更新
「ETCの再セットアップ、ちゃんとしてる?」必要となるタイミングとは
ETCの再セットアップが必要になることはある?
ETCは、一度セットアップすれば継続的に利用できますが、ETCの再セットアップが必要になることがあるといいます。では、どのような場合か、自動車販売店の整備担当者に話を聞きました。
「車を乗り換える場合には、ETCの再セットアップが必要となります。この場合、車を納車する前に、販売店などがセットアップを行ってくれます。
ただし、車を乗り換えなかったとしても、引っ越しなどで住所が変わり、ナンバープレートを変更することになった場合も、同じように再セットアップが必要です。
また、車を販売店などを通さずに個人間で譲渡したり、売買したりした場合や、ETC2.0対応のETC車載器でETC2.0を利用できるセットアップが行われていない場合も、再セットアップが必要になります。」
ちなみにETC2.0とは、道路に設置された高速・大容量の通信システム「ITSスポット」を活用し、通行料金決済機能だけでなく、道路の渋滞や規制情報、災害情報などの多様な運転支援情報も利用できるサービスです。
従来のETCは、高速料金の徴収のみを行うシステムでした。それに対してETC2.0は、さまざまな交通支援サービスを受けられます。
例えば、道の駅などを利用するために高速道路から一般道へ降りても、1時間以内に同一料金所へ戻れば、高速道路を降りずに利用した場合と同じ料金(追加料金なし)になります。
また、利用料金を音声で案内してくれたり、渋滞情報をカーナビに表示してくれたりするサービスを受けることが可能です。
再セットアップの費用や時間はいくらかかる?
具体的にETCの再セットアップ時にはどのような準備をしておけばいいのか、前述の担当者は次のように話します。
「ETCの再セットアップには、ETC車載器、運転免許証(身分証明書)、車検証の3点が必要です。これらを準備して、セットアップが可能な自動車販売店などに依頼してください。
ETC車載器が車に内蔵されている場合は、車を持ち込む必要がありますが、後付けで別途取り付ける場合は、車を持ち込まなくても再セットアップ可能です。
再セットアップは、3,000円から5,000円前後の必要がかかります。」
ちなみに筆者が以前、車を購入した際のETCセットアップ費用は2,700円でした。
ETCのセットアップには、オンラインとオフラインの2種類の手続き方法があります。
オンラインの場合、インターネット経由でセットアップ情報を送信するため、おおむね1~2時間程度で手続きが完了し、即日利用を開始できます。
一方オフラインの場合、FAXや郵送での書類のやり取りが必要となるため、1週間から10日前後かかることが多いようです。
時間的な余裕がない場合は、オンラインで手続きしてくれる店舗を選択しましょう。オンライン手続きが可能かどうか、事前に店舗などに確認しておくことをおすすめします。
なお、ETCの再セットアップを行わなかった場合、料金所の通過ゲートが開かず立ち往生したり、正確な料金が徴収されなかったりすることがあります。
そうした事態を防ぐためにも、車を乗り換えたり、ナンバープレートを変更したりしたら、ETCの再セットアップを忘れずに行っておくようにしてください。
“2022年”は一応大丈夫?“2030年”には使えなくなるETCが山ほど出る可能性も!
ドライバーに「高速道路でモヤッとした経験」について話を聞いてみた
「オプションで後悔した経験」について、ドライバーに聞いてみた
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...