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【タイヤの矢印△↑】スリップサインとは?見方と確認方法、ギリギリまで使うのはアリ?
目次
一般道・高速道路では「タイヤ系」の故障が最多!事故に注意
事故の原因には、ドライバーの不注意によるもの以外に路上故障があります。
運転に気をつけていても、予期せぬ路上故障によって事故を起こしてしまっては意味がありません。
なかでも、一般道・高速道路で最も故障しやすいのはタイヤです。
路上で一番多い故障パーツはタイヤ
国土交通省は2020年9月から11月までの間に発生した路上故障の実態について調査を行いました。
調査結果で道路(一般道、高速道路を含む)において最も故障が多いパーツは、タイヤであることがわかりました。詳細によると、一般道路で3割以上、高速道路では5割以上が、タイヤが原因とされる路上故障ということです。
事故を防ぐために点検を
国土交通省が行った調査の結果で、挙げられているタイヤの主な故障状況はパンクやバースト、空気圧不足です。
これらの故障は、劣化したり寿命を過ぎたりしたタイヤを使い続けることが原因でも引き起こされます。路上故障を起こさないためにも、走行前にタイヤのチェックを行うとよいでしょう。特に、交換時期を過ぎたタイヤを使い続けることは大変危険です。
タイヤの劣化は表面のひび割れや、摩耗具合によっても判断できます。摩耗具合をチェックし、交換時期を判断する目安にできるのが、タイヤにある「スリップサイン」です。
タイヤの「スリップサイン」とは?
タイヤの溝をよく見ると、少し盛り上がっている部分があることが分かります。これが使用限界がきたことを警告する印である「スリップサイン」です。
タイヤの溝の役割は、タイヤと路面の間の水をスムーズに排出することです。そのため、摩耗により溝が浅くなると排水性が悪化し、タイヤの溝のない部分まで水が溢れてしまいます。その結果、タイヤと路面の間に水の膜ができ、車が滑る原因となるのです。
スリップサインは「このままだとタイヤがスリップすることを知らせるもの」と言ってよいでしょう。
溝が無いタイヤの危険性をテストした動画
タイヤの点検は道路運送車両法によって義務付けられています。使用限界が過ぎたタイヤで走ることは非常に危険なうえ、道路交通法違反となるケースも。スリップサインを日常から確認して、タイヤの状態を常に把握しておきましょう。
スリップサインの見方は「矢印:△↑」を確認
上の動画では、スリップサインの確認のしかたをわかりやすく説明しています。ポイントをピックアップして、以下で紹介します。
夏タイヤは△のマークを探そう
スリップサインがある溝の位置は、タイヤの側面に付けられた△形のマークが示しています。通常、△マークは4~9個付けられているので、すぐに見つけることができるでしょう。
1.6mm以下が交換のサイン!
タイヤの溝の深さは道路運送車両法で決まっており、普通自動車では溝の深さが1.6mm以下になると、公道で走らせることができなくなります。
スリップサインの高さは1.6mmになっているので、タイヤの溝とスリップサインの高さが同じになったら、タイヤ交換の時期です。複数あるスリップサインのうち、一つでも1.6mm以下に擦り減っていたらアウトなので、注意しましょう。
スタッドレスタイヤは↑のマークを探そう
スタッドレスタイヤ(冬タイヤ)の溝には、「スリップサイン」の他に「プラットフォーム」もあります。スタッドレスタイヤの側面には、スリップサインを示す「△」の他、プラットフォームを示す「↑」マークも描かれています。
プラットフォームが露出した状態のスタッドレスタイヤは、新品状態から溝の深さが50%以下になっています。一般的な新品スタッドレスタイヤの溝の深さは約10mmですので、プラットフォームが露出した状態では、スリップサインはまだ溝に隠れています。
しかし、この場合でもスタッドレスタイヤは交換時期と判断されますので注意しましょう。
スタッドレスタイヤの交換時期は100円玉でチェック!
プラットフォーム以外で、スタッドレスタイヤの交換時期を判断するのに有効なのが、100円玉を用いた方法です。
100円玉をタイヤの溝に差し込みます。100円玉のフチから「1」までの長さは約5mm、新品スタッドレスタイヤの溝の深さは約10mmです。数字の「1」が見えたらほぼ50%摩耗していることになりますので、タイヤ自体の交換時期です。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...