更新
左によりがちな人は要注意?未然にクルマのパンクを防ぐ点検と運転方法とは
パンクや飛び石は、運転中に偶然降りかかる“不運”のひとつ。しかし、ちょっとした運転のクセを直したり、日常点検を行ったりするだけで、不運に遭う可能性を下げることができます。
未然にパンクを防ぐための運転のポイントや、日常点検方法について解説します。
左に寄りすぎるクセがある人はパンクに注意!
多くのパンクの原因は、路面に落ちている鋭利なものを踏んでしまうこと。釘や石のかけら、ガラス片などは、風や振動などで道路の左側に集まりやすくなるため、運転時、左に寄るクセがある人は、パンクのリスクが高いといえます。
また、歩道やガードレール、縁石、排水溝の蓋などにも要注意。縁石にタイヤの側面を擦ってしまい、パンクしてしまうケースもあるためです。
一般的に、前輪のタイヤに比べて後輪のタイヤ、特に左後輪のパンクが多いと言われています。
これは先述した要因に加え、横倒しになっている釘を前輪で踏んだ際、尖った方を上にして立たせてしまうケースが多いからです。
路面に落ちている鋭利なものを踏んでしまわないよう、左側に寄りすぎずに走行することが、パンクを回避するポイントといえるでしょう。
空気圧のチェックは必須。低すぎて違反になることも?
教習車やタクシーなどの商用車のタイヤ交換を多く行う自動車整備士は、タイヤのパンクを未然に防ぐコツに関して
「パンクを防ぐには、まずタイヤの寿命を把握することから始めてください。
運転の仕方や頻度によって異なりますが、タイヤの溝が1.6mm以下になった時や、細かなひび割れが目で見てすぐに分かるようになってきた時が、交換時期です。
こうした現象が見られなくても、タイヤを交換してから2~3年経過していれば取り替えるのが一般的です。また、走行中にいつもと違う振動やブレを感じたら点検・整備を受けてください」といいます。
また、空気圧が高すぎても低すぎることもパンクの原因となります。
空気圧が高すぎると、偏摩耗が生じやすくなります。偏摩耗とは、タイヤと路面の接地面がそこだけ異常に摩耗してしまう現象のこと。
タイヤの真ん中部分だけがすり減っていたり、片方だけがすり減っていたりすると、振動や騒音、ハンドルのブレなどを生じさせます。路面からの衝撃を吸収しづらくなり、小石を踏んだだけでタイヤがパンクしてしまうことも。
一方で、空気圧が低すぎると、回転しているタイヤがしなったり反ったりして変形し、過熱が進みやすくなります。タイヤが回転できなくなり、バーストしてしまう恐れも。これはスタンディングウェーブ現象などと呼ばれており、高速道路ではよく起こるトラブルのひとつです。
ちなみに筆者の知人は、夜の飲酒検問で停められ、タイヤの空気圧が極端に減っていてタイヤが変形していることを警察官に指摘され、「制動装置等整備不良違反」で検挙されたといいます。空気圧が低すぎると違反になることもあるので注意が必要です。
幸いにも、タイヤの異常は目で見て気づくケースがほとんど。タイヤの溝に石が挟まっていた、ひび割れが起きていた、極端に変色していた、という時は早めに点検してもらいましょう。
乗車する際、ちょっと足元に目をやり、タイヤの状態を確認する習慣をつけると安心です。
タイヤの空気圧の適正値は?
スパイクストリップは強力だが危険!命の危機も?
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...