更新
オススメのエンジンオイルを用途別で紹介!高いオイルと安いオイルでは一体何が違うの?
愛車にはどんなエンジンオイルを使用すればいいのかご存じでしょうか。
当然ですが、車種によって使用できるエンジンオイルの種類には違いがあります。
またネットやカーショップなどでは、数えきれないほどのエンジンオイルが存在していますよね。
基本的にエンジンオイルを選ぶ方法は、粘度と呼ばれる数値を目安にすれば大丈夫です。
しかし同じ粘度でもさまざまな種類や価格が存在しており、どれを選べばいいのか分からないという方も多いことでしょう。
今回はそんな方のために、用途別でオススメなエンジンオイルのご紹介をしていきます。
目次
エンジンオイルは数えきれないほどの商品が存在
ひと言にエンジンオイルといっても
- 粘度
- グレード
- ベースオイルの種類
などさまざまな種類が存在しています。
そして高いものから安いものまでと、値段も大きく変わってきます。
では各項目の違いを簡単にご紹介していきましょう。
エンジンオイルのグレードって何なの?
エンジンオイルのグレードには大きく、API規格とILSAC規格の2種類が存在しています。
なぜ2つの規格があるのかというと、
- API規格→米国石油協会
- ILSAC規格→国際潤滑油標準化認証委員会
このように規格を定めた協会が違うため、名称の異なるものとなっているのです。
現在はどちらの規格も使用頻度が高いのですが、API規格の方が規格の段階が細かく設定されているという特徴があります。
またディーゼルエンジン用のエンジンオイル規格は別途存在し、日本独自のJASO規格が使用されています。
ちなみに今までのAPI規格の最高グレードは「SN Plus」、ILSAC規格の最高グレードは「GF-5」まででした。
しかし2020年に新しいグレードが発表され、API規格では「SP」が、ILSAC規格では「GF-6」が最高グレードとして発表されています。
現行のエンジンオイルではまだグレードが反映されてない場合もあるため、購入の際は以前の最高グレードを基準に選ぶとよいでしょう。
ベースオイルやオイル粘度ってなに?
エンジンオイルによく表示されてあるものに、ベースオイルやオイル粘度があります。
では、この2つの表示は何を表しているのでしょうか?
ベースオイル
まずベースオイルには、
- 鉱物油
- 部分合成油
- 100%化学合成油
大まかにこの3種種類が存在します。
原油からどれだけ手を加えたかで、ベースオイルの名称が変わります。
1番原油に近いものが鉱物油であり、原油の精製処理など数多くの手を加え品質を上げたベースオイルが100%化学合成油なのです。
ちなみに部分合成油は、鉱物油と100%化学合成油の中間に位置するベースオイルです。
オイル粘度
オイル粘度とは、その名の通りオイルの粘り気のことを指します。
オイル粘度は車種やターボの有無などで違いがあるため、自分の車にあった粘度を選びましょう。
詳しくはこちらの記事に記載してありますので、興味のある方はご覧ください。
エンジンオイルに含まれる主な添加剤8つを紹介!
エンジンオイルは、ベースオイルと添加剤とを混ぜ合わせ作られています。
添加剤の割合は約2割ほどとなり、入れられている添加剤の種類もさまざまなものがあるのです。
一般的な添加剤の種類は8種類となります。
- 清浄分散剤
- 酸化防止剤
- 摩擦防止剤
- 摩擦調整剤
- 防錆剤
- 粘度指数向上剤
- 消泡剤
- 流動点降下剤
もちろんエンジンオイルのグレードや値段により、添加剤の種類や数が異なります。
これらの添加剤がなければ、エンジンオイルとして使用することができません。
また、使用している添加剤の種類や配分量などは各メーカーにより違いがあり、だからこそメーカーによって、エンジンオイルの特徴には違いがあるのです。
高いオイルと安いオイルの違いは添加剤とベースオイル!
