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日常からアウトドアシーンまで使える!居住性能の高いハイエースベースのバンコン

キャンピングカー情報をはじめとして、キャンプや車中泊、バンライフなど、アウトドア&車旅の情報を配信しているWEBマガジン・DRIMOから、実際に車中泊やキャンピングカーを楽しんでいるライターによる記事をMOBYがご紹介します。※以降の記事内容および記事タイトルはDRIMOからの引用・参照です


バンコンはなぜ人気?

昨今の日本におけるキャンピングカー市場の盛り上がりは、よくニュースでも取り上げられている。日本RV協会が発行した「キャンピングカー白書2018」によれば、2015年から2016年にかけて国内の保有台数は約1万1千台増え、国内全体で10万台を突破、総売上額は424億円と飛ぶ鳥を落とす勢いだ。

出典:日本RV協会

キャンピングカーといえば多くの方がイメージするのが、下の画像のようなキャブコンと呼ばれるトラックの荷台にキャブ(住居スペース)を載せたタイプのものだろう。

キャブコン

もちろんキャブコンタイプのキャンピングカーの売上げも年々伸びてはいるが、国内で一番人気が高いのがバンコンだ。バンコンとはバンコンバージョンの略称で、バンやミニバンなどの元々のボディを生かして、内装やルーフ部分を架装したタイプのキャンピングカーのことを指す。

バンコン

バンコンが国内で人気が高い最大の理由は、「普段使いができること」これに尽きると思う。キャブコンと異なり、ボディに大きく手を加えていないため、走行性能は普通の車とほぼ変わらず運転がしやすい。乗り心地、機動力もそのままなので高速道路での運転や長距離の移動も不安なく行える。

また、立体駐車場でも停められるタイプのものも多く、ショッピングモールへの買い物や家族の送迎など日常的なシーンで使えないということがほとんどない。「普段の生活と非日常的なアウトドアシーン」どちらにも対応できる汎用性がバンコンの強みだ。

バンコンの弱点

ただし、そんなバンコンにも弱点は存在する。ここではバンコンのデメリットをキャブコンと比較しながら見ていきたい。

車内空間が狭い

これは前述したバンコンのメリットにもなる点なので、一概に弱点とはいえないがキャブコンと比べてバンコンは車内スペースが狭い。

一般的なハイエースバンコンの場合、全高は2.1m〜2.3mになる。この高さでは、車内で立つ時にややしゃがんだ状態になるので、長期間の宿泊はきつい。レイアウトにもよるが高さがない分、収納スペースもキャブコンと比べて少ない場合が多く、生活スペースや就寝スペースに荷物を置くことを余儀なくされてしまう。

一方キャブコンの場合は成人男性でも、ほとんどの人が車内で直立で立っても頭が天井にぶつかることはない。また、標準的なキャブコンであれば、車内後方のリアベット下部や天井周りには収納スペースが設けられているので生活スペースを広々と使用することができる。

気温や天候の影響を受けやすい

バンコンのボディには熱伝導性、蓄熱性ともに高い鋼材や鉄材が使われているので、夏の熱気はこもりやすく、冬は外の冷気が伝わり車内は冷える。

冬に関してはDRIMOでもよく取り上げている「FFヒーター」を使用することで、車内を暖かい状態に保つことが可能だが、夏場はそう簡単にはいかない。

特にTOYOTAハイエースや日産キャラバンなど、スライドドアが大きく開閉できるタイプの車では、冷房でせっかく冷えた車内の冷気が乗り降りの際に、簡単に出ていってしまう。

一方キャブコンの場合、FRPと呼ばれる繊維強化プラスチックを使用して断熱性、防音性に優れるオリジナルのボディを製造するなど居住をベースに考えて車を作っている。バンコンが「生活可能な車」であるのに対しキャブコンはまさに「移動できる家」といったところか。

居住性能も高いオススメのバンコン

ここまで述べてきたように、“普段使いができて高い走行性能を誇るバンコン”“快適な居住性能を持つキャブコン”とオーナーのライフスタイルによって、どの種類のキャンピングカーが最適なのかは変わってくる。

しかし、本記事の冒頭で述べた通り、400億円を超える市場となったキャンピングカー業界は群雄割拠の時代に突入し、バンコンでありながらも高い居住性を持つキャンピングカーが登場してきた。ここでは「走行性能に加えて高い居住性能を持つバンコン」をいくつか紹介したい。

BADEN(バーデン)

出典:トイファクトリー

高性能のバンコン と言えば国内有名ビルダー”トイファクトリー”をイメージする方も多いだろう。そのトイファクトリーのメイン車種として長年愛され続けているのがバーデンだ。

2010年の発売以降、何度もブラッシュアップが行われ、バンコンとしての完成形とも言われるバーデンは、バンコンの最大の弱点と言われる断熱性についても、ボディ内側のセラミック加工やアクリル断熱二重窓を採用することでバンコンでありながら高性能断熱を実現させている。

出典:トイファクトリー

さらにバーデンはバンコンでは珍しい家庭用エアコンの搭載が可能な車でもある。バンコンに家庭用エアコンを搭載する際に問題になるのが、室外機の設置場所と電力の供給方法だが、バーデンでは室外機を床下部分に設置することにより、室内のスペースを圧迫することなく収納されている。

また、電力の供給についてはシャープ社製の大型ソーラパネル(オプション)によって電化製品への給電の補助やサブバッテリーの効率的な充電が可能になり、家庭用エアコンをバンコンでも稼働させられるのだ。

バンコンの購入を考えられている方には、走行性能と居住性能のどちらにも高いクオリティを誇る車として、一度バーデンをチェックしておくことを是非ともオススメしたい。

COM PASS (コンパス)

ホワイトハウス社のコンパスはハイエースワイドロングをベースとしたポップアップルーフ搭載型の代表的なバンコンだ。全長は4840mm、全高は2090mmとベース車よりもコンパクトなサイズに仕上がっているので、日常的なシーンでの利便性は非常に高い。

出典:ホワイトハウス

さらにポップアップルーフを展開しベッド部分を跳ね上げると室内高は1800mm以上となり、開放的な車内空間になる。バンコンでありながら、車内で立ち上がって着替えや調理ができるというは大きなプラス要素だ。

ただし、雨の強い日に展開すると車内が濡れてしまう危険性があったり、高さがある分、風の強い日には揺れが激しかったりと、いつでも使える万能設備でないことは留意しておいた方がいいだろう。

しかし、そのことを差し引いても、バンコンの本来の魅力である汎用性においては数あるバンコンの中でも飛び抜けて高いオンリーワンのキャンピングカーと言える。

Shangri-la(シャングリラ)

出典:レクビィ

キャンピングカービルダーの老舗レクビィ社のシャングリラは車というよりもはやプライベートラウンジのような作りになっている。

国内屈指のレザーブランド「栃木レザー」の皮を使った贅沢なソファーに、キャンピングカー用としては大きめの24インチTVや音質にもこだわった5.1chのハイファイサラウンドシステムを搭載、まさにロマンの詰まった夢のキャンピングカーだ。

出典:レクビィ

また、シャングリラは家庭用エアコン、FFヒーターが標準装備になっているので真夏や真冬でも気温に苦しめられることは少ない。

出典:レクビィ

車内後方は完全防水仕様のマルチルームになっている。女性に嬉しいパウダールーム、高級感あふれる陶器製の手洗い鉢など老舗のレクビィならではこだわりが随所に見られる。

基本的に二人旅を想定とした作りになっているため大勢での車旅には向かないが、2人だけの贅沢な空間が欲しい方には最高のバンコンだろう。

ライター:DRIMO編集部

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