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過酷な道でも故障知らず!トラキャンで家族と世界一周するオーナーにインタビュー
キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です
約2年もの間、奥さまと2人のお子さまとともに、トラキャンで世界中を旅する雲野和幸さん。
世界中のあらゆる過酷な道を走破できるようにと選んだ『TOYOTA TUNDRA』と、最北の地 アラスカで購入したキャンパーは、「家族の絆を一層強くしてくれた」と言います。
とはいえ、慣れない土地での車内での暮らしにストレスなどはないのでしょうか?
今回のインタビューでは、世界中を走り抜けるトラキャンの紹介とともに、雲野さんご一家のキャンピングカーライフに迫ります!
【プロフィール】
雲野和幸さん(45歳)現在地はコロンビア。世界を股にかけた旅人バンライファー
愛車:トラキャン
キャンピングカー歴:1年10ヶ月
世界旅歴:2年
車旅のメンバー:奥さまと息子さんふたり(7歳、4歳)
目次
旅先アラスカで購入した愛車で、家族海外バンライフ
-キャンピングカー歴と、キャンピングカーが欲しいと思ったきっかけを教えてください
トラキャンに乗ってから、車旅歴は1年10ヶ月になります。
1台に見えるトラキャンですが、実はトラックとキャンパーをそれぞれ別のオーナーから購入しました。
2019年9月にアラスカ滞在中にCraigslist(ヤフオクやメルカリみたいなもの)でオンライン検索し、購入しました。
日本にいた頃はステーションワゴン、レガシィアウトバックでキャンプや車中泊は経験していましたが、キャンピングカーは初めての所有です!
-購入に至った経緯はどういったものでしょうか
トラキャンを購入したキッカケは、世界旅に出る1ヶ月前に遡ります。
当時、キャンピングカー旅で3年以上世界を周っているオランダ人カップルと、旅先で出会いました。
そのかたに「来月から家族4人で世界一周の旅に出る」と伝えたところ「子連れ長期旅なら、絶対に拠点があった方がいい!キャンピングカー旅をすすめる!」とアドバイスをもらったのがキッカケで、キャンピングカー購入を決断しました。
後日、そのオランダ人カップルは「Youは何しに日本へ!?」のTV番組で特集されており、彼らとの出会いがなければ、普通にバックパッカー旅をしていたかもしれません。
気になる家族の反応はというと、私と息子ふたりは秘密基地を得られる喜びに溢れ大興奮でしたが、妻は最後までトラキャンの狭さを気にしていました。
そしてカナダ・アラスカで車探しをする過程で、大型キャンピングカー、RVタイプ、トレーラータイプと大いに迷いましたが、今後の旅で中南米、アフリカ、ヨーロッパ、アジアなどを走行することを考えた時に、道の狭さ、山岳地帯、悪路を考慮し、日本車の四駆ピックアップにこだわり『TOYOTA TUNDRA』一択で探すことにしました。
ちなみに購入までは約2ヶ月半悩みました。
悩んだポイントは、車両に対しての予算、年式、現車確認のための移動距離などです。
日本人ということが強みとなった、最高の相棒とアラスカでの出会い
-キャンピングカーのスペックについてお聞かせください
トラキャンのベース車両はTOYOTAのTUNDRAです。年式は2010年で、ダブルキャブです。
トラキャンのいわゆる「キャン」部分は、アラスカのWasillaという街にある超ローカルなキャンパービルダーのCache Camperという会社がフルオーダーで作成した物を中古で購入しました。
2016年製で使用回数は10回以下という美品で、どうやら前オーナーであるアメリカ人老夫婦には、室内が狭かったようです。
-トラキャンの特に気に入っているポイント、残念に思っているポイントがあれば教えてください
トラキャンを気に入っているポイントは、なにより走行性能の高さです。
現在のところアラスカ→カナダ→アメリカ本土→メキシコ→グアテマ→メキシコ→コロンビアと進んでいますが、約2年間の旅で故障・トラブルなど一切なしです。
日本製の四駆車を選んで大正解だったと思っています!
ただ最近、とんでもない悪路に好奇心から突っ込み、2日間スタックして動けなくなるという自体に陥りました。が、これも経験です(笑)
収納は前オーナーのオーダーが活かされており、狭いながらも各所に工夫が見られ充実しています。
運転席部分は至って普通ですが、定員が大人6名ということもあり、子ども2人の4人家族には十分な広さがあります。
各国、都市部は路上駐車が多く、狭い路地を通る時は注意が必要ですが、シートポジションが高いので視界が良く、とても運転しやすいです。
2年間の旅で小さな傷は増えていますが、勲章と捉え気にしないようにしています!