では高いオイルと安いオイル一体何が違うのでしょうか。
実は使用されている
- ベースオイル
- 添加剤の種類や量
この2点が違います。
安いエンジンオイルでは、ベースオイルに鉱物油を使用しているものもありますし、値段が高いエンジンオイルでは基本的に100%化学合成油を使っています。
また添加剤の種類や量にも違いがあり、安いエンジンオイルは最低限の添加剤しか入っておらず、先ほどお伝えした添加剤の中で、使用されていない添加剤がある可能性もあるのです。
それに対し高いエンジンオイルでは、エンジンオイルの使用方法によって変わりますが、添加剤が豊富に含まれています。
減らす添加剤の種類によってエンジンオイルの効果は変わります。
では添加剤を減らすとどういったことが懸念されるかというと、例えば「清浄分散剤」が減らされているエンジンオイルでは、清浄効果が極端に下がってしまうため、いくらエンジンオイルをこまめに変えても意味がありません。
清浄分散剤の効果はその名の通り清浄効果および、汚れをエンジンオイルに含ませ分散させるという効果を持っています。
この効果が期待できないということは、いくらエンジンオイルが潤滑していても汚れを取り除くことが期待できないということです。
つまり安すぎるエンジンオイルは、エンジンをキレイに保つためにはあまり意味がないといえるでしょう。
オススメのエンジンオイルをご紹介!【用途別】
街乗りが多い方向けのエンジンオイル
このエンジンオイルは、シビアコンディションの走行が多い車両に適したエンジンオイルとなっています。
シビアコンディションの規定の中には、短距離走の繰り返しも含まれており、例えば近くにあるスーパーに行く時しか車を使用しない、などといった使用方法が該当します。
オイル粘土が高めなので、ターボ車にも使用することができオススメです。
山道を走行する頻度が高い方向けのエンジンオイル
ワコーズ PRO-S30 プロステージS 0W30 高性能ストリートスペックエンジンオイル E220 1L E220 [HTRC3]
このエンジンオイルは、ワコーズ独自の「リキッドセラミックステクノロジー」という技術が組み込まれており、レスポンス性能と耐熱ダレ性能を高く維持することができるエンジンオイルとなっています。
また、粘度指数も181と高くなっているため、坂道などの走行で高温の状態が続いた場合でも、エンジンオイルの性能を高く維持することができオススメです。
車の寿命を延ばすエンジンオイル
Mobil1のエンジンオイルは、さまざまな状況でも優れた性能を発揮できるエンジンオイルです。
現代の車はオイルが0W-20と、比較的サラサラな粘度を指定する車が増加傾向にあります。
このエンジンオイルはエンジンの保護や省燃費性能が高いため、エンジンに優しいといえるでしょう。
10万キロ以上愛車に乗り続けたいという方は、ぜひ使用してみてはどうでしょうか。
どのエンジンオイルにすればいいか分からない方向けのエンジンオイル
エンジンオイルはグレードや価格、その他各メーカー独自の技術が数多く存在し、どのエンジンオイルを選べばいいのか迷ってしまう方も多くいることでしょう。
このエンジンオイルは、ガソリンスタンドも運営している出光興産株式会社が販売しているエンジンオイルとなっています。
F-1でも使用されているシェルヒリックスのエンジンオイルは、エンジンを保護する性能や清浄性に優れており、自分で交換できない方でも昭和シェル石油で給油の合間にオイル交換を行うことも可能です。
昭和シェルが販売するエンジンオイルでも、省燃費性、清浄性、耐久性が高いものから比較的リーズナブルなものまで幅広く存在します。
今回ご紹介するシェルヒリックスのエンジンオイルは、ラインナップの中でも中間に位置しており、値段もそこまで高くないので、もし何を選べばいいのか分からない方は一度使用してみてはどうでしょうか。
エンジンオイルも大事だがもっと大切なのは交換頻度
今回はエンジンオイルの性能に着目した記事となっていますが、エンジンを良好な状態に保ちたいのであれば、定期的な交換は必ず行いましょう。
いくらエンジンオイルの性能が高くても、汚れがたまっていたり劣化して性能そのものが低下していたりすれば意味がありません。
また性能の高いエンジンオイルは、清浄作用が高いことからエンジンオイルは汚れやすい傾向にあります。
つまり、よいエンジンオイルほど定期的な交換が必要不可欠だということです。
長期間エンジンオイルを交換していない場合を除きますが、エンジンオイルが汚れているということは、エンジン内の汚れを取り除いてくれている証拠です。
エンジンの性能を高く維持し続けるためにも、エンジンオイルはこまめに交換しておきましょう。
愛車に使えるエンジンオイルの粘度が分からなければ説明書を確認!
もし愛車のエンジンオイル粘度が分からなければ、車に搭載されている説明書を確認してみましょう。
冊子の後半に、エンジンオイルの粘度や量などが記載されています。
車の説明書に目を通す方は少ないですが、意外と勉強になる部分も多いので、興味のある方は説明書を一度読んでみることをオススメします。
まとめ
エンジンオイルにはさまざまな添加剤が使用されており、含まれる添加剤の種類により価格や性能が変化します。
また各メーカーでは独自の技術を駆使し、より高品質なエンジンオイルを開発しており、エンジンオイルの種類は多岐に亘ります。
性能や価格が違うエンジンオイルが数多く存在する中で、使用目的に合わせたエンジンオイルを選ぶことが大切だといえるでしょう。
しかしどんなに高品質なエンジンオイルを使用していても、何万キロも交換しなければエンジンをよい状態に保つことはできません。
よいエンジンオイルを定期的に交換することが、エンジンを良好な状態に保つためには必要です。
エンジンオイルは、愛車を長く乗り続けるためにはとても重要な潤滑油なのです。
エンジンオイル交換時期の目安は?エンジンオイル交換をしないとどうなる?
- 執筆者プロフィール
- 山北吏(つかさ)
- 1989年生まれ。現役整備士(整備士3級)webライター。webライター歴は1年半。愛車はインプレッサ(GH8)。車に乗るなら絶対MT!実家が田舎だったこともあり山道は得意!整備士として働き始め3年目。前職は輸入業...