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スマートキーとは?電池切れしたらどうする?電池交換や後付け費用を解説
目次
スマートキーとは?仕組みは?
スマートキーとは「スマートエントリーシステム」という、キーを使用せずにドアの開錠や施錠、エンジンの起動が可能なシステムの携帯機部分のこと。「キー」そのものだけでなく、このシステムの一般的な名称として用いられています。
スマートキーを身につけている人がドアハンドルに触れるだけで、ドアの施錠・解錠およびエンジンのスタートが可能です。
スマートキーをポケットに入れたままやバッグに入れたままの状態でもドアを開けられるため、キーを探す手間が省けたり、両手が塞がっていてもドアを開けられるというメリットがあります。
キーレスエントリーとの違い
キーレスエントリーは、キーに付いているボタンを押すことでドアのロックや解除をする機能がありますが、その機能だけに限定されています。
キーレスエントリーとスマートキーを混同してしまうことがよくあるようですが、キーレスエントリーは遠隔操作でドアロックの施錠、解錠機能のみという点がスマートキーとは異なります。
見分け方は、物理的な鍵がついているほうがキーレスエントリーです。施錠・解錠にはボタンプッシュが、エンジンを掛けるときには鍵を差し込んでスターターを回す作業が必ず必要となります。
スマートキーの仕組み
スマートキーは、キーと車体の両方に、双方を電波をやり取りする送受信機が備わっています。その電波は、高度に暗号化された固有情報をやりとりし、特定の車とスマートキーを一致させています。
違う車のスマートキーでドアロックが開いたり、エンジンが掛けられることはないように設計されています。
スマートキーの周波数
スマートエントリーシステムを搭載する車両側からスマートキー(携帯機)に向けて発信される電波は、長波となるLH(30〜300kHz)、スマートキー(携帯機)から車両側に向けて発信される電波は極超短波となるUHF(0.3〜3GHz)が使用されていることがほとんどです。
極超短波のUHF帯の電波はアンテナを非常に小さくできる特徴があるため、スマートキー(携帯機)に採用されています。
また、スマートキーが車外にあるのか、車内にあるのかを判別する必要があるため、車体側の送受信機には、電界強度を細かく設定できるLH帯の周波数が用いられます。
スマートキーとイモビライザー
イモビライザーとは、車の盗難防止システムの1つ。車のキーに電子的なIDが組み込まれ、車体側のキーの受け口にある認証システムのIDと一致しなければ、エンジンが始動できない機能をもつものです。
スマートキーとイモビライザーはセットで装備されることが一般的となっています。
スマートキーが電池切れしたらどうする?
電池切れのスマートキーでのドアの開け方&エンジンのかけ方
スマートキーは電池切れでもドアロック解除、エンジン始動が可能です。手順は、以下の通りです。
- スマートキー本体から物理キー(メカニカルキー)を取り出す
- ドアノブの鍵穴に物理キーを差し込んで、通常の鍵と同じ方法で開ける
- このとき、警報音が鳴っても慌てずに。エンジン始動で止まります
- シフトを「P」に入れて、フットブレーキを踏む
- エンジンスタートスイッチに、スマートキーをタッチ
- 車がスマートキーを認識したら、エンジンスタートスイッチを押す
ドアノブの鍵穴の位置や、スマートキーをタッチさせる場所などは、車種によって異なります。
上の動画は国産車(トヨタ)ですが、輸入車(BMW)の例もご紹介します。
スマートキーの電池交換は自分でできる?
電池交換は、ディーラーやカーショップに任せると簡単ですが、特別な知識がなくても自力で交換することができます。電池交換の費用を抑えたい場合は自分で交換してみましょう。
用意するものは、以下。
- スマートキー本体
- 交換用の新品電池
- マイナスドライバー
交換の手順は、以下の通りです。
- スマートキーの側面のボタンを押しながら、メインキーを引き抜く
- 側面にある隙間にメインキーを差し込む。メインキーがない場合は、マイナスドライバーを使用して開ける
- ケースから電池を探し出し、マイナスドライバーを使って電池を取り外して交換する
このときに、強引に電池を外したり、交換したりすると、壊れる原因になってしまうので、慎重に丁寧に行いましょう。
なお、スマートキーの種類によりネジがついていたり他の機構となっているものがありますので、取扱説明書などを参照してください。
電池が少なくなったら電池切れする前に交換しよう
スマートキー採用車種は、 スマートキーの電池残量が少ない場合、車に乗り込んだり降りたりする際にインフォメーションディスプレイなどでお知らせしてくれることがあります。
電池交換のアナウンスがあったら、電池が切れてしまう前にスマートキーの電池を交換しましょう。
また、電池を交換してもスマートキーの動作が不安定な場合、キー本体やシステム自体の不具合の可能性がありますので、ディーラーや修理工場に相談しましょう。
スマートキーを「キー閉じ込み」してしまったら?
