最先端技術に触れてみてください。
対向車がいるのにロービームに切り替わらない!オートハイビームのトラブルはなぜ起こる?
アーシングとは?不具合が出たら、メーカー保証で直してもらえる?
3人に1人が実践してる!?燃費を良くするためにしてること
- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...