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自分でできるバッテリーの交換方法と寿命・交換時期の見きわめ方|サイズや規格はどこでわかる?

カーバッテリーのメンテナンス方法|バッテリー液をチェック!

カーバッテリー液の補充
©Shutterstock.com/admin_design

カーバッテリーの充電の仕組み

カーバッテリーは、二つの電極(二酸化鉛と鉛)と硫酸で出来ており、この硫酸をバッテリー液といいます。エンジンの回転は「オルタネーター」と呼ばれる発電機に伝えられ、電流を起こしてバッテリーへ充電させています。オルタネーターはファンベルトでエンジンと繫がっています。

バッテリーのメンテナンス(バッテリー液の比重チェックや補充)は、バッテリー交換よりも上級者向けです。

バッテリー上がりを起こしたらプロによる点検を

2000年代に入ってからのカーバッテリーは性能が高く、「メンテナンスフリー」と呼ばれる文字通りメンテナンス不要のカーバッテリーが主流となっています。

その場合、カーバッテリーそのもののメンテナンスは不要と言えますが、バッテリー上がりを起こしたバッテリーは専門店や整備工場での点検が必要です。

メンテナンスはバッテリー液量を確認

メンテナンスフリーではない場合はバッテリー液の量を確認しましょう。バッテリー液が減る理由は、発電する際に生まれた電気がバッテリー液に含まれる水を水素と酸素に分解してしまうから。このとき硫酸の成分は変化しないので濃度が高くなり、いわゆる「バッテリー液の比重が高く」なります。

バッテリー液の比重とは、水とバッテリー液の重さの相対的な比を表します。バッテリー液の比重は通常完全充電時で1.28とされています。

つまり、バッテリー液の重さが水の1.28倍だということです。「比重が高い/低い」というのは「バッテリー液の重さが重い/軽い」と言い換えることができます。また、温度によって多少変動し、温度が高いほど比重は低く、低ければ高くなります。

バッテリー液の比重が高い場合は液を補充しよう

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バッテリー液の比重が高くなった場合は、精製水(市販のバッテリー補充液)を補充して、バッテリー液の濃度を下げ、もとの比重に戻す必要があります。

バッテリー液はバッテリー内に電気を溜めておく部分です。バッテリー液が減るとカーバッテリーが十分に電力を発揮しなかったり、すぐに充電がなくなってバッテリー上がりを起こすなど故障の原因となります。

バッテリー液の比重が低い場合は要注意!充電がうまくいっていないかも

うまく発電し続けていれば、バッテリー液の比重は前述の通り高くなります。つまり、バッテリー液の比重は放電されているときは低くなります。

バッテリー液が低くなる、つまり硫酸の濃度が低くなる場合は何らかの不具合の可能性があります。以下の理由が考えられますので、プロによる診断を受けてください。

  • バッテリー補充液を補充しすぎる
  • 充電が不十分である
  • 電極の劣化
  • 液温が高い

なかでも、電極の劣化をサルフェーションといい、硫酸と電極である鉛が反応して硫酸鉛化を起こし、電極の表面を覆ってしまうことが原因です。

サルフェーションはバッテリーの役割を妨げるだけでなく、硫酸濃度低下によるバッテリー液の比重減少も引き起こすため、注意が必要です。

バッテリーの異常をチェックする比重計の使い方

メンテンスが必要なバッテリーは2年ごとに点検を行い、必要なら交換を行いましょう。比重測定の前には十分走行しておき、充電されている状態で測定します。

必要なもの

  • バッテリー比重計
  • 手袋
  • 安全メガネ

比重計の使い方

  1. バッテリー本体のキャップを外す
  2. 比重計の先端部分を上部から、ゆっくりとバッテリーー本体内部に差し込む
  3. バッテリー液を吸引する。(比重計はスポイト状になっている)
  4. 比重計の目盛り(水面を横方向から)と色を確認する

バッテリー液の色の見方

正常な状態であれば、比重計のバッテリー液の色は無色透明です。バッテリー液が濁っている場合、電極が劣化していたり損傷していると考えられます。

目盛りの数値ごとの状態(バッテリー常温が20度の場合)

  • 1.250以上:正常(充電状態:80%以上)
  • 1.240〜1.210:充電不足(充電状態:約75%以下)
  • 1.200〜1.120:電極板が損傷している可能性大(充電状態:約50%以下)

動画で確認したい方はこちら

バッテリー液補充よりも2~3年ごとのバッテリー交換がおすすめ

普段使いしている乗用車のバッテリーであれば、細かなメンテナンスや頻繁な点検は不要といってよいでしょう。

また、バッテリー液の比重チェックや補充は、慣れていない人にはあまりおすすめできないメンテナンスです。車に不調がなくても、車を動かす頻度が少ない、バッテリーが上がったことがある場合はディーラーや整備工場で点検してもらいましょう。

バッテリー交換の寿命は2~3年であるため、車検ごとに交換しておくと安心です。交換は簡単な作業ですので、バッテリーの規格やサイズがわかれば新品のバッテリーを自分で購入して、DIYも可能です。

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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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