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フェンダーとは?車のどこの部分?交換修理とカスタムの種類
フラッシュサイドのフェンダーが誕生したのはいつ?
現代の自動車のようにフラッシュサイド化されたデザインはフェンダーがボディに装着される前提となっていますが、自動車に採用され始めた当初のフェンダーは独立したパーツの1つでした。
1934年に発売されたデソート(クライスラー)・エアフローがフラッシュサイド化された最初の自動車でしたが、フラッシュサイドが普及したのは1930年代後半で、長い時代を経てフラッシュサイドが主流となった流れです。
斯くして独立型フェンダーは主流ではなくなりましたが、ケータハム・スーパー7のような一部のスポーツカーには独立型フェンダーがまだ残っていますし、モータースポーツの世界ではフォーミュラーマシンがフェンダーレスです。
フェンダーのカスタム
フェンダー本来の性能を残しながらも、チューニングやカスタムを楽しむさまざまな工夫が生まれてきました。それは自動車だけではなくバイクや自転車でも同様です。
オーバーフェンダー
オーバーフェンダーはフェンダーの上に装着する後付けパーツの1つです。
これを装着するメリットの1つは、純正フェンダーから確実にはみ出して車検に通らないようなサイズのホイールとタイヤで合法的に車検に通せることです。
純正フェンダーだけでは装着できなかったトレッド幅の太いタイヤや、インセットが小さかったりリム幅の太いホイールを装着できるようになります。
オーバーフェンダーの装着方法はいろいろありますが、装着の難易度と走行中に脱落しない安全性などを考慮すると、ビス留めが無難なところでしょう。ビスを使わずに鉄板を叩き出して溶接する方法もありますが、こちらは手間、時間、金がかなりかかる高価な方法です。
オーバーフェンダーを装着するのにかかる工賃は、例えば既製品のオーバーフェンダーのビス留めなら4輪で1万円ぐらいが相場で、ビスの代わりにリベットを使う(=見た目がビス留めより綺麗)と約2万円です。
フェンダーの切断や溶接、更にパテ盛りでつなぎ目を隠したうえに塗装するといった大きな加工前提のオーバーフェンダーの場合、1輪当たり5〜20万円前後はかかります。
ブリスターフェンダー
純正フェンダーにオーバーフェンダーを装着したような形状をしているが後付けではなく最初から一体型で製造されたフェンダーはブリスターフェンダーと呼ばれています。
ボルトオンやリベット留めのオーバーフェンダーのように取り付けした痕跡が残らないのが特徴です。ブリスターフェンダーの設計や取り付けはオーバーフェンダーよりも数倍高い傾向にあります。
爪折り
爪折りは自動車のフェンダーにある爪の部分を内側に織り込む作業です。ツライチカスタムや体型ホイールを装着したい人たちにはお馴染みの作業の1つになります。
爪折りを行うには爪折り機(フェンダーベンディングツール)と呼ばれる専用の工具を使用し、フェンダーの内側へ折り込んでいきます。
爪折り機の価格は5,000円程度と専用工具の中でも価格が安く、趣味の車いじりでも手を出しやすいです。塗装されたパーツを加工するため傷つく可能性もありますが、興味があるのであれば自身で爪折りをやってみるのもよいでしょう。
業者・車種によりけりですが、工賃は1ヶ所あたり5,000〜10,000円くらいです。
爪切り
折るかわりに切ってしまおうという爪切りカスタムもありますが、切り方によってはボディの強度が下がるため、ただ爪を切るだけの方法はオススメはできません。
「爪折りをすると車検に通らない」という話がありますが、これは爪折りや爪切りされた車両のホイールやタイヤが車体からはみ出したまま車検を受けたことによるものと考えるのが事実でしょう。爪折りや爪切りをしてはいけないという決まりはありません。
しかし、そういったカスタムが為されている車両の整備を断るディーラーがあるのも事実で、さらに下取り査定で価格が純正仕様より大幅に落ちる可能性もあります。
ショートフェンダー(バイク)
バイクのカスタムの1種でショートフェンダーというものがあります。純正フェンダーよりも短いフェンダーを装着するというものです。
フェンダーが短くなるので泥除けの範囲は狭くなりますが、全体のデザインに純正とは異なる印象を与えます。
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