MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

MOBY[モビー] > お役立ち情報 > 役立つ情報 > エアインテークとは?設置効果や現在装備されてる車は?
エアインテーク
役立つ情報

更新

エアインテークとは?設置効果や現在装備されてる車は?

ボンネットに空いているのは「エアインテーク」

エアインテーク
©︎norikko/stock.adobe.com

街中を走っていると、ボンネットに「ポストのような穴」が空いているクルマを見かけることがあります。特にスバル車で見かけることが多いあの穴は、「エアインテーク」と呼ばれるものです。

エアインテークとは、外気を取り込むための入り口のこと。エンジンの冷却や室内の換気などを目的としており、「エアインテークダクト」「エア・インレット」「エアスクープ」などと呼ばれることもあります。

エンジンを車体前方に搭載するクルマではフロントに、ミッドシップエンジンやリヤエンジンの場合は、サイドボディに設けられることがあります。

なお、ボンネットなどに設けられる開口部以外にも、エンジンの吸気管などの部品を指す場合もあります。

エアインテークにはどんな効果がある?

スバル レヴォーグ
スバル レヴォーグ

ターボでは、より多くの酸素を取り込むために空気を圧縮しますが、その際に空気は熱を発し、密度が低くなってしまいます。せっかく空気を圧縮しても、高温のままではパワーアップ効果が得られにくくなってしまうのです。

そこで、吸気温度を下げるためにインタークーラーが設置され、この部分に風を取り込むためにエアインテークがあります。

また、インタークーラー本体も熱を持ちやすいため、エアインテークから走行風を取り込み冷却する役割もあります。

多くの場合、インタークーラーはフロントバンパーの開口部に設置されますが、スバル車ではエンジンの上にインタークーラーが設置されており、ボンネットにエアインテークを付けてインタークーラーに直接風を当てているクルマもあります。

エ?ニホンジンはワカラナイ?ラリーカーの屋根にある「穴」は何のためにある?

実は「エアインテーク」ではないケースも……見分け方は?

レクサス RC F"Carbon Exterior package"
レクサス RC F”Carbon Exterior package”

ボンネットに空いている穴は、空気を取り込むエアインテークではなく、空気を排出する「エアアウトレット」の場合もあります。

ボンネットのエアアウトレットには、フロントバンパー開口部から入り、ラジエーターやインタークーラーを通った風を外に逃し、エンジンルーム全体の熱を抑える役割があります。

ボンネットの穴が前向きであれば「エアインテーク」、後ろ向きであれば「エアアウトレット」であることが一般的です。エアインテークはボンネット後部、エアアウトレットはボンネット前部〜中部に設置されることが多くなっています。

「ホンダ シビックタイプR」や「レクサス RC-F」のボンネットに空いている穴は、エンジンルーム内の熱を排出するためのものです。

エアクリーナーの人気おすすめ商品と選び方|ターボエンジンのパワーアップにも!

スバル車がエアインテークを積極的に採用するワケ

スバル WRX S4 STI performance CONCEPT
スバル WRX S4 STI performance CONCEPT

エアインテークが付いた車といえば、”スバル車”を思い浮かべる方もいるのではないでしょうか。スバルディーラーのスタッフによれば、

「ボンネットにエアインテークを付ける理由は、水平対向エンジンの構造が関係しています。

水平対向エンジンは、直列エンジンやV型エンジンと比較すると、”高さ”がありません。この背の低さを利用して、エンジンを低い位置に搭載しています。

これによりエンジンルームの上部に余裕が生まれるため、エンジンの真上にインタークーラーを置き、ボンネットにエアインテークを付けて風を送る、という仕組みを採用しています。」とのこと。

現在、スバル車でエアインテークが付いているのは、「レヴォーグ」と「WRX S4」の2車種。

フォレスターやアウトバックもターボを搭載していますが、エアインテークは設けられていません。なぜなら、SUVの場合は前面投影面積が広いため、ボンネットにエアインテークを設ける必要がないからです。

フロントグリルから風を取り込み、ボンネットの裏側に空気の通り道を作って、インタークーラーに風が当たるよう工夫されています。

ターボ車のインタークーラーは、フロントバンパー開口部付近に置く「前置き」が主流で、スバル車のような「上置き」は少数派です。

レゾネーターとは?車のどこに?仕組みや構造を解説!

現在エアインテークを装備するクルマは少ない

エアインテーク
©︎norikko/stock.adobe.com

以前はスバル車だけでなく、多くのスポーツモデルにおいてエアインテークが採用されていました。そして、エアインテークを付けることが”カッコよさ”につながっていた時代もあります。

しかし、時代が進むにつれて環境性能が求められるようになり、クルマの価値も変化。スポーツモデルの人気は徐々に衰え、「ボンネットのエアインテーク=速くてカッコいい」というイメージは、風化していきました。

また、近年はターボ車であっても、エアインテークを設けないクルマも多々あります。

なぜなら、技術の向上によって、ボンネットに大きな穴を空けずとも、効率的にインタークーラーを冷却できるようになったためです。むしろ、エアインテークは”空力的に邪魔”とされることもあります。

レヴォーグやWRX S4などのように、水平対向エンジンのレイアウトの都合上、エアインテークを付ける場合もありますが、空気の流れを正確にシミュレーションできるようになったこともあり、エアインテークは必須アイテムではなくなっているのです。

ターボ(ターボチャージャー)とは

開けば高々と天を衝く!シザーズドアの車

台風や洪水で相次ぐ浸水・冠水被害への対策方法は?

執筆者プロフィール
成田 佑真
成田 佑真
1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。現在の愛車はA4。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出...

\ この記事が役に立ったらシェアしよう /

MOBYをフォローして最新記事を受け取ろう

すべての画像を見る

画像ギャラリー

コメント

利用規約

関連する記事

関連キーワード