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「硬派だったアイツも最近は見かけなくなった」昔のSUVにあった装備「マニュアルフリーホイールハブ」とは?
フルタイム式4WDが主流になりフリーホイールハブは不要に…
しかし、SUV主流の時代になり、駆動方式もフルタイム式4WDが多くなってくると、オートフリーホイールハブの出番はなくなります。パワートレーン上で自動的に2WD↔4WDの切り替えが行われるフルタイム4WDでは、前輪とドライブシャフトの断切は意味が無いからです。
ですがフルタイム4WDとは言えども、駆動抵抗がないわけではありません。通常はFF(車種によってFRもある)で走っていることが多いフルタイム式4WDは、今度はセンターデフから後方のプロペラシャフトの抵抗が、燃費を悪化させる要因になっていたのです。
そこでトヨタが考案したのが、「ディスコネクト機構」というメカニズムです。
ディスコネクト機構は前後輪の同軸上にドグクラッチを設けて、4WD時にはロック、2WD時にはフリーにすることで、プロペラシャフトと駆動系の断切を行っています。これにより、従来のフルタイム4WDが抱えていた燃費問題を解決しました。
現状ではRAV4のみに採用されていますが、今後同様のメカニズムが他メーカーでも開発されるかもしれません。
前述の通り、現在フリーホイールハブを採用しているのはパートタイム式4WDのジムニーと Jeepラングラー、そして一部の軽トラックくらいです。
昨今、四輪駆動のシステムはHVやEVへと切り替わり、前後輪それぞれをモーターで駆動するようになっています。こうした流れの中で、オートフリーホイールハブもまた消えゆく運命なのかもしれません。
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- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...