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「そのスタッドレスタイヤは間違い」オフロードのプロが推薦するSUV用冬タイヤ
SUVは4WDであることが多いカテゴリーですが、平均的な車重は1.5トンから2トンと、重めの傾向にあります。そのため、「曲がる」「止まる」「長持ち」という点で、乗用車よりもシビアな性能が求められるのです。
ここではSUVの特性を考慮した設計がなされている、オススメの3本をご紹介したいと思います。
【トーヨータイヤ】OBSERVE GSi-6
クロカン4WD用タイヤ「オープンカントリー」の知見を活かしたスタッドレス
まずご紹介するのは、トーヨータイヤの「OBSERVE GSi-6」です。トーヨータイヤは昨今、クロカン4WD&SUV用タイヤ「オープンカントリー」でシェアを着実に伸ばしており、オータースポーツではダカールラリーでも大きな成果を上げているブランドです。
オブザーブGSi-6は、フリップシリカコンパウンドを採用しています。氷のひっかき性能にはお馴染みの鬼グルミの殻、吸水にはカーボニックパウダー、そして柔軟性の保持にはシリカの配合を行っています。
トレッドデザインは複雑かつ、独特です。昨今はメイングループにジグザグパターンを採用するのが他社でもトレンドですが、GSi-6も例外ではありません。こうしたジグザグの溝は、優れた雪柱せん断力と排水性能を実現します。
そしてこのタイヤはさらに、センター部分にスイングサイプというジグザグのサイプを採用することで、ミラーバーンなどの水膜を除去し、高いエッジ効果を得るのに成功しています。
面白いのは、スパイラルエッジという五角形のサイプを配列されていること。全方位に対してエッジ効果を発揮し、発進、ブレーキング、コーナリング時に高いグリップ力を発揮するようにできています。
GSi-6のトレッド面には全部で9種類の独自技術が用いられており、最適化されたプロファイルと併せて、新品時からいきなり安心感のある氷雪性能を発揮してくれます。
シャーベット状の路面で横方向のグリップに若干の不足を感じる場合もありますが、圧雪・新雪と氷上の性能バランスも良好ですし、乾燥した路面や高速道路でも基本性能と剛性感を発揮してくれるので、雪国までの道中も安心感があります。
ランドクルーザーなど重量級のオフロード4WDにもオススメのスタッドレスタイヤです。
OBSERVE GSi-6公式ページはこちら
- 執筆者プロフィール
- 山崎 友貴
- 1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...