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日産「GT-R」が生産終了!18年に亘ったR35の歴史…R36の登場はある?日産は「次世代に向けて“GT-R”を再定義」

日産自動車株式会社は、栃木工場にて「R35 GT-R」最終生産車のオフライン式を開催し、2007年から18年間にわたる生産が終了したことを発表した。

同モデルは、総生産台数が約4万8,000台に上り、世界のスポーツカーシーンで高い評価を獲得してきたモデルである。最後にラインオフしたのは「Premium edition T-Spec」のミッドナイトパープルで、日本のユーザーに届けられる予定だ。また同社は、R35のレガシーを継承しつつ、次世代GT-Rの開発に向けて取り組んでいくとしている。

日産自動車、R35 GT-R最終生産車のオフライン式を栃木工場にて開催

日産自動車株式会社(本社:神奈川県横浜市西区、社長:イヴァン エスピノーサ)は26日、2007年から18年にわたり生産してきたR35 GT-Rの生産が終了したことを発表しました。R35 GT-Rは、18年間で約48,000台が生産され、高性能スポーツカーの象徴として世界中のファンを魅了してきました。なお、最後の1台は「Premium edition T-Spec」、ボディカラーはミッドナイトパープルで、日本のお客さまに届けられる予定です。

2007年、R35 GT-Rは「誰でも、どこでも、どんな時でも最高のスーパーカーライフを楽しめる」というコンセプトを具現化した新次元のマルチパフォーマンス・スーパーカーとして、「GT(グランドツアラー)」性能を実現しつつ、「R(レーシング)」技術を体現する世界最高クラスのクルマとして誕生しました。

ドイツのニュルブルクリンクサーキットで当時の量産車による世界最高峰のタイムを刻む超高性能に加えて、雨や雪の路面状況さえも運転を楽しむためのスポーツフィールドに変えてしまう走破性と、市街地で提供される快適な走りなど、あらゆるドライバーがあらゆるシーンで最高のパフォーマンスを楽しむことを可能とし、走る道や天候、ドライバーのテクニックなどに性能が限定されず、安心してスーパーカーライフが楽しめるクルマとして、新たな基準を打ち立てました。

強大なパワーを発揮するVR38DETTエンジン、緻密な制御により卓越した安定性を実現するATTESA ET-S全輪駆動システム、そして革新的な空力設計などにより、R35 GT-Rは公道でもサーキットでも刺激的なドライビングを提供し続けました。エンジンは、横浜工場の「匠」と呼ばれる9人の熟練工によって、約48,000台すべてのエンジンが手作業で組み立てられました。彼らの名前は各エンジンに取り付けられたプレートに刻まれています。

また、R35 GT-Rは従来の自動車のライフサイクルとは異なり、モデルイヤーごとの継続的な進化を実施し、出力や操安性、快適性をはじめ、あらゆる性能を向上しました。最大出力は発売時の353kW(480ps)から、2017年モデル以降は419kW(570ps)にまで向上しました。2014年にはNISMOモデルを新たに設定し、GT3レースカー仕様のターボチャージャーや高精度・重量バランスの取れた部品(ピストンリング、コンロッド、クランクシャフト、フライホイール、クランクプーリー、バルブスプリング)を採用し、回転数の向上とターボのレスポンス向上を実現。最大出力は441kW(600ps)を達成しました。

R35 GT-Rは、数々のサーキットおよびモータースポーツにおいても多くの輝かしい功績を残しました。SUPER GT選手権でのGT500クラス5勝、GT300クラス3勝、2013年ブランパンGTシリーズPro-Amクラス優勝、2015年バサースト12時間レース優勝をはじめ、スーパー耐久シリーズにおいても5回の優勝を獲得しました。

ドイツのニュルブルクリンクサーキットにおいては、2007年、やや湿った路面条件にもかかわらず、量産車としては当時の最速級となる7分38秒を記録しました。さらに2008年、標準仕様のR35 GT-R(日本国内仕様タイヤ装着)で再挑戦し、チーフテストドライバーの鈴木 利男氏が7分29秒を記録、初めて7分半の壁を突破しました。翌年にはさらに記録を更新し、7分26秒を達成。2012年10月には7分18秒にまで短縮しています。

2013年11月、日産のエンジニアと精鋭ドライバー陣がGT-R NISMO(空力チューニング、軽量化、特別なサスペンション搭載)で再挑戦。ミハエル・クルム氏が、7分08秒679というR35史上最速記録を達成しました。

国内においても、筑波サーキットでのラップタイム記録の更新に挑戦しました。2019年12月、2020年モデルのGT-R NISMOを使用し、量産車最速記録である59.361秒を達成。さらに、2024年1月には2024年モデルのGT-R NISMOで再挑戦。再び松田 次生氏のドライブにより、59.078秒という新記録を樹立しました。

さらに、2016年にはR35 GT-Rは史上最速ドリフトとしてギネス世界記録を達成。UAEのフジャイラ国際空港で、特別にチューニングされたMY16 R35 GT-Rが時速304.96km、30度の角度でのドリフト走行を実現しました。

CEOのイヴァン エスピノーサは次のように述べました。「18年間の長きにわたり、R35 GT-Rは自動車史に不朽の足跡を残しました。その輝かしい歴史は、私たちのチームと世界中のお客さまの情熱の証です。この特別なストーリーの一部を担ってくださった皆さまに感謝します。GT-Rファンの皆さま、これはGT-Rとの永遠の別れではありません。GT-Rは、いつか再び皆さまのもとに戻ってくることを目指していますが、GT-Rの名前には高い期待が寄せられており、真に特別なクルマにのみ与えられるものです。R35はその基準をさらに高く引き上げました。したがって、皆さまには辛抱強くお待ちいただくことをお願いしたいと思います。現時点で正確な計画は確定していませんが、GT-Rは進化し、再び登場するでしょう。」

R35 GT-Rが生産を終了する一方で、日産は「GT-R」の名を次世代に向けて再定義することに取り組んでいます。R35から得た知見は、次世代GT-Rの開発に不可欠であり、そのレガシーを進化させながら、新たな基準を打ち立てることを目指します。

リリース提供元:日産自動車株式会社

執筆者プロフィール
MOBY編集部
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新型車予想や車選びのお役立ち記事、車や免許にまつわる豆知識、カーライフの困りごとを解決する方法など、自動車に関する様々な情報を発信。普段クルマは乗るだけ・使うだけのユーザーや、あまりクルマに興味が...

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