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BYDが乗用車の“六価クロム”使用調査について報告、「欧州の廃車指令に準拠」と説明
BYD、乗用車の「六価クロム」使用に関する文書を公開
中国の自動車メーカーであるBYDからEVバスの供給を受ける日野がEVバス『ポンチョ Z EV』の発売凍結を発表し、その理由として発がん性物質の「六価クロム」が使用されていることが報道されました。
報道を受け、BYDは2023年2月23日に自社のWebサイトで文書を公開。BYDが日本国内で販売しているEVバスへの六価クロム使用を認めたうえで、健康および環境への影響はない旨を文書内に記し、2023年に販売を開始する乗用車についても調査を開始。
その後、2023年2月27日に、「当社乗⽤⾞に関するお知らせ」の文書を追加で公開しました。
2023年末納車分については「自工会の自主規制に準拠」
「乗用車は、EU ELV 指令に準拠」と報告
BYDが調査にもとづく報告として公開した文書では、「BYDの乗用車は、EU ELV 指令に準拠」と記載され、すでに販売を開始した『ATTO 3』のほか、今後販売を予定している『DOLPHIN』や『SEAL』についても、この指令に準拠していると説明し、ユーザーの安全や地球環境に影響を及ぼすことはないという考えを示しています。
また、日本自動車輸入組合(JAIA)が、国内に輸入される加盟各社の自動車がEU ELV 指令に適合していることを確認していると説明しました。
「EU ELV 指令」は、欧州連合が施行した、使用済み自動車が環境に与える負荷を低減するための指令です。六価クロムを含む有害物質の使用禁止や、使用済み自動車から取り除く部品の指定など、効率的なリサイクルによって廃棄物を減らすことを目的にしています。
なお、EU ELV指令の対象には乗員9名以上の車両と、車両総重量3.5トン以上の物流車両が含まれないため、日野が発売を凍結したBYDから供給を受ける小型EVバス「ポンチョ Z EV」はEU ELV指令の対象外となります。
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- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...