ニュース
更新
都市伝説?「教習所によって難易度に差がある」の真相を元教習官に聞いてみた
免許を取るためには、教習所(ここでは公安委員会の認可を受けている指定自動車教習所)へ通うのが一般的です。
どこの教習所へ通っても、試験の難易度は同じなのでしょうか?教習所によって難易度に差があるのでしょうか?教習所で教官としての勤務経験がある筆者が解説します。
教習内容は統一されているので難易度は同じだが…
結論から言えば、「難易度の差はほとんどない」というのが正しい回答となります。なぜなら、教習所で行っている教習内容や筆記試験(学科試験)、運転試験(技能検定)の合格基準は全国一律で統一されているからです。
教習内容や合格基準は「道路交通法施行令」や「道路交通法施行規則」、「指定自動車教習所等の教習の基準の細目に関する規則」などで細かく決められています。そのため、基本的には全国どこの教習所へ通っても教習内容や合格基準に違いはありません。
例えば、教習所での苦手科目として取り上げられることが多いS字やクランク走行(狭路練習)、縦列駐車・車庫入れ(方向変換)などはすべて道幅が法律で定められています。
もし、合格基準にばらつきがあって、簡単に合格できてしまうような教習所があった場合、免許を取りたい人がその教習所に殺到してしまいます。どこの教習所に通っても難易度に差異がないように法律によって決められているのです。
また、教習で使用する車は教習所によって異なるものの、練習や試験で使用する車のサイズはミリ単位で決められています。普通車なのに軽自動車並みに小さいとか、中型車並みに大きいといった違いはありません。
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...