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【ディーゼルエンジンオイル交換】費用や交換時期、オイルの選び方まで徹底解説

ディーゼル用のエンジンオイルは、ガソリン車に使うものとは添加剤やオイル粘度の基準が異なります。交換時期はガソリン車と同じでも構いませんが、ディーゼルエンジンの特性上、ガソリン車よりもエンジンオイルが汚れやすい性質があります。

ディーゼル用のエンジンオイルについて、交換時期やオイル粘度など基本的な部分をご紹介していきます。

ディーゼル用のエンジンオイルの基礎知識

©Wellnhofer Designs/stock.adobe.com

ディーゼルエンジンオイルとガソリンエンジンオイルの違い

ディーゼル用とガソリン用、それぞれのエンジンオイルはの違いを表にしてみました。

項目ガソリン車ディーゼル車
オイル粘度0w20or10w-3010w-30or15w40
オイル量約3.0~5.0リットル約4.5~8.0リットル
交換頻度5000㎞ごと5000㎞ごと
交換の値段(オイルのみ)3000円~8000円前後5000円~1万円前後

分かりやすく違いを書いているだけで、この表がすべてではありません。ガソリン車でも10w-40と高い粘度を使うガソリン車もあります。また、オイル量も平均的な数値を書いてみました。

ディーゼル用は粘度が高く、清浄分散剤が多めに入っている

ディーゼル用のエンジンオイルは、乗用車であればDL-1と呼ばれるものが使われています。また、ガソリン車に比べ圧縮圧力が高いので、粘度が高めに設定されています。

そして、一般的に使われている粘度の違いはあるものの、一番の違いは添加剤です。ディーゼル車の場合、エンジンの特性上、燃焼のときに酸化化合物が多く排出されます。

酸化化合物をそのまま放置していると、エンジン内部の腐食につながります。そのため、ディーゼル用のエンジンオイルには、アルカリ性の添加剤が多く含まれているのです。

酸性である酸化化合物と添加剤のアルカリ成分がくっつくと、中和され水ができます。その水を清浄分散剤によって、エンジン内にとどめないようにしているのです。

そのため、ディーゼル用のエンジンオイルは、清浄分散剤も多めに入っています。

このように、ディーゼル用のエンジンオイルは、ベースとしてはガソリン用と同じではあるものの、粘度や添加剤などたくさんの違いがあることを覚えておきましょう。

ディーゼルエンジンオイル交換の値段の目安

©Photo Sesaon/stock.adobe.com

ディーゼル車のエンジンオイル交換費用の目安は、5000円から1万円前後です。もちろん、車によって、そしてどの店舗で交換するのかによって、値段はかなり変わったりします。

また、オイルフィルターの交換も追加されると、1万円を超えることも珍しくありません。

ディーゼル車のエンジンオイル交換が高い理由は?

ディーゼル車のエンジンオイル交換費用は、ガソリン車に比べると高くなりがちです。

その理由は、ディーゼル車の方が使われるエンジンオイルの使用量が多いからです。オイル量は1〜3リットルほどの違いがあります。

また、ディーゼル用とガソリン用のエンジンオイルを比べた場合、ディーゼル用のエンジンオイルの性能の方が高いため、オイル自体の値段の差も関係しています。このように、同じ大きさで比較した場合、ディーゼル車の方がオイルの交換費用が高くなってしまうのです。

ディーゼル車に普通のオイルを入れたらどうなる?

©George Dolgikh/stock.adobe.com

ディーゼル車に普通のオイル、つまりガソリン車用のエンジンオイルを入れてもすぐには壊れません。ただし、長期にわたってガソリン車用のエンジンオイルを使っていると、トラブルに発展してしまうので注意しましょう。

先ほどお伝えしたように、使う種類が違うということは、求められる性能が違うということ。つまり、ガソリン車用のエンジンオイルは粘度や清浄分散性能、また中和性能がディーゼル用に比べ低く、エンジンだけでなくDPFまでも故障してしまう可能性があるのです。

ディーゼル車に乗っているのであれば、エンジンオイルの交換の際は必ずディーゼル用のエンジンオイルを使用しましょう。

ディーゼル車とガソリン車兼用のエンジンオイルもある

ディーゼル車とガソリン車兼用のエンジンオイルも存在しています。ディーゼル車用、ガソリン車用と違いはあるものの、ベースとなる性能は同じです。

そして、どちらかといえばディーゼル車用のエンジンオイルの方が性能が高いという特徴があります。そのため、兼用オイルはディーゼル車用のエンジンオイル性能に近い作りとなっています。

ディーゼル用エンジンオイルのグレード表

©︎naka/stock.adobe.com

ディーゼル用のエンジンオイルは、ガソリン用のエンジンオイルとグレードの規格そのものが違います。そして、エンジンオイルのグレードはどの団体が示しているのかで表記も基準も変わります。

日本で一般的な規格はAPI規格です。API規格とは、アメリカの石油協会が定めた規格であり、日本ではエンジンオイルによく使われます。

ディーゼル用エンジンオイルのAPI規格

グレードのなかには2サイクル専用、建設機械の使用を前提としたものも含まれます。

そのため、全てにおいて車に当てはまるわけではないものの、下にいけばいくほど高負荷に耐えられる高性能なエンジンオイルとなっています。

また、表には記載していませんが、CDよりも低いグレードにCA、CB、CCがあり、これらは初期に設定され性能が低いことから現在では使用されていません。

ディーゼル用エンジンオイルのグレードは、API規格だけではありません。欧州車向けのオイル規格もあります。

こちらの表はACEA規格であり、欧州車で使われているオイルのグレード表となっています。参考までに知っておくとよいでしょう。

規格性能
C1・省燃費オイル
・硫酸灰分0.5%m/m以下
C2・省燃費オイル
・硫酸灰分0.8%m/m以下
C3・エンジン保護性能が高い
・硫酸灰分0.8%m/m以下
C4・エンジン保護性能が高い
・硫酸灰分0.5%m/m以下
C5・超省燃費オイル
・硫酸灰分0.8%m/m以下

※硫酸灰分とはDPFの詰まりに関する数値です。この数値が低い方がDPFが詰まりづらくなります。

オイルの粘度は10W-30や15W-40が一般的

ディーゼル用のエンジンオイルの粘度は、10w-30もしくは15w-40が一般的です。ガソリン車と比べ、粘度が高い、つまり粘り気が高くなっています。

しかし、最近ではディーゼル車でも低燃費を実現するため、5w-30などといった粘度の低いエンジンオイルも普及し始めています。今後、ディーゼル車が増える可能性は低いものの、このように、ディーゼル車も進化しているのです。

執筆者プロフィール
MOBY編集部 カー用品チーム
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