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よくある車の故障個所は?現役整備士が故障の理由や修理方法を金額を含めて解説します

電球が切れている

車のヘッドライトと電球
©wellphoto/stock.adobe.com

車に使われているライトも消耗品なので、定期的な交換が必要です。
ライトの場所によって切れるタイミングは違いますが、よく切れる電球にスモール球があります。

夕方など少し暗くなった時一番使用するライトであり、交換も比較的簡単です。
またヘッドライトやブレーキ球などは切れてしまうと、事故につながる恐れのある重要なライトです。
もし切れた場合は放置せず、すぐに交換しましょう。

ライトの色がいつもと違うと寿命かも

黒い車のヘッドライト
©REDPIXEL/stock.adobe.com

ライトが切れる前兆として色の変化があります。
いつもと違う色になったら、電球が劣化している証拠です。

ライトの種類により色の変化が起こらないものもありますが、いつもより青っぽくなっているかオレンジがかった色なら電球が劣化しているといえるでしょう。
切れる前に交換することをオススメします。

使用した時間に比例し劣化する

キセノンランプ
©Ludmila/stock.adobe.com 739

消耗部品である電球は使用した時間により劣化速度が変わります。
また、電球の種類によっても使用可能時間が違い、中には何年も使用できる高スペックなライトもあります。

電球の種類と劣化しやすさを簡単にお伝えすると、

・ハロゲンランプ・・・昔主流だったライトだがライトの中で一番暗く、劣化速度も速い。

・HIDランプ・・・昔は高級車によく取り付けられていたランプであり、一番明るく寿命も長い。

・LEDランプ・・・ハロゲンランプに代わり現在主流のランプ。直線的な明かりが特徴で、明るく寿命もかなり長い。

このようになっています。

特に、LEDランプは新車購入から廃車にするまでずっと使えるほど高寿命だといわれており、消費電力もかなり少ないので現在の車によく使われています。

消耗品なので工賃はあまり高くない

サイコロに描かれたpriceの文字
©Fokussiert/stock.adobe.com

ライトの交換工賃は、

・工賃・・・約1,000円~3,000円

となります。

交換するライトの場所によって工賃と部品代が変わるのであくまで目安です。
またヘッドライトの工賃は別で設定している店もあるので、交換をする予定があるならば事前に見積もりを出してもらいましょう。

ラジエーターが水漏れしている

壊れた自動パイプ冷却システム
©Olexandr/stock.adobe.com

ラジエーターも交換頻度はかなり低いですが、故障する可能性が高い箇所です。
当然ですが新車などではあまりトラブルに発展しないラジエーターですが、10万キロ以上走っている古い車は故障しやすく、中にはラジエーターが弱く割れやすい車種もあります。

また、ラジエーター本体だけでなく接続しているホースも消耗部品なので、接続面から水漏れしている車は多く、そうなった場合ホースの交換作業が必要となってきます。

ラジエーターのサブタンクに水が入っていなければ漏れている可能性が高い

車のクーラントコンテナー
©ake1150/stock.adobe.com

ラジエーターの水漏れの前兆を見分ける方法としては、ラジエーターのサブタンクに適正量の水が入っているかを確認しましょう。
もし空っぽならば、どこかで漏れている可能性があります。

水が漏れていても気づかない車の所有者は多く、定期点検の際に水漏れを発見するということも少なくありません。

またクーラントは少し甘い匂いがするので、エンジンルームを開けた際に甘い匂いがしているならどこかで漏れている可能性が高いと考えられます。

上から見るだけでは分からない水漏れもあるので、整備工場へ持って行きリフトアップして下からしっかりと確認してもらうことをオススメします。

ラジエーターのホースは消耗品

エンジンルーム
©Michal/stock.adobe.com

先ほども少し話しましたが、ラジエーターのホースはゴムでできており消耗部品です。
長年使っているとゴムが硬化して割れたり、ラジエーターの接続部分がしっかりと密着せず、水漏れが起こったりします。