キッチンスペース、シンク、冷蔵庫は満足いく広さはありませんが『不便をも楽しむ』という、日々の小さな幸せを感じながら生活しています。
世界中、どこにいても冷蔵庫があって調理ができて寝られる、そして安心して帰る拠点があるというのは、長期旅をする上で計り知れない恩恵を私たち家族に与えてくれています!
逆に、トラキャンに乗っていて残念だと思うポイント5つを箇条書きにしてみます。
①狭さ
②結露
③湿気問題(狭いので外気との温度差が激しい)
④シンクの狭さ
⑤蛇口の水量調整機能が微妙
それ以外は、はさすがカスタムオーダーということもあり、しっかり作り込まれています。
キャンピングカーが家族の絆を強める空間に
-キャンピングカーでの世界一周旅は、どのように過ごされていますか?
私たちの旅は世界各地で「workaway」というマッチングサイトを利用して、ボランティアワークをしながら旅をしていますが、収入には繋がらないので、旅費を抑えながら旅をしています。
そして宿泊はキャンピングカーだけでなく、ボランティアホスト先、Airbnb、ホステル、友人宅など使える宿泊オプションはすべて使って旅をしています。
そういう使い分けをしているので、長期旅でもキャンピングカーの狭さも苦にならないといった感じです。
比率としてはキャンピングカー泊6割、その他4割かな……。
-キャンピングカーを買う前と後で、ライフスタイルに違いはできましたか
私たち家族にとってキャンピングカーは、まさに動く家です。
2年に及ぶ長期世界旅にとって、なくてはならない相棒であり、ライフスタイルではなくライフそのものです。
この先何年旅が続くかわかりませんが、キャンピングカーなしにこの旅は成立しないと思っています。
物理的な狭さは常にありますが、家族の絆を強める空間としてキャンピングカー以上のものはないと思っています。
体感したすべてが思い出であり、素晴らしい生き方だと痛感!
-キャンピングカーでの世界一周旅で、とくに印象に残っている旅の思い出はありますか
キャンピングカー旅を始めてから見た大自然すべてです!
海、山、川、湖……野営をはじめ、オーロラを見ながら車中泊したり、走行中アメリカバイソンの大群に遭遇したり、野生のグリズリー、ムース、カリブー、アザラシ、アシカを間近で見たり、好きなだけメキシコのセノーテを巡ったり……。
雄大な自然や世界遺産の街並み、見てきた景色・吸った空気すべてが財産で、キャンピングカー旅の醍醐味をじっくり味わっています!!
-これからのキャンピングカーライフの展望をお聞かせください
日本を発つ際、5歳、2歳と小さかった息子たちが現在7歳、4歳となりました。
今後何年旅が続くかわかりませんが、だんだん手狭になっていく過程も楽しみにしています。もちろんプライベート空間が欲しい年頃になってきたら対応を考えなければなりませんが、ピックアップ車内泊、テント泊など味を変えながら世界一周車旅を楽しんでいきたいです。
現在はコロナの影響で南米大陸各国が陸路国境を閉めており、車旅継続が難しい状況ですが、可能であればペルーの観光名所(ワラス、クスコ、マチュピチュ)ボリビアのウユニ塩湖、チリ・アルゼンチンを跨ぐパタゴニアへは自分が運転するキャンピングカーで行きたいと思っています。
-さいごに、キャンピングカー購入を悩んでいるかたにアドバイスをお願いします
アウトドア好きの全世代、定年後のセカンドライフ、小さなお子さんがいる現役子育て世代、ノマドライフ、リモートワーカー、多くの人にキャンピングカー購入を勧めたいです。
三密を避ける新たな旅スタイル、そして時間や場所に捉われない新たな生き方に、キャンピングカーほど適したものはないと思います。
全大陸船で移動可能な上、国籍や人種というくくりではなく、“地球人”として生きるための最強のツールです。
気になるならまず、ぜひ皆さんも一度試してみてはいかがでしょうか?!
ライター:山縣 睦海
キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信!
- 執筆者プロフィール
- 車旅情報Webマガジン「DRIMO」
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