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車酔いしやすい人に試してほしい対策法5つ!バスに酔いやすい人はどうする?
車酔いとは?車酔いするのはなぜ?
車酔いは動揺病や加速度病と呼ばれる症状です。船酔いや空酔いなどもこの症状に含まれています。運転手が車酔いになることは少なく、助手席・後部座席に座っている同乗者が車酔いに遭うのが一般的です。
車酔いするのはなぜ?
ざっくり解説しますと、脳が過度な情報で疲労して自律神経が乱れるのが、車酔いの発生する過程です。自律神経の乱れはさまざまな体調不良を引き起こし、そのひとつが車酔い(乗り物酔い)となって表れます。
回転運動を感知する三半規管とは?
車酔いを理解するには三半規管の理解が必要不可欠です。三半規管とは前半規管・後半規管・外半規管の3つを合わせた身体器官の総称で、内耳で前庭とつながっています。
三半規管の役割は平衡感覚を人間に伝えること、別の言い方をすれば三次元の動き(回転運動)を感知することです。半規管それぞれの内部にあるリンパ液や感覚細胞などが動くことで、前庭を通じて脳へ刺激が伝わり、脳が回転運動を感知します。
脳への過度な刺激が車酔いを引き起こす
上記の説明の通り、三半規管が得た情報(刺激)は脳へ送られます。つまりこの情報に「問題」があると車酔いのきっかけが生まれるというわけです。
車酔いしやすい運転やシーンは?
急の付く運転をしている
具体的には、急加速・急ブレーキ、立て続けに訪れるカーブなどが問題とされています。これらに共通しているのは身体(=頭)が大きく動くということ。
実際にこのような運転をすると同乗者は酔いやすい傾向にありますから、車酔いさせるような刺激が脳へ送られているとわかります。
体調が優れない
そして覚えておきたいのは、脳への強い刺激によって自律神経が乱れた結果が車酔いであることです。自律神経は車に乗らなくても乱れますから、模範となるような丁寧な運転をしたとしても、同乗者の体調が悪ければ車酔いになる可能性は高くなります。
運転中に読書やスマホを注視している
移動中に本を読むと車酔いを起こしやすいのは周知の通りです。自動車は前後・左右・上下に動く乗り物で、程度の違いはあるとしても車内では常に揺れている状態となっています。
その状態で読書やスマホの文字を注視すると、揺れ動く文字を目で追うこととなりますので、脳への刺激が通常時よりも増えるのです。
車酔いを起こしやすい時の行動・現象とその理由・要因をまとめると次の通りです。
行動・現象 | 理由 |
車内での読書やスマホ | 実質文字が揺れている現象になる |
急加速・急ブレーキ | 動きを予測できない |
連続カーブや車体のロール | 連続的な刺激を受ける |
車内の独特な匂い | 気分が悪くなって酔いやすくなる |
車酔いしやすい人に試してほしい対策法5つ
体調を整える
いろいろと対策方法はありますが、体調管理ができていることが基本です。これができて初めて、他の対策方法が効果を発揮します。
酔い止めを飲む
酔い止めを飲んでから自動車に乗り込めば車酔いを抑えることができます。服用後30分ほどで効き始めますので、段取りよく使用しましょう。
運転手になった気持ちで車内で過ごす
同乗者は車酔いになりやすいですが、運転手が車酔いすることはほとんどありません。つまり、運転手と同乗者の違いを見つけて、同乗者が運転手と同じように過ごせば、車酔いする可能性を下げることができます。
自分で運転しない人も、次の動きを予測して備える
運転手は自然と進行方向へ視線を送るため、どういう車両の動きが発生するのかを予測することができます。例えば次のカーブがちょっとキツい右カーブだとわかっていればそれに意識と身体を準備することが可能です。
同乗者も、左足を踏ん張ったり身体を進行方向へ気持ち傾けることで、頭の動きを最小限に抑えられます。
しかし、カーブを曲がる時には動きを予測しやすいですが、加速やブレーキの時の動きを予測するのは少し難しいでしょう。
人によって加減速の程度が異なることと、助手席・後部座席からでは運転手がアクセルやブレーキを踏むタイミングをわかりかねるため、致し方ありません。
ステアリングを握ることで揺れを抑える
各種ペダルやステアリングを操作できるのは運転手の特権です。運転中は基本ステアリングを握っているはずですから、カーブを曲がる時の身体の動きを自然と抑えることができます。
