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ロンドンタクシーは日本でも買える!新車価格から中古車選びの注意点まで
目次
ロンドンタクシーとは?
ロンドンタクシー LTI TX4
ロンドンタクシーは、イギリス・ロンドンを走るタクシーです。ロンドンだけでなく、英国の多くの主要都市で走る姿を見かけることができます。
ロンドンタクシー の正式名称は「ハックニーキャリッジ」であり、本来これは1660年代からロンドンで活躍している馬車のことをさします。自動車が馬車に代わり、タクシーとして使用され始めて以降も、「ハックニーキャリッジ」の名称は残りました。また、「ブラックキャブ」と呼ばれることもあります。
優秀なロンドンタクシーのドライバー
「ロンドンタクシー」と呼ばれるタクシーの定義を決める要因の一つは、ドライバーにあります。
まず、ロンドンタクシードライバーになるためには、平均34カ月ほどの訓練期間と、最低12回の試験が必要です。試験では、ロンドンのCharring Cross地区を中心とした半径6マイル内のエリアの300以上ものルートを覚え、的確に乗車したお客様を連れて行かなければなりません。範囲内の建物名はもちろん、観光地や交差点などもすべて暗記する必要があります。
ライセンスを取得していないドライバーのタクシーは「ミニキャブ」と呼ばれることが多いようです。やはり、鍛錬を重ねたドライバーの乗るロンドンタクシーに比べ、ミニキャブは遠回りが多く、観光案内も乏しいようです。
英国紳士の利用に配慮したロンドンタクシーの車両の特徴
車両設計にも「ロンドンタクシー」たる所以があります。ロンドン周辺を安全快適に巡るため、英国紳士の象徴とも言える「シルクハット」を着用したまま乗れるように天井は高く設計されています。また、90度開くドアもロンドンタクシー であるための条件の一つと言えるでしょう。また、ロンドンタクシーの車両は、基本的には黒塗装のみとなり、それゆえに「ブラックキャブ」と呼ばれることも多いです。
最近では企業広告を纏い、デコレーションされたロンドンタクシーも走っているようです。かつては、「オースチン」ブランドのタクシーが製造されていましたが、現在ではイギリスで最終組み立てを行うことを条件として、中国の自動車メーカーである「吉利汽車」が製造を行っています。
日本で販売されているロンドンタクシーの車種と新車価格情報
オースチン FX4
オースチン FX4
オースチン FX4のボディサイズ
オースチン FX4のボディサイズ一覧表
全長 | 全幅 | 全高 |
---|---|---|
4,566 | 1,783 | 1,823 |
ホイールベース | 車両重量 | 乗車定員 |
– | 1,880 | 6 |
[単位]全長・全幅・全高・ホイールベース:mm 車両重量:kg 乗車定員:人 |
1958年に開発されたオースチン FX4(Austin FX4)。製造するメーカーの変更や、幾度もの改良を重ねながら1997年まで40年近くにわたって、約75,000台が生産されました。
世界的にもロンドンタクシーといえば最初にイメージされるのはこの「FX4」という方も多いでしょう。エンジンは、オースチン製2.2Lディーゼルエンジン。経済性で有利なこともあり、以後歴代のほとんどのFX4はディーゼルエンジンを搭載していました。また、1989年 に製造されたモデルには、日産製TD27型が搭載されていました。日本で作られたエンジンが、遠く英国の地でも活躍してきたのです。
こちらのモデルは、LPG燃料の国産車がタクシー車両の主流である日本では商用に用いるには価格面やディーゼルエンジン動力であることがネックとなり、結婚式場などでリムジン代わりに用いられたほか、遊園地などのイベント用として限られた場所でのみ使用されました。
日本での取り扱い
かつては、日産の関連会社「日産トレーデイング」がオースチン FX4を輸入し、日産ディーゼルのディーラーで販売されていました。さらにその後2011年からは、岩本モータースが三菱製ガソリンエンジンを搭載した特別モデルTX4を輸入販売しています。現在販売されているモデルは、2015年式のもので、価格は545万円で、2.4L、右ハンドル、オートマ仕様のモデルとなっています。
- 執筆者プロフィール
- MOBY編集部
- 新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...