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「ヤバいですね、逆に新しい」車にまつわるジェネレーションギャップを感じた瞬間
絶滅危惧種の装備にウケる新入社員「逆に新しい」
現在では絶滅しつつあるシガーソケットや手動式ウインドウなど、「車の装備や機能」もジェネレーションギャップを感じやすいポイントです。
「社用車がアルトバンで、エンジン始動がボタンではなくキーを回すタイプのものなんですよね。私自身も『今時珍しいな』と思っていたのですが、数年前、新入社員に運転を頼むときにキーを渡したところ、なぜか大ウケして『普通にカギじゃないですか。ヤバいですね、逆に新しい』と。そんなウケるほどなのか……と少し驚いた覚えがあります」(40代女性)
プッシュスタート式のエンジン始動が当たり前になった現在では、「差し込むタイプのカギ」自体が珍しいものに感じられます。キーを捻る動作に馴染みのない世代にとっては、かえって新鮮に感じられるのかもしれませんね。
さらに、カーナビをめぐってこんな見解の相違も。
「会社の若い人たちの車に大抵スマホホルダーが装着されているのに時代を感じますね。社用車に乗るときも、ナビがついているのにスマホアプリにルート案内をさせていて。『ナビ使わないの?』と聞いたら、『操作が面倒だし、こっちの方が混み具合を考えてルートを設定してくれません?』と返され、今はそういうものなんだなぁと」(50代男性)
GoogleマップやYahoo!カーナビをはじめ、スマートフォンアプリのナビシステムは、リアルタイムの交通状況を反映したルート設定が大きな魅力のひとつです。とくに若い世代にとっては、操作に慣れ親しんだスマートフォンを使用するのは「当たり前のこと」なのかもしれません。
AT限定の新入社員に時代の流れを感じる
その他、「若者の車離れ」という言葉に見られるように、車そのものに対する考え方にも変化が生じています。
「男性ばかりの職場で働いていて、同じ部署にいる人は自分より15歳以上年上の人しかいなくて。休憩中の話が車とキャバクラ、パチンコのことばかりで正直ついていけません。私は軽自動車で通勤していますが、何度も『車替えないの?』『軽じゃモテないでしょ』『信じられない、何に金使うの?』みたいなくだりを繰り返していて、そのたびウンザリしています」(20代男性)
いい車を所有することにステータス性を感じる風潮は、時を経るごとに影を潜めており、職場におけるジェネレーションギャップの原因となるケースもあるようです。
最後に、トランスミッションについても意識の差が見られました。
「私が免許を取った頃は、AT限定免許の制度が始まったばかりで、女性でも普通にMTで免許を取っていました。なので、新卒で入ってくる子たちがことごとくAT限定という現状にはギャップを感じますね。
私と同年代の男性社員が20代の社員を『男なのにAT限定かよ』と馬鹿にして、30代の社員が『いやいや、今はそういうのアウトですよ』と嗜めているのを見ていても、なんだか時代が変わったなぁと思います」(50代女性)
免許に対する意識も、職場のハラスメントに対する意識も、以前に比べて大きく変化しています。時代が変われば常識も変わることを念頭に置き、互いに価値観をすり合せていきたいものですね。
「昭和のオートマ車」の定番だった装備、いくつ知ってる?
トップシェードがあると、あの機能が作動しない…?
かつては伸縮タイプが主流だったカーアンテナ…
- 執筆者プロフィール
- 鹿間羊市
- 1986年生まれ。「車好き以外にもわかりやすい記事」をモットーにするWebライター。90年代国産スポーツをこよなく愛し、R33型スカイラインやAE111型レビンを乗り継ぐが、結婚と子どもの誕生を機にCX-8に乗り換える...