つまり、自分が車酔いしそうになったら運転を変わることで乗り心地を改善するという手段もアリです。ただし安全に運転できないほど体調を崩している場合は、無理に運転せず車を停めてもらって休むなども必要不可欠です。
座る席を考える
車酔いになりにくい席に座ることも大切です。車種によって違いはありますが、基本的には運転席に座る(=運転する)か助手席に座っておけば安泰でしょう。
後部座席に座るとカーブを曲がる時に結構揺れますし、運転席・助手席に視界を遮られて進行方向を見にくいので比較的に車酔いしやすいです。
好みの乗り味の車を選ぶ
現在所有している自動車の乗り味が原因で車酔いしやすいとすれば、いっそのこと乗り換えても良いでしょう。車種によって乗り心地は当然異なりますし、人によって心地よいと感じるサスペンションにも違いがあるので、効果は十分あります。
中でも注目したいのがサスペンションのロール量とピッチングです。
ロールとはカーブを曲がる時に車体が傾く(サスペンションとバネが縮む)程度、ピッチングは直進時に路面の凹凸を乗り越える時の車体の上下動きの程度を示します。これらは各車両で想定されている速度域や乗り方で味付けされるのが一般的です。
高速度域での走行やスポーティーな走りが得意な車は、ロール量が少なくてピッチングが固め=コーナーリング時に車体があまり傾きませんが段差で跳ねやすくなります。
反対に、低中速度域・街乗り仕様の車は、ロール量が多くてピッチング柔らかめ=コーナーリング時に車体が大きく傾きますが段差で跳ねにくいです。
カーブを曲がるときに身体が傾くと気持ち悪くなるのか、車の上下の揺れで気持ち悪くなるのかは人それぞれですので、自分の車酔いの傾向を分析して、車選びの参考にしてもらうのもよい方法でしょう。
運転手でも車酔いになることはある?
車酔いになりやすいのは助手席・後部座席に座っている人ですが、運転手が車酔いすることもあります。上述したように体調不良がその理由となることがありますが、サスペンションによる乗り味が理由の時もあるのです。
日常的に運転している自動車のサスペンションがロール量少なめの固めのサスペンションの場合、やわらかめのサスペンションの自動車を運転する時に違和感を感じることがあります。予測しているよりもカーブで車両が傾き、それに違和感を感じて酔い始めるという感じです。
反対に、ガチガチに固くされた社外サスペンションが装着された車両ばかり運転していると、街乗りメインの市販車を運転した際の動きの違いで車酔いすることがあります。
車酔いしやすいドライバーは、普段とは違う車に乗るときには事前に対策をするとよいでしょう。
また、レンタカーやカーシェアなどで車種を選ぶ際は、自分が普段乗っている車と同じ車を選ぶか、同じメーカーの類似クラスを選ぶと安心です。
バスで車酔いしやすい人は酔いにくい席を選ぼう
高速バスは比較的乗り心地が良いので割愛するとして、全国各地で活躍する路線バスの乗り心地は、あまり心地よいものではありません。
通勤・通学や帰宅ラッシュ時には利用者過多で明らかなキャパオーバー、積雪地域では乗ろうとしたバスが満員で乗れず講義・仕事に遅刻するなんてケースも。
席が空いていたので座ったは良いが、揺れるわ音がうるさいわで落ち着かないなんてことを経験した人もいるでしょう。いったいどこの席に座るのがベターなのでしょうか。
前方・中央寄りは比較的乗り心地がいい
まず1つ断定できることは、エンジンが真下にある席を選ぶと、走行中にエンジン音を怒号の如く聞くことになるということです。
昨今の路線バスのほとんどは車体後方にエンジンが搭載されていますから、前方・中央よりに着座することでエンジンの騒音と距離を置くことができます。まずは前方に空いている席を探す習慣付けを行いましょう。
立って吊り革を持つより座るべし
吊り革を掴んで立つよりも座っているほうが無難です。立っていると身体が振られますから、騒音がうるさい席だとしても利用して安定感を得たほうが無難でしょう。
ちょっとした工夫が車酔い対策として効果を発揮します。車酔いでお悩みの方はいろいろと対策してみて、自身にとってベターな対策を見つけてみてはいかがでしょうか。
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