MOBY(モビー)自動車はおもしろい!

MOBY[モビー] > ニュース > 新車購入時に上位グレード&高級モデルを選ぶ人が増えているって本当?理由に納得
ニュース

更新

新車購入時に上位グレード&高級モデルを選ぶ人が増えているって本当?理由に納得

車の購入時に悩むことも多いであろうグレード選び。エントリーグレードから上位グレードまでありますが、近年では上位グレード・モデルを選ぶ人も多いようです。

「車は家の次に高い買い物」と言われることも多いですし、昨今のコロナ禍では上位グレードを選ぶことによって価格が上がることには消極的になるような気もします。なぜ価格が高くなる上位グレードが売れるのでしょうか?

なぜ上位グレードが選ばれる?

トヨタ ハリアー

筆者がお世話になっているディーラー担当者に聞いてみると、「たしかに自家用車では上位グレード・高級モデルを選ぶ方は多くいらっしゃいます。一概に『これが理由だ』と言うことはできませんが、近年『残価設定ローン』など、支払い方法の選択肢が増えてきたことも関係しているのではないでしょうか。」とのこと。

残価設定ローンとは、契約時にあらかじめ「残価(下取り額)」を設定しておき、残価分を差し引いた金額を毎月支払う方法です。残価については、契約終了後に車を返却して買い替える、残価を支払うなどして精算する必要があります。

例えば、500万円の車を残価設定ローン(5年)で購入する場合を考えてみましょう。仮に5年後の残価を150万円とすると、「500万円−150万円=350万円」となり、350万円を5年間で分割して支払うことになります。

つまり、一般的なローンと比較すると、月々の支払額を安く抑えることができるのです。そのため、価格面でなかなか手の届かないグレードの車を購入できる可能性があります。

ただし、残価設定ローンは銀行のマイカーローンなどよりも利息の負担分が大きく、支払い総額は高くなります。また、走行距離などの制限もあるため「同じ車に長く乗りたい」という人にはあまり向いていません。比較的短い期間で車を乗り換える人向けといえます。

しかしながら、残価設定ローンによって手の届きやすい価格になることもあるため、上位グレード・高級モデルを選ぶ人が増える1つの要因になっているのかもしれません。実際に残価設定ローンを選択し、5年程度で車を乗り換える人は多いそうです。

下取価格も考慮して上位グレードを選択する人も

前出のディーラー担当者によると、購入方法の他にも売却時のことを考慮している人もいるようです。

エントリーグレードは車両価格が低くなる分、中古車相場価格も低くなりやすく、手放す際に高く売ることができないことがあります。しかし上位グレードはインテリアや安全装備も充実しているため、売却時に有利になりやすいです。

実際にエントリーグレードにあれこれオプションを付けるより、元から装備されている上位グレードを購入するという人も多いとのこと。リセールバリューのことまで考慮した上でグレードを選択している人も一定数いるようですね。

「質の高さ」を求める人が増加?

©︎gargantiopa/stock.adobe.com

野村総合研究所(NRI)が実施している『生活者1万人アンケート』によれば、生活者の消費スタイルにおいて「製品にこだわりはなく、安ければよい(安さ納得消費)」が40%(2000年)から24%(2021年)に減少。一方で「自分が気に入った付加価値には対価を払う(プレミアム消費)」が13%(2000年)から24%(2021年)に増加しており、”こだわり志向”が強くなりつつあるとのことです。

つまり消費スタイルが徐々に変化し、”質”を求める人が少なからず増加していることが分かります。加えて、コロナ禍において感染リスクの少ない「自家用車での移動」が増えつつあることから、車に対してお金をかける人々も増えていると予想できます。

近年の新型コロナウイルスの影響によって自家用車での移動が増えたとともに、「リセールバリューの重視」「支払いの選択肢の増加」など、さまざまな要因によって上位グレード・モデルの購入につながっているのでしょう。

また、「良いものを長く使う」という考えを持った人もいます。前出のディーラー担当者によると、最近の車は長期間乗ったとしても故障が少ないため、一度良いものを買って長く使用したいという人も増えているようでした。

もちろん、エントリーグレードで事足りるという人もいます。特に社用車ではエントリーモデルを採用することも多いようです。しかし、現在ではコロナ禍における移動手段として車への関心が高まっていることもあり、上位グレードや高級モデルの人気はしばらく続くかもしれません。

ロールスロイスの価格が高いのには理由がある!

立体エンブレムはどう生まれ、なぜ消えたのか?

執筆者プロフィール
成田 佑真
成田 佑真
1993年生まれ。普段は医療機器販売を行っているが、暇があれば自動車関連記事を読み漁る。現在の愛車はA4。子どもの頃からマークⅡに憧れ、社会人になりマークXを購入。週末は必ず手洗い洗車を行い、ドライブに出...

\ この記事が役に立ったらシェアしよう /

MOBYをフォローして最新記事を受け取ろう

すべての画像を見る

画像ギャラリー

コメント

利用規約

関連する記事

関連キーワード