ホースが破けているなら大量の水が一気に漏れてしまい、エンジンがすぐにオーバーヒートを起こしますが、通常ほんの少しの水漏れを起こしているので、なかなか気づきづらいトラブルです。
ホースの劣化は目視だけでは確認するのが難しいので、一度ホースを握ってみましょう。

握った際、ゴムが劣化しているのであれば新品時の弾力はなく、「ガシガシ」という音を出しながらゴムが割れる感覚があるはずです。
ホースが劣化しているならば、漏れていなくても早めに交換することで水漏れのトラブルを防ぐことができます。

ラジエーター本体を変える場合高額な金額になってしまう

ビジネスグラフの概念の増加
©Ivelin Radkov/stock.adobe.com

ラジエーター本体の水漏れならば、本体を交換する必要があるため、かなり高額な修理費用となります。
交換工賃の目安は、約2万円前後であり車によっては工賃だけでもっと費用がかかる場合もあります。

またラジエーター本体自体の値段も高く、新品なら10万円以上、リビルト品でも10万円弱の値段を覚悟しておきましょう。

軽自動車なのか普通自動車名なのか、純正品を使用するのか社外品を使うのかによって値段の幅はかなり広いのですが、ラジエーターなどの重要なパーツを社外品にするのはオススメしません。

社外品は安いですが壊れる可能性が高く、純正品と同じ耐久度があるとは思えないからです。
社外品を悪くいうわけではありませんし、社外品の中にも良い商品はたくさんあります。

しかし社外品の良しあしを見分けるのは難しく、その商品に精通している方でなければ判断できないのではないでしょうか。

その点、純正品ならば安心して取り付けることができますし、取り付け後不具合があれば無料で修理してくれる可能性も高いです。

費用に関しては使用者次第という面はありますが、せっかく直すのならば今後はトラブルが起こらないようしっかりと直しておきたいものです。

バッテリーが上がった

ジャンパーケーブル
©chartphoto/stock.adobe.com

バッテリー上がりも車の代表的なトラブルの一つです。
原因はたくさんあるのですが、代表的なものとして、

・バッテリーの劣化
・充電不足

この2つが挙げられます。

バッテリーの寿命は2~3年だといわれています。
中には5年使用していても電圧が下がっていないバッテリーもありますが、基本的には3年程度で交換する方が多くいます。

しかし1年も使用していないにもかかわらず、バッテリーの電圧が極端に下がる車もあるのです。
詳しい理由は後述しますが、バッテリーはある程度定期的に長距離を乗ってあげないと上がりやすいという特徴を持っています。

メーター計やヘッドライトの光が弱ければバッテリーが原因かも

自動車ダッシュボードの一部
©Gresser/stock.adobe.com

バッテリー上がりの前兆は、電気系統の光の弱さで判断できます。
まず車をACC電源にしてください。
その際、

・メーター計の光が弱々しい
・ヘッドライトの光が弱い

上記のような症状が現れたら、バッテリーが上がりかけています。

またエンジンをかける際、もたつきがあるなら、セルの故障かバッテリーです。
セル自体が故障するのは珍しいので、バッテリーだと考えたほうが無難だといえます。
2つの症状が同時に現れているなら、バッテリーの電圧が低い状態であるといえるでしょう。

近場でしか車を使っていなければ劣化が早まる

買い物袋を持つ人
©Kiryl Lis/stock.adobe.com

バッテリー上がりの原因に、充電不足があるとお伝えしました。
バッテリーは、充電と消費を繰り返しています。

オルタネーターと呼ばれるパーツは発電機であり、エンジンがかかった状態に作動し、車の電気を供給すると同時にバッテリーも充電しているのです。

しかし走行時間が十分じゃなければ、バッテリーが十分に充電されず電気が減ったままの状態になってしまいます。

それを何度も繰り返すことで、新品のバッテリーでもバッテリー上がりを起こしてしまいます。

交換工賃はわりと安め

車のバッテリーを交換する整備士
©cherylvb/stock.adobe.com

バッテリーを交換する際の工賃は、約2,000円です。
しかし、バッテリーの値段はそこまで安くないので、軽自動車のバッテリーで約1万円、ハイブリッドのバッテリーはかなり高く、4万円ほどするものもあります。

