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答えられない人は初心者?車の冷却水、中間が”FULL”表示…それ以上はNGな理由は?
車へ使われている「冷却水」は、オイルと同様にエンジンの調子を保つには欠かせないものです。エンジンを冷やしてオーバーヒートを防いだり、金属部品が腐って劣化するのを抑えたりする効果があります。
しかし、冷却水が入っている「リザーバータンク」を見ると、なぜ”FULL”の表示がタンクの真ん中にあります。
リザーバータンク=冷却水の一時的な保管場所
リザーバータンクの役割は、エンジン内で膨張した冷却水を一時的に蓄えることです。
冷却水はエンジン内を通る水路を循環して、高温となっている箇所の熱を吸収しています。水路はエンジンに隣接しているラジエターとつながっています。
熱を吸収した冷却水がラジエターの中に取り込まれて、外部から取り込んだ風を使って冷却水を覚ますという仕組みです。再びエンジン内の水路を循環できるようになっています。
しかし、冷却水は熱により体積が膨張するため、圧力がかかり水路が壊れてしまう可能性があります。
そのような場面で「ラジエターキャップ」と呼ばれる圧力調整のパーツが働き、装着された弁が開いて圧力を逃がす仕組みです。このとき、膨張した分の冷却水をリザーブタンクへ移動させて、水路が破裂するのを防ぎます。
増えてしまった冷却水を一時的に保管する場所として、リザーバータンクは重要な役割を担っています。
- 執筆者プロフィール
- 長谷川 優人
- 1990年生まれ。30代突入と同時期にライター業を開始。日常系アニメと車好き。現在所有はワゴンR(MH95S)。アニメ作品の聖地巡礼などで、各地へドライブに出かける。