スマートキーでもキー閉じ込みになることはある?
通常、スマートキーが車内にある場合は外からの施錠はされません。したがって、キー閉じ込み(インキー)はしにくいと言えます。
しかし、トランクを開けて積み込んだ荷物の中にスマートキーを入れていた、スマートキーを入れたバッグを積み込みドアを閉じて一定時間経ってしまいロックされたなど、スマートキーでもキー閉じ込みのトラブルは発生します。
特に、スマートキーを荷物と一緒にしていると、人間が身につけた場合よりも動作が不安定になることがあるようなので、バッグなどにスマートキーを入れている人は注意しましょう。
キー閉じ込みしてしまったらJAFを呼ぼう
キー閉じ込みしてしまった場合、スペアキーを使うのが最も簡単な解決方法ですが、出先で手元にスペアキーがない、スペアキーごとキー閉じ込みしてしまった場合は、JAFを呼びましょう。
注意したいのは、ディーラーや整備工場に連絡しても、開けられる鍵がない・すぐには作れないということ。車の鍵はすべて異なるため、すべてのオーナーのスペアキーをディーラーが持っているということはありません。結局は、ディーラーが鍵屋に鍵を作ってもらうことになるからです。
JAFは解錠の方法や道具、ノウハウを持ったロードサービスのプロですので、スマートキーを含むキー閉じ込みにも対応してくれます。
スマートキーを無くしたら?合鍵・スペアキーは作れる?
スマートキーは新車を購入時、基本的にはスペアが1本ついてきます。しかし、中古車で購入した場合など1本しかスマートキーがない場合は、スペアを必ず作るようにしましょう。
なぜなら、失くしたスマートキーを再度作ろうとすると数日かかることがあるからです。従来型のキーのように簡単には作ることができないため、スマートキーの紛失や故障の際、スペアがないと大変不便な思いをします。
スマートキーのスペアはどこで作れる?
スマートキーのスペアは、ディーラーで作ってもらえます。また、街の合鍵屋でもスマートキーのスペア作成に対応しているところがあります。
スマートキーのスペア作成に必要なもの
ディーラーでも街の合鍵屋さんでも、どこでもスマートキーのスペアを作るときには、以下の提示が必要です。
- 車検証
- 運転免許証などの身分証明書
スマートキーのスペアの価格は?
スマートキーのスペアを頼むと、概ね20,000〜30,000円といったところが相場のようです。従来型のキーに比べると機能が電子的で複雑な分、どうしても価格は高くなってしまいます。
スマートキーを後付けしたときの値段は?
スマートキーは社外品のキットを取り付ければ後付けすることができます。物理キーのみの車、キーレスエントリーの車、どちらも適合するキットがあればスマートキー化が可能です。
車種によりますが、キットは約2~3万円で購入できます。型式専用キットが販売されている場合もありますが、購入の際は自分の車に適合しているか必ず確認しましょう。
DIYするのであればキット代のみで後付け可能ですが、配線に関する専門知識が必須です。全くの素人には難易度の高い作業ですので、不安な場合はディーラーや整備工場に依頼しましょう。
それぞれに依頼する際の、費用の目安は以下の通りです。
DIY | 約2~3万円(キット、部品代のみ) |
整備工場など | 約3~5万円 |
正規ディーラー | ~20万円など高額に |
キーレスエントリーをスマートキー化する手順
難易度の高い作業ですが、キーレスエントリーをスマートキー化するDIY動画を紹介します。
スマートキーの電波を簡単アップグレード?飛距離を格段に伸ばす裏技
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...