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「車に加湿器」ホントに効果ある?利用時の注意点やおすすめの設置場所はどこ?

「車に加湿器」ホントに効果あるの?

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冬は暖房を使用するため、乾燥しやすくなります。それは室内だけでなく車内も同じです。

そこで「車内で加湿器を使用しても問題ないのか」「使用する場合、どのような場所に設置するのが効果的なのか」について、大手自動車パーツ専門店の販売担当者に話を聞きました。

「『車内で加湿器を使用しても問題ないのか?』といった質問をよく受けます。

結論から言えば、まったく問題ありません。ウイルス対策にもなりますし、静電気の防止、花粉やアレルギー物質の抑制といった効果も期待できます。

乾燥した車内で長時間過ごすことは、体調管理の面からもおすすめできません。

つまり、車内でも室内と同じように乾燥対策は重要です。

しかし、あまり加湿器を使っているというドライバーは少ないかもしれません。当店では、車用の加湿器を販売していますが、年間を通してそれほど多く売れるアイテムではありません。」

車内で加湿器を使うときはこんなことに注意!

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ただし、車内で加湿器を利用する際、いくつかの注意点があると担当者は指摘します。

「車内で加湿器を使う場合、注意しなければいけないのは、例えば、窓のくもりや結露の発生です。

車内で加湿器を使うと、窓は曇りやすくなり、すぐに結露が生じます。運転中の視界を遮ることになるので、とても危険です。また、加湿器を使えば、車内が湿気を帯びるため、カビ発生の原因にもなります。

そのため、車内で加湿器を使用する場合、窓のくもり対策と車内のカビ対策を同時に行わなければいけません。

まず、加湿器は車内用のものを使用してください。室内用ではオーバースペックとなります。車内用の加湿器を使うときでも、出力を下げ、加湿しすぎないように気をつけてください。

次に、加湿器と同時にエアコン(A/C)を動作させてください。エアコンを使用することで車内が除湿され、窓のくもりや結露を防止できます。また、除湿剤を車内に置いておくことも効果的です。

さらに、カビの発生しやすいエアコンフィルターや車内のフロアシートを常に衛生的に保っておくことで、カビの発生を抑制できます。

雨の日に乗車して以降、車内のニオイが気になるという理由で来店されたお客様がいました。車の中を確認すると、エアコン内部に大量のカビが発生していました。

『エアコン内部は定期的にクリーニングしていたのになぜカビが?』と驚いていましたが、車内は思った以上に湿気を帯びやすい状態になってしまうのです。」

効率よく加湿するための、おすすめの設置場所は?

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車内で加湿器を設置する際、どこに置けば効果的なのでしょうか。

筆者の所持するスチーム式と気化式の車用加湿器で試したところ、どちらのタイプの加湿器でも、最も素早く車内の湿度を一定に保てたのは、前席のダッシュボード付近に置いた場合でした。エアコンの送風口に近いドリンクホルダーに置いても、同様の結果となりました。

後席の足元付近などは、なかなか空気が循環しにくい場所ですが、エアコンを動作させることで数十秒から数分で車内全体の空気を循環させることが可能です。つまり、加湿器と同時にエアコンの風量を、例えば5段階中2~3段階に設定して動作させれば、素早く車内全体を加湿できることになります。

よっていずれのタイプであっても、車内の空気の流れを循環させやすい場所に置くことが望ましいでしょう。

最近では、ペットボトルの飲み口に取り付けるだけの簡単アイテムなども販売されているので、手軽に車内で加湿が行えます。

加湿器以外の乾燥対策はないの?専門家に聞いてみた!

加湿器以外に、車内の乾燥対策はないのか、前述の担当者に話を聞きました。

加湿器を用意できない場合には、濡れタオルがおすすめです。

一般的なハンカチよりも少し大きいサイズのハンドタオルを濡らしてきつく絞ります。そのタオルを運転に支障のない場所に置いておくのです。

例えば、ビニール袋に入れてヘッドレストの後方にかけておいたり、多少濡れても問題ない足元などに置いておきます。加湿器ほど素早くかつ効率的に加湿はできませんが、多少の乾燥対策にはなるはずです。」

そこで、1月中旬の晴天の日、実際に濡らしたハンドタオル2本をきつく絞り、エアコンを動作させた走行中の車内に1時間ほど放置し、湿度の変化を計測してみました。その結果は、湿度が38%から51%にまで上昇していました。

30分経過した時点ではあまり大きな差にはならなかったので、即効性はありませんが、結果として加湿効果があったといえるでしょう。

車種や車内環境によってかなり差がある可能性は十分にあります。しかし、長時間乗車する場合には、試してみる価値はあるかもしれません。

車内での乾燥対策は他にもあります。例えば、エアコンの風を足元やフロントガラスからのみ送風されるように調節しておくことです。特に目や口に風が当たると、目がかすんだり、口の中の乾燥が進み喉を痛めたりします。

さらに、こまめな水分補給やマスクの着用も乾燥対策には欠かせないポイントです。

冬の車内は暖房を付ける機会が増えるため、思った以上に乾燥します。快適な車内空間を保ちつつ、体調を崩さないためにも、車内の空調管理は大切です。

定期的な車内のクリーニングはもちろん、エアコンの風量や風向きを調整したり、マスクや水分補給、加湿器などを活用したりして、快適な冬のドライブを満喫してください。

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執筆者プロフィール
室井大和
室井大和
1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...

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