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「三菱のプライドが原因?」商用EVバンがこのタイミングで復活する理由とは

低価格もアドバンテージに!ミニキャブ・ミーブは“今だからこそ”売れそう

©New Africa/stock.adobe.com

では、ビジネスチャンスがないのかと言えば、そうとも言い切れません。それは価格面でのアドバンテージです。

ミニキャブ・ミーブの車両価格は243.1万円〜245.3万円。軽バンとして考えれば高価ですが、EVとして考えれば超高額とも言えません。CJPTモデルがどの価格帯で登場するかがカギにはなりますが、もしミニキャブ・ミーブよりも高ければ、そこが勝算となってきます。

中小企業や個人事業主は少数台数での運用がスタンダードですし、車両価格が少しでも安い方がEVの導入がしやすくなります。燃料費の高騰でEVへの転換を考えたいと思っている物流界の個人事業主は少なくないようですから、こうしたニーズを狙っていけば十分にマスになる可能性があります。

ミニキャブ・ミーブ B-Leisure Style Ⅱは、平日は移動式オフィスとして、休日はアウトドアレジャーや自然の中でeスポーツなどを楽しむ、というコンセプト。(写真:山岡和正)

さらに前述の通り、一般ユース、特に車中泊などのレジャーユースの可能性も秘めており、今後性能がさらに向上すれば、ベース車両に採用するキャンピングカービルダーも増えるかもしれません。

急速充電コネクターに接続して、外部に電力を供給する「ミーブ パワーボックス」(中央)。フル充電したミニキャブ・ミーブなら、一般家庭の約1日分の電力を使用することができるとのこと(写真:山岡和正)

ちなみに「東京オートサロン2023」の会場に今回もミニキャブ・ミーブが展示されましたが、担当者によると、今後電池能力の向上や車内コンセントの拡充、安全装備の強化などを図り、より一般向けにすることも考えているとのことでした。

見た目は少々古くなりつつありますが、10年という実績と市場で築いた信頼性こそ、ミニキャブ・ミーブのアドバンテージ。より広く一般に浸透することで、これまでにはなかった新しい市場開拓ができるかもしれません。

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執筆者プロフィール
山崎 友貴
山崎 友貴
1966年生まれ。四輪駆動車専門誌やRV雑誌編集部を経て、編集ブロダクションを設立。現在はSUV生活研究家として、SUVやキャンピングカーを使った新たなアウトドアライフや車中泊ライフなどを探求中。現在の愛車は...

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