更新
スーパーカーとハイパーカーの違い【ややこし語#7】
スーパーカーとハイパーカーの違いはなに?
並外れた性能を誇るスポーツカーを表すジャンルとして、「スーパーカー」と「ハイパーカー」という呼称があります。
スーパーカーは古くから使われており、スーパーカーブームなどで車好き以外にも認知度は高いと思われます。これに対してハイパーカーは比較的新しい言葉のように感じられ、あまり馴染みがないという方も多いのではないでしょうか。
今回のややこし語では、スーパーカーとハイパーカーをそれぞれ解説し、最後に両者の違いを説明します。
スーパーカーの条件と代表車種
スーパーカーというジャンルが最初に登場したのは1970年代後半だと言われています。
当時、フェラーリやランボルギーニがハイパフォーマンスカーを多数世に送り出しており、それらをスーパーカーという括りで呼んでいました。当時は漫画「サーキットの狼」によってスーパーカーブームが社会現象となり、スーパーカー消しゴムなどの商品も登場しました。
スーパーカーにはこれといった定義はなく、場合によって異なります。しかし、様々な主張を要約すると「他のスポーツカーよりも群を抜いて高性能で個性的なクルマ」という点が共通しています。また、生産台数の少なさや価格の高さといった希少性も考慮すべきという声もあります。
代表車種にはランボルギーニ カウンタックやフェラーリ 512BB、国産車ではホンダ NSXやトヨタ 2000GTなどが挙げられます。
ハイパーカーの条件と代表車種
ハイパーカーという言葉が最初に用いられたのは1999年デビューの「パガーニ ゾンダ」だと言われています。
ゾンダは当時では考えられないほど高性能かつ最先端の技術が惜しみなく投じられ、既存のスーパーカーを圧倒する性能を見せつけました。このことから、スーパーカーを超えるという意味合いでハイパーカーと呼ばれ始めたと言われています。
ハイパーカーもスーパーカー同様、明確な定義はありません。1000馬力を超えたり、最高速度が500km/hに到達するもの、世界で一桁台しか生産されていないなど、条件は様々です。
基本的にはスーパーカーの条件と同様ですが、さらに基準が高められており、レーシングカーと同等またはそれ以上の性能を求められている傾向にあります。
ハイパーカーの代表車種としては冒頭のパガーニ ゾンダやブガッティ シロン、Wモータースのライカン ハイパースポーツなどが挙げられます。
どれもスーパーカーの代表車種と比べるとマイナーな車種ですが、ライカン ハイパースポーツに関しては映画「ワイルド・スピード」の劇中車として登場したため、それなりに知名度のある車種なのではないでしょうか。
スーパーカーと違って、ハイパーカーと呼ばれる車種は海外メーカーのものがほとんどです。しかし、2021年にトヨタがハイパーカーの「GR010」を発表しました。大阪に拠点を構えるアスパークというEVメーカーも電動ハイパーカーの「アウル」を2020年に発売しています。
今後も魅力的な国産ハイパーカーのデビューに期待が高まります。
スーパーカーを上回るのがハイパーカー
スーパーカーとハイパーカーはどちらも、卓越した性能を誇り、個性的なデザインを持ち、かつ希少性が高いという特徴をもつスポーツカーを指す言葉です。
両者ともトップクラスのスポーツカーであることは変わりないのですが、スーパーカーをさらに上回るモデルをハイパーカーと呼ぶ風潮があります。
とはいえ明確に区別されているわけではなく、ハイパーカーと言われている車種がスーパーカーに分類されることもしばしば。ただし、その逆はあまりありません。
乱暴な言い方をすると、桁違いのスーパーカーをハイパーカーと呼ぶため、ハイパーカーもスーパーカーのひとつだと言えます。そのため、何らかの車種をどちらに分類すべきか判断に困ったときはスーパーカーと言っておけば間違いではないということになります。
このあたりは人それぞれの判断に依る部分なので、もし車好きの友人がいる場合はこの車種はどちらに分類するか、という議論をすると意外に盛り上がるかもしれません。
ややこし語の記事一覧はこちら
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...