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ガソリンスタンド界で密かに行われる「混ぜ物」…一斉調査もある不正軽油とは?
不正軽油かどうかを見分けることはできる?
石油大手元売り会社の看板を背負った給油所では、まず不正軽油の取り扱いは無いと考えていいでしょう。
不正軽油を販売したら、社会問題として大きく取り上げられ、元売り企業の信頼はガタ落ちしてしまうからです。
可能性が高いのは、安売りを特徴としている、大手の看板を背負っていない給油所です。
燃料価格は地域ごとに差がありますが、同一地域内では価格の足並みはそろっており、お店ごとの違いは、あっても数円程度です。
こうした一般的な価格差を大きく超え、数十円単位で安く販売されている軽油があった場合には、不正軽油を使っている可能性が考えられます。
また、不審なタンクローリーが出入りする施設がある、深夜早朝時間帯だけに動いている給油現場があるなど、怪しげな情報があれば、各地方公共団体の受付窓口に相談しましょう。
環境やエンジンにも悪影響を与えてしまう
不正軽油の製造・販売に関する問題は、昨今特に多くなったわけではありません。
10年以上前から問題は続いており、各地方公共団体では、販売所への検査や、走行中の車両や工事現場の建設機械などから、軽油の抜き取り検査を行い、摘発につなげているのです。
トラックやバス、建設機械に多く使われる軽油ですが、最近ではクリーンディーゼルを売りにした乗用車も数多く登場し、一般消費者も軽油に触れる機会が増えてきました。
一部では正しく軽油が販売されていないことがあるという現状を知り、安すぎる軽油は購入しないという意識も大切になってくるでしょう。
また、軽油に灯油や重油などを混ぜた場合、ディーゼル車の排出ガス中に含まれる粒子状物質(PM)や窒素酸化物(NOx)を増やし、大気汚染を引き起こす要因にもなります。
クルマのエンジンなどにも不具合や損傷を起こす可能性があるため、消費者である私たちにも、大きな影響を及ぼすものです。
景気が悪くなると増える不正軽油の問題。販売者、購入者の意識改革はもちろんですが、二重三重と言われる、自動車関連の税制に対しても見直しの目は必要となるでしょう。
税負担を逃れるための不正軽油を無くす行動は、そもそもの税金の在り方を考えるきっかけにもなってほしいものです。
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- 執筆者プロフィール
- Red29
- 1980年代生まれ。国産ディーラーでの営業職として働き、自動車関連の執筆者として独立。ユーザー目線に立った執筆を心掛けています。愛車はトヨタプリウス。ホットハッチに代表される、小規模小パワーのクルマが...