相手が悪かった？スーパーカーとの事故、自分の過失が少なくても損するって本当？

過失割合に納得いかない場合は話し合いができるが…

車同士の事故は、ほとんどのケースで過失割合が発生します。自分は悪くないと思っている事故でも90：10や80：20となることは珍しくありません。

保険契約者は、保険会社の提示に納得いかなければ、過失割合の提示に従う必要はありません。納得いくまで話し合いを進め、場合によっては司法の判断を仰ぎます。

保険会社も、過失割合については当事者が納得できるところまで交渉してくれます。ただし、一度過失割合を了承し、示談してしまえば、その決定を覆すことは難しくなってしまいます。

このとき注意したいのが、過失割合はあくまで「修理代の何割を負担するのか」を示したものであるということ。この時点では自分が相手に支払う修理代、および相手から支払ってもらえる修理代は確定していないのです。

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自分が過失小でも相手への賠償が大きくなることがある？

筆者が過去に取り扱ったケースをご紹介します。

Aさんが交差点を直進で進入した途中、信号が黄色に変わりました。その時、反対車線から左折してきた車とぶつかったのです。事故状況から、左折してきた車の見切り発進ということで過失割合は80：20となりました。

Aさんは20という過失割合に納得して示談したのですが、自車は国産車で修理代は20万だったのに対して、相手は輸入車で修理代が150万円かかったとの連絡を受けました。

結局、Aさんは150万円の2割の30万円を支払うこととなり、相手からは20万円の8割の16万円が振り込まれました。

このとき、Aさんは「なぜ自分が悪くないのにこちら側の支払い額が大きくなるのか納得できない」と不満を保険代理店に伝えてきました。

しかしながら一度決めてしまった過失割合の決定は覆すことはできませんでした。

つまり、自分のほうが過失割合が低くても、相手の車両価格（車の価値）のほうが高いケースでは、多額の修理費を請求される可能性があるということ。

例えば、1,000万円のスポーツカーに乗った相手に9割の過失があったとしても、相手の車が全損となれば100万円を支払わなければならないのです。

幸い、Aさんの負担金は自動車保険に加入していたため、保険金から支払われ、自己負担ではありません。大きなトラブルには発展しませんでした。

双方の車両価格（車の価値）は様々。過失割合については保険会社に任せている人が多いと思いますが、慎重に対応するべきです。

示談後に損をしないためにも、自分が納得できるまで交渉してもらい、相手の車両価格や修理代までしっかり把握しておきましょう。

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