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赤ちゃんステッカーを貼ると煽られる?ステッカーの知られざる役割とは
「赤ちゃんが乗っています」と書かれたステッカーを貼っている車をよく見かけることがあります。
なぜ、後続車に対して赤ちゃんが乗っていることをアピールしているのでしょうか。そのような車を見かけた場合、後続車はどのような点に気をつけるべきなのでしょうか。
「赤ちゃんが乗っています」をアピールする意味とは?
このステッカーは、1984年にSafety 1st社が「BABY ON BOARD!(赤ちゃんが乗っています!)」というセリフを掲載して世界ではじめて販売したとも言われています。
そこには、交通事故で赤ちゃんが命を落とすケースが多かったことから、「周りのドライバーに注意を促し、子供の安全について意識を高めよう」という目的で作られたと語られていました。(「ニューヨーク・タイムズ」1986年10月9日付記事参照)
車用品を販売しているメーカーの担当者に、「赤ちゃんが乗っています」ステッカーの日本での販売について、話を聞いてみました。
「当社では1995年くらいから取り扱いをはじめ、数年後にはかなりの枚数が売れるようになりました。
「ペットが乗っています」のステッカーや、スポーツメーカーのロゴマークなど、そのほかの売れ行きのいいステッカーと同じように売れていたと思います。
最近は昔ほど売れてはいませんが、継続的に売れる商品のひとつです。」
先述の通り「周りのドライバーに注意を促し、子供の安全について意識を高める」ことが、このステッカーの大きな役割でしょう。
ドライバーの安全運転意識を高めるだけでなく、事故車にステッカーが貼ってあれば、車内に幼い子どもが残されていることを周囲に知らせる役割も果たせます。
ステッカーを貼っていなかったことで、車に赤ちゃんが乗っていることが救急隊員に気づかれずに、放置される事態も否定できません。そういった意味では「赤ちゃんが乗っています」のステッカーは一定の役割を果たしているとも思います。
また、筆者のとある知人が言うには、「神社で祈祷したステッカーを義理の父親からプレゼントされたので貼っている」とのこと。
そう考えると、単に「安全運転意識を高めるため」や「周囲に安全運転を促すため」といった役割だけでなく、単に「お守り」として、あるいは「ファッション」の一部としてステッカーを貼っているケースもあるようです。
- 執筆者プロフィール
- 室井大和
- 1982年生まれ。ライター歴6年、自動車業界9年。合わせて約15年。雑誌編集、記者、指定自動車教習所員資格保有。愛車はスズキスイフトスポーツ(33型)、BMW323i(E90型)、ジムニー(JB23型)。車はセダンではじ...