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「オートライトの車にしか乗ったことない」ハイビーム切り忘れ、眩しすぎる信号待ち…ヘッドライトのトラブル
最近よく見る「昼間にライトを点けている車」は…
近年ではデイライト(デイタイムランニングランプ:昼間走行灯)を標準で装着している車が増えており、昼間でもライトを点灯している車をしばしば見かけます。相手からの視認性を向上させるためのアイテムとして、ヨーロッパを中心に標準化が進んでいますが、日中のライト点灯に対しては疑問の声も寄せられています。
「昼間のヘッドライト点灯は迷惑だと思います。そもそも二輪車の安全のために始まった習慣なのに、最近は四輪車でも点灯しているのは疑問です。ハイビームにしている車もいて、一瞬目が眩みます」(60代男性・無職)
一般に、純正装着のデイライトは、明るさが通常のヘッドライトよりも大きく落とされているため、眩しく感じられるケースは限定的であると考えられます。ここではハイビームに言及していることから、デイライトではなく通常のヘッドライトを昼間に点灯させているケースなのだと推察されます。
あるいは、デイライトを後付けで装着している車両のなかには、目立つことを優先するあまり保安基準に適合していない製品を取り付けているものもあるため、それが眩しさにつながっているとも考えられるでしょう。
一方で、早めのライト点灯を推奨すべきという声も寄せられています。
「夕方、待ち合わせをしていた知人を停車帯でピックアップしました。後方を確認し、発車しようと右ウインカーを出したところ、無灯火の車が自車の横を通り過ぎていきました。夕方とはいえ車が認識しづらく、ビクッとしたのをおぼえています」(50代男性・個人事業主)
夕暮れ時は1日のなかでも事故が頻発する時間帯です。その大きな原因として、「昼間に比べ著しく車の被視認性が落ちている」こと、加えて「ライトを点灯する車がまばらである」ことが挙げられます。
周囲が徐々に暗くなっていく時間帯でも、切り替えタイミングを気にすることなく使えるデイライトは効果的だといえるでしょう。ただしもちろん、デイライトを後付けする際には保安基準に適合した製品を選ぶことがマストです。
信号待ちでの「思いやり消灯」なぜ減った?
夜間の信号待ちで、ライトを消灯する車を目にすることがあります。主に「対向車が眩しくないように」という思いやりから根づいた慣習ですが、オートライトの普及などを背景に、近年では実践するドライバーが減少しているようです。対向車への配慮以外にも、次のような効果を上げてくれた方もいました。
「夜間に右折する際など、右折先の対向車線で信号待ちをしている車がヘッドライトを点灯していると、蒸発現象が起き、右から出てくる歩行者や自転車などに気づきにくくなります。ぜひ、信号待ちの際はヘッドライトを消してほしいと思います」(70代男性・無職)
蒸発現象(グレア現象)とは、夜間にヘッドライトを点けた車同士がすれ違う際、光が重なる部分がドライバーから見えにくくなり、そこにいる歩行者などを視界に捉えにくくなる現象です。その危険性については各都道府県警察から注意喚起がなされており、「ライトの点いた対向車とすれ違う際は交錯箇所の視界が消える」ことを念頭に置く必要があるでしょう。
一方で、「信号待ちにおけるライト消灯」についてはさまざまな議論があり、「一度ライトを消すことで、消したことを忘れて無灯火で走ってしまう可能性」「自車の被視認性が落ちてしまうリスク」などを懸念する声もあります。運転に慣れていないドライバーの存在などを考慮すると、あらゆるケースで推奨しうるマナーであるのかは難しいところです。
なお法律上は、夜間は信号待ちの最中であってもヘッドライトの点灯が義務づけられています。思いやり消灯はかなりの程度において慣習化されていることから、現状において取り締まりの対象となるとは考えにくいですが、ルールとは異なる「臨機応変な対応」であることにも留意する必要があるでしょう。
「あらゆるドライバーに場面に応じた配慮を普及させる」という意味では、技術面からの解決を期待し、今後オートライトが進化することで、状況に応じて減光したり、光軸を調整したりといった動作をしてくれるといいかもしれませんね。
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- 執筆者プロフィール
- 鹿間羊市
- 1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...