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【日産 スカイライン 2000GT-E・L】愛称はジャパン!ハコスカ・ケンメリの後継車
目次
「ケンメリ」「鉄仮面」…日産スカイラインは愛称の宝庫!
日産スカイラインの誕生は1957年。実に60年あまりの歴史を持つ車です。初代は富士精密工業(のちのプリンス自動車工業)が製造したプリンス・スカイラインとしてデビュー。2代目S5型スカイラインまでがプリンス名が冠され販売されますが、1966年にはプリンス自動車工業は日産と合併。それを受けて1968年、スカイラインはフルモデルチェンジを実施し、3代目C10型となり車名からもプリンスの名は消え、日産スカイラインに。精悍なフロントマスクは人気を得ましたが、当初は愛称はありませんでした。
1972年、スカイラインは4代目C110型へとデザインも大幅に刷新すると同時に大規模な宣伝活動を実施。キャッチフレーズ「ケンとメリーのスカイライン」と印象的なTVCMにより、4代目スカイラインは瞬く間に愛称「ケンメリ」の名で周知されました。また、ケンメリのヒットの裏で、未だに根強い人気を持っていた3代目C10型はその形状やケンメリとの区別もあり、いつしか「ハコスカ」と呼ばれるようになったのです。
それ以降、歴代スカイラインは愛称で呼ばれることが多く、この記事で紹介する5代目C210型はキャッチフレーズから「ジャパン」、6代目前期型はCMに起用された俳優から「ニューマン」、後期型RSはフロントデザインの印象で「鉄仮面」、7代目R31型は「セブンス」とされました。近年は型式で呼ばれる傾向となったスカイラインですが、単一のモデルでこれだけ多くの愛称を持つ車は非常に珍しく、それだけ同モデルの歴史が長く愛されている理由だと言えるでしょう。
メジャーな先代を持つゆえの苦労があった、5代目スカイライン C210型
スカイラインC210型は1977年にデビュー。3代目ハコスカ・4代目ケンメリの後を受けての5代目として誕生しました。キャッチフレーズは「日本の風土が生んだ日本の名車」で、キャッチコピーは「スカイライン ジャパン」としたため、愛称はそのキャッチコピーからジャパンと呼ばれました。
C210型は4ドアセダン・2ドアハードトップ・バンの3タイプがラインナップ。グレードはおおまかに分けて、直列6気筒搭載・ロングノーズのGT系と直列4気筒搭載・ショートノーズのTI系としています。デザインでは流麗でグラマラスであった4代目ケンメリの贅肉をそぎ落とし、流麗ながらすっきりと鋭角的なスタイリングに。直線ラインを好むファン・流麗ラインを好むファン両方が受け入れやすい仕上がりとしました。当初はヘッドランプ・リアランプとも丸形4灯ですが、1979年のマイナーチェンジでGT系にはヘッドランプがスラントする角型2灯に変更しています。
先々代・先代で設定され絶大な人気を誇ったGT系の最上位スカイライン 2000GT-R(KPGC10型・KPGC110型)の設定は5代目ではなくなり、どのような進化を遂げるのかと期待したファンの間には落胆の声が。また走行性能も地味だと揶揄されることも。このことは厳しくなる一方の排ガス規制が深く関係しており、5代目スカイライン・ジャパンはその排ガス規制をマイナーチェンジを経て、NAPS(日産公害防止システム)エンジンとし実用的なモデルに。1980年にはモデル初となるターボ車でその揶揄を覆すのです。
5代目スカイライン C210型にターボ車初登場!ジャパンのスペック
スカイライン5代目C210型のエンジンは当初、1.6L 直列4気筒SOHCのL16S型・1.8L 直列4気筒SOHCのL18S型・2.0L 直列6気筒SOHC キャブレター仕様のL20S型・2.0L 直列6気筒SOHC 電子式燃料噴射装置のL20E型を用意。サスペンションにはフロントは前輪が先代同様マクファーソンストラット、後輪が直6ではセミトレーリングアーム・コイル式が採用されました。それにより、直4・L16S型の最高出力は95PS、直4・L18S型では115PS、直6・L20S型では115PS、直6・L20E型では130PSとしています。
1980年、GT系の直列6気筒SOHC L20E型エンジンにターボモデルとなるL20ET型が登場。このモデルは通称「ジャパン・ターボ」と呼ばれ最高出力145PS、最高速度は193km/hと大幅なパワーアップを果たしました。同年、2.0Lに直列4気筒SOHCとなるZ20型が追加され最高出力は120PSに。2.8L 直列6気筒ディーゼルとなるLD28型も追加され最高出力は91PSとし、当時の国産ディーゼルトップクラスの速さを誇りました。
スカイラインの価格は古いほど高額!5代目ジャパンの相場は?
スカイラインの中古車価格は、初代から5代目ジャパンまでが旧車として人気が高く、特にハコスカGT-R・ケンメリGT-Rとなると別格でその価格は1,000万円をかるく超えてくるものも。それに比べると5代目スカイライン ジャパンは求めやすく、価格は78万~400万円となっていて、TI系は安くGT系は高い傾向となっています。また、旧車のターボ搭載車を選択する際はメンテナンス歴により故障につながることも。その後の旧車ライフに大きな差が出ることもあるため、極力チェックすることをおすすめします。(2019年7月時点)
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本日の在庫数 1469台 平均価格 425万円 支払総額 30~8,252万円
日産 スカイライン 2000GT-E・Lのスペック表
下記のスペック表は、マイナーチェンジ後の1980年式となる「スカイライン 2000GT-E・L」のスペック表です。
エンジン | 直列6気筒SOHC |
---|---|
最高出力 | 130PS/6,000rpm |
最大トルク | 17.0kg・m/4,000rpm |
ボディサイズ | 全長:4,600mm 全幅:1,625mm 全高:1,390mm ホイールベース:2,615mm |
車両重量 | 1,190kg |
トランスミッション | 3速AT 4速MT |
駆動方式 | FR |
乗車定員 | 5人 |
新車時車両価格 | – |
撮影:宇野 智(MOBY)
※2019年6月に日産自動車がメディア向けに開催した同社の座間事業所にある「日産ヘリテージコレクション」取材会にて撮影。ここは一般の方も無料で見学できます。(見学の案内はこちらの公式HPをご覧ください。)
- 執筆者プロフィール
- 石黒 真理