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車と人の“アイコンタクト”が事故低減に効果?「ギョロ目」付きの車で東大が研究

「車の視線」を可視化すると事故が減る?

東京大学の研究グループが実証研究を行ったテーマは、「自動運転車に視線を提示できる目を付与することにより、歩行者の道路横断 の判断の迅速化が可能である」というもの。

従来は、車が歩行者や対向車を認識している・いないに関わらず、車外からはその状況を確認することができませんでしたが、この実証研究では車にモーターで駆動する物理的な「目」を装着。

『Gazing Car』と名付けられたこの車は、歩行者などの対象を認識した場合、車に設置された「目」がその方向を見るため、歩行者は、接近する車が自身を認識しているかどうかを車外から確認することが可能です。

これによって、歩行者は安全に道路を横断できるかどうかを主観的に判断しやすくなるとし、この実証研究では約64%の事故低減効果があったとされています。

100%安全と言い切れない中で歩行者保護を実現するには…

©anatoliy_gleb/stock.adobe.com

この実証実験では、自動運転のシステムが歩行者等を100%認識できていないことが前提となっているため、車の視線を歩行者に提示することで事故を回避できたとしても、歩行者を優先する条件下では車を運転していたものが違反となる可能性があります。

しかし、歩行者の危険性の認識を「目」の提示によって助けることで事故を大幅に抑えることができるのであれば、今後の自動運転車の機能に「目」を模した装備が追加される可能性を考えることができ、そうなれば道路上を走る車が、「目」をキョロキョロと動かす様子が当たり前の光景となるのかもしれません。

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