工賃が安いということは簡単な作業であるということです。
ワイパー同様、自分で交換することもできるパーツなので、チャレンジしてもいいという方は自分で交換してみましょう。

その際注意すべき点は、プラスとマイナスを外す順番とつける順番を絶対に間違わないことです。

・バッテリーを外す時・・・マイナス→プラス
・バッテリーをつける時・・・プラス→マイナス

この順番は必ず守ってください。

守らず作業すると、バッテリーのヒューズが飛んだりひどい時にはECUが壊れたりしてしまい、交換しなければならなくなります。

タイヤがパンクしてしまった

パンクしたタイヤ
©Irina/stock.adobe.com

パンクもよく起こるトラブルです。

自転車と違い車のパンクは気づかないことも多く、点検で気づいて修理するといったこともよくあります。

くぎなどを踏んでしまい刺さったままならば、空気も減らないのでこのようなことが起こります。

また、古いタイヤであればバルブのゴムが劣化し、割れてバルブから空気が漏れている可能性もあり、そのまま走行を続けるのはとても危険です。

空気圧が下がったタイヤは燃費も悪くなるので、定期的に空気圧のチェックを行いましょう。

ハンドルが重ければパンクの可能性も

渋滞に困っている女性
©Dragana Gordic/stock.adobe.com

空気が漏れていないパンクを見つけるのは難しいですが、少しずつでも空気が漏れていれば徐々にハンドルが重くなってきます。
また、1カ所だけ沈んだ感じがするなど、いつもと違う乗り心地があります。

気のせいだと思わずに、少しでも違和感があればガソリンスタンドで空気圧をチェックしましょう。
4本のタイヤの内1本だけ極端に空気圧が低ければ、パンクしている可能性が高いです。

パンク修理は安い

タイヤを修理する人
©Kirill Gorlov/stock.adobe.com

パンク修理の工賃は約3,000円です。
店によってはもっと安いところもあるでしょう。

通常ゴムのようなものをパンクした箇所に刺し、修理を行いますが、丁寧な店舗ではタイヤをホイールから外し、内側を塞ぐというやり方をしているところもあります。

その方法ならばもっと工賃は高くなりますが、外観でパンク修理しているということが分からないほどきれいに仕上がるのです。

通常のパンク修理ならば、時間もそれほどかからないので、パンクした時は速やかに近くの整備工場へ持って行きましょう。

ブーツが破れている

クローズアップされたタイヤの写真
©Ilya/stock.adobe.com

車は金属同士がかみ合っている箇所がたくさんあります。
そのような箇所にはグリスを入れたゴム製のブーツを使用し、固着や劣化を防いでいるのです。

よく破れるブーツに、

・ロアーアームブーツ
・タイロッドエンドブーツ
・ドライブシャフトブーツ

があります。

これらのブーツが破れていると車検には通りません。
車検ではよく行われる作業であり、あまり確認されることはない箇所ですが大切なパーツです。

ブーツ破れを放置していると異音の原因や固着につながる

ブーツの中にはグリスが入っています。
グリスを入れることで、金属同士の固着を防ぎ、さびなどから守っています。

もしこのブーツが破けてしまうと、中のグリスがなくなりかみ合った金属が固着し異音の原因にもなりえます。
普段見えない箇所ですが、タイヤのかじを切るなどエンジンからの動力をきちんと伝える上でとても大切なパーツなので、劣化しているならば交換しておきましょう。

ブーツは消耗品

ドライブシャフトブーツ
©ohms1999/stock.adobe.com

車に使用されているゴム製のパーツは、全て消耗品です。
ブーツも例外ではなく、交換頻度は低いですが劣化すれば交換が必要となってきます。

劣化状態はヒビ割れからはじまり、最後は破けてグリスが出てきてしまいます。
車の使用状態にかかわらず劣化する部品なので、破けているもしくはヒビ割れがあるかを定期点検を受け確認しておきましょう。

片側だけなら5,000円程度

5000円札
©komori168/stock.adobe.com

ブーツ交換の費用の目安は、

・工賃・・・・約5,000円~1万円(片輪)
・部品代・・・約500円(1個)

このようになっています。

先ほど伝えた3つのブーツの中でドライブシャフトブーツは、工賃、部品代共にもう少し高くなります。
値段は少し高めですが、安全のためにも必ず交換しておきましょう。

チェックランプが点灯

自動車のダッシュボード
©Fast_Cyclone/stock.adobe.com

車には、たくさんのセンサーが取り付けられています。
油圧を感知したり空気残量を感知したり、角度を感知するセンサーなどありとあらゆる箇所に設置され、車の状態を判断しているのです。

各センサーには数値が設定されており、実際の数値と差がある場合、チェックランプが作動し、どこかに異常があると運転者に伝える役割を持っています。

どこのチェックランプがついたかによって症状はさまざま

ビジネスイメージ―プランの選択
©takasu/stock.adobe.com

メーター計にはさまざまなチェックランプがあり、取り付けられているセンサーの場所によってどのチェックランプを光らせるのかを分けています。

例えば、バッテリーについているセンサーに異常があるなら、バッテリーチェックランプを点灯させ、エンジン回りのセンサーならばエンジンチェックランプを点灯させているのです。

故障診断ではどこのチェックランプが点灯したかによって、診断箇所をある程度特定し、実際にどこが悪いのかを探すという作業を行います。

チェックランプがついたからといって、センサーが取り付けられているパーツが悪いとは限りません。
センサーのないパーツが悪い場合でも、センサーつきのパーツに症状が現れることもあるのです。

点検だけなら無料の場合も

PCを使って車のエンジンを調べるカニック
©pikselstock/stock.adobe.com

点検の費用には大きく差があり、具体的な値段をお伝えすることはできません。
他の作業のついでにするのであれば、点検を無料で行う店もありますし、料金が発生する場合もあります。

しかしチェックランプがついた状態を放置するのはとても危険なので、値段に関わらず行きつけの整備工場へ持って行き点検を行いましょう。

修理してくれるのであれば、点検を無料にしてくれる場合もあるので交渉してみるのもいいかもしれません。

工賃はあくまで目安

請求書と電卓
©area1964/stock.adobe.com

ここまで工賃やパーツの値段をお伝えしてきましたが、値段はあくまで目安だということを覚えておきましょう。
まずディーラーとカーショップ、民間整備工場では1時間当たりの値段設定は大きく違います。

また部品代も純正部品か社外品かにより値段はピンキリであり、相場という形でお伝えすることはかなり難しいです。
一つだけいえることは、重整備になればなるほど工賃が高くなってしまうということです。

整備の工賃は、修理を行う際の「作業点数」により決まります。
作業点数が多ければ工賃が高く、少なければ工賃が低いということです。
必要以上に高い工賃を設定しているわけではない、ということを覚えておきましょう。

まとめ

壊れた車のエンジンを見る女性
©Andrey Popov/stock.adobe.com

車は、走行距離が多くなるほどトラブルが増えてきます。
どうしても回避できない故障から、定期的なメンテナンスを行うことで未然に防ぐことができるトラブルまで、幅広くあります。

大切なのは、故障する前に気づくことです。
つまり定期的に車の状態を確認してあげることが、快適に長く車に乗るための秘訣だといえます。

車の所有者自身で行えない修理もたくさんありますが、自分で行えるものもあるので車に興味がある方はぜひチャレンジしてみましょう。

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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