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現在絶賛上映中!映画『ALIVEHOON アライブフーン』キーマン3人にインタビュー

無類のクルマ好きとして知られる俳優の野村周平さんを主演とし、「ドリキン」こと土屋圭市さんの全面監修のもと、下山天監督によって製作総指揮がとられた映画『ALIVEHOON アライブフーン』が現在公開中です。

映画の公開に先立ってMOBYでは、この映画のキーマンである下山天監督、監修そして本人役として出演もされている土屋圭市さん、そして作中で重要な要素を占めるeスポーツの監修を行った「グランツーリスモSPORT」世界王者の山中智瑛さんにお話をうかがいました。

なぜ今作では「ドリフト」をテーマにしようと考えたのでしょうか?

下山:やっぱり、「ドリキン」こと土屋圭市さんの熱い想いからすべてがはじまったと思いますね。

土屋さんが関わっていたドリフトの映画といえば、2006年に公開された『ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT』が有名ですが、これはハリウッド映画でした。また、2005年の『頭文字D THE MOVIE』も香港での映画化でした。

そもそもドリフトは日本が発祥であり、これまでドリフトをテーマにした映画も日本が舞台で日本車がたくさん出てくるのに、日本の映画ではなかったというのが本当に悔しく思っていました。

だから、5年前に土屋さんからドリフトの映画を作りたいと言われたとき、とてもうれしく思いました。

ただ、実際にやってみたらものすごく大変でした(笑)

©2022「アライブフーン」製作委員会

具体的にどのあたりが大変だったのですか?

下山:当初は、CGなどを多用して作り上げていくのだと思っていたのですが、土屋さんがマシン、レーサー、そしてサーキットという「リアル3点セット」を用意してくださり、さらにはリアルスピードで撮影を行うということをおっしゃられて、そこから自分の戦いがはじまりました。すべて「本物」がそろっているので、それをどう撮るかに本当に苦心しました。

©2022「アライブフーン」製作委員会

実際にドリフトの世界で戦ってきた土屋さんからすると、『ALIVEHOON アライブフーン』ではどのくらいリアルなドリフトの世界が描かれていると感じますか?

土屋:そこはもう「100%」だよね。スタントマンでもスタントカーでもなく、本物のマシン、本物のレーサー、本物のサーキットを使っているんだから。

ただ、実を言うと最初の2年間くらいはずっと脚本をどうするかでもめてたんだよね。何度も書き換えてもらったけど納得できなくて、「これじゃオレ、監修やりたくないよ」とまで言ったら、プロデューサーが下山監督を連れてきてさ。そこからガラッと変わったね。

いい映画ができて、いまはすごく満足しているよ。

©2022「アライブフーン」製作委員会

下山:でも、実際に撮影をしてみると、「本物」なのでびっくりするくらい撮りやすかったんですよ。レーサー役の方も演技をしているわけではなく、本物のドリフトをしているところを撮影していているので、スピード感も振動もGもリアルなものでしたので、ほとんど演技指導はしていません。

ドリフトチームのメンバーも本物の方々を連れてきているので、映画の撮影というよりは、リアルなドリフトイベントのようでした。キャストもスタッフも「今日は準決勝だ!」とか、そういう気持ちで毎日サーキットに通っていました(笑)。

©2022「アライブフーン」製作委員会

一方で作中で重要な意味を持つのが「eスポーツ」です。リアルとバーチャルの対比がひとつのテーマとなっている今作ですが、実際、eスポーツのトップ選手はリアルの世界でも活躍できると感じますか?

山中:僕がやっているレーシングシュミレーターっていうのは、どのeスポーツよりも、リアルに近いものなんですよね。例えば、ステアリングやシフトレバーもそうですし、マシンの挙動などもリアルに再現されています。

実際のところ、プロの方のようにドリフトしたり、サーキットで速いタイムを出すというのは、すぐにはできないかもしれません。ただ、適応する力っていうのは、eスポーツの選手はみんな持っているものだと思います。

海外では、ゲームの世界からリアルのレーサーになったという人もたくさんいますし、最近では日本でもそういう例が見られるようになってきています。そういった意味では、新しい時代がだんだんと、世界から日本にも来ているなというのは感じています。

©2022「アライブフーン」製作委員会

リアルの世界で戦ってこられた土屋さんは、eスポーツの選手が参戦することをどう思いますか?

土屋:おもしろいでしょ!って思うよ。実際、10年くらい前から「グランツーリスモ」の世界チャンピオンをSUPER GTで走らせるということが行われていて、それが通用しちゃったんだからびっくりだよね。

やまどぅー(山中さん)の世代が世界に出ていって、それを示してくれた。それを目の当たりにしていたから、下山さんに「ゲーマーがリアルに通用するんですよ。これおもしろいでしょ」って教えたの。

©2022「アライブフーン」製作委員会

野村周平さんを起用した意図はどういうところにあったのでしょうか?

下山:もちろん、彼は実力派の若手というのはありましたが、やはりクルマが好きだというのはありますね。本当に出会うべくして出会ったという感じで、野村くんも2秒で返事してくれました(笑)。「土屋さんが監修なんですよね!?」って彼の方からグイグイきた(笑)。お互い引き合うように、相思相愛な感じでした。

彼とは、芝居の話はクランクアップまで一回もしていません。彼は土屋さんとずっとドリフトの講習をしていて、「今日の昼あたりに芝居の話しようかな」って毎日思っていたけど結局しませんでした。

だけど「これでいいんだ」と思ったんです。土屋さんと野村くんのやりとりを見ていて「土屋さんがおっしゃっているリアルってこういうことなんだ」と実感できました。

ちなみに、作中で、主人公の大羽紘一(野村周平)がドリフトの指導を受けるシーンがあるのですが、そこのセリフは、実際に土屋さんが野村くんに言った言葉がベースとなっています。

©2022「アライブフーン」製作委員会

では、最後にこの作品の見どころを教えて下さい。

山中:ゲームの映像は、僕が実際に走った物が使われているので、その走らせ方に何か感じてもらえたらいいなと思います。その上で、やっぱりリアルで戦っている方は、ものすごい極限の状態で、体にも精神にも負荷がかかるので、やっぱりリアルへのリスペクトは忘れてはいけないと思うし、その人間模様っていうのをぜひ見ていただきたいと思います。

土屋:一番はもう、「本物使ってますよ!」って、それだよね。eスポーツのドライバー、ドリフトのドライバー、そしてクルマも本物のD1で使ってるマシン。それで、走りに関しては一切CGはなしなんだから、すべて本物で撮っているっていう、その迫力を楽しんでもらいたいね。

下山:本物で撮ることで、これだけ体感できるんだっていうところですね。映画館って、動いたり走ったりはしないし、揺れもしないわけですけど、やはり大きな画面と大きな音量で、ギリギリまで体感できる映画を作ることができたなって思います。本物で撮ったことに対して、2時間たっぷりと体感していただきたいたいですね。

©2022「アライブフーン」製作委員会

「本物」を使ったリアルな映像が魅力の映画『ALIVEHOON アライブフーン』は、全国で絶賛上映中です。


■『ALIVEHOON アライブフーン』作品情報

6月10日(金)全国公開。

解散の危機に瀕するドリフトチームがスカウトしたのは、内向的な性格から人付き合いが苦手だが、ゲームにだけは驚異的な才能を放つゲーマー・大羽紘一。

実車でもその力を発揮する紘一だったが、彼の前に生死をかけてレースに挑む者たちが立ちはだかる。

今、紘一の覚醒したテクニック・情熱・勇気、そしてチームワークは、バーチャルとリアルの壁をブチ破り、新たな極致へ――。

出演

野村周平、吉川愛、青柳翔、福山翔大、本田博太郎、陣内孝則

監督

下山天

監修

土屋圭市

eスポーツ監修

山中智瑛

執筆者プロフィール
MOBY編集部
MOBY編集部
新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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