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10%以上も悪化…車の燃費に最適な設定温度はある?カーエアコンの上手な使い方は?
車内の快適さを保つためにはエアコンは欠かせません。ところがエアコンは多くの電力を消費し、燃費にも影響を与えます。
燃費に良い最適な設定温度は存在するのでしょうか。また、エアコンを効率よく使用するためにはどうすればいいのでしょうか。
燃費への影響を抑えられる設定温度は?
車は発電機の役割を持っているオルタネーターで電気を発電して、エンジンを回転させています。
エアコンをフル稼働させると、消費電力が増えるため、オルタネーターの発電も弱くなります。そうなるとエンジンの回転も低下してしまうため、より多くのアクセルを踏まないと加速しにくくなり、燃費の悪化につながります。
一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)の調べによると、車のエアコンを作動させていると、ガソリンの燃費は1割以上悪化すると言います。具体的には、車外と車内の温度が同じ環境で、エアコンの設定温度を車内と同じ状態にして作動させると、約12%の燃費悪化につながるということです。
そこで、車の燃費に影響のない最適な設定温度はあるのか、自動車整備工場に勤務する整備担当者に話を聞きました。
「残念ながら、エアコンを付けている以上、燃費への影響を抑えられる最適な設定温度は存在しないと言わざるを得ません。
エアコンの温度を何度に設定しても電力は必ず消費するので、少なからず燃費に影響します。燃費を最優先に考えるのであれば、エアコンを付けないことが一番です。
しかし、車内が暑ければ、熱中症のリスクもあります。そう考えると、燃費よりも車内環境の快適さを優先していただきたいと思います。